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【ヒトクル取材】未来の農業を魅力あるものに。日本一のブロッコリーラボ(研究所)を目指します。

店長のDNA

2017.02.10 / 名古屋

ヒトクル事務局

株式会社アイファーム
代表取締役 池谷 伸二さま

今回お話しを伺ったのは、建設業から農業に参入し、そのノウハウを活かした次世代農家として躍進している株式会社アイファームの代表、池谷伸二さんです。

~農業をはじめたきっかけは?~

「畑、ただで貸します」という看板をみたのがきっかけ


リーマンショックで景気が落ち込み、特に建設業は最悪な状態でした。利益も出ないようなぎりぎりの価格で請け負っていました。それだったら、モノづくりをして自分たちで値段をつけて売れるものがないかな、と模索していたときです。

近所で「畑ただで貸します」という看板が立っていていました。正直、農業について今まで全く興味はありませんでしたが、やってみようかな、と。農協に相談に行くと、7月だしブロッコリーがいいんじゃない、と教えてもらいました。


~初めから順調だったのでしょうか?~

2年目に出荷基準に満たないブロッコリーの在庫の山ができました


  楽しそうにお話しをしてくださいました

1年目に900坪(3か所)で始めました。今まで土に触ったこともなかったんですが、教えてもらいながら一生けん命その通りにやったら、驚くことに意外とうまくできて、利益も出たんです。これは規模を拡大したら儲かるんじゃないか、って。ちょっと調子に乗りましたね。

でもやっぱり甘くないですね、2年目で20か所に広げたら、全然うまくいかなくて。完全に知識・技術不足です。出荷基準に満たないブロッコリーが大量にできてしまいました。

出荷基準に満たない、と言っても形が悪いだけで、房にしてバラバラにしてしまえば関係ありません。もちろん味だって悪くない。もったいないので、どうにかして売らなきゃと思い、ある飲食チェーン店に話を持ち込みました。

食べてもらったら「美味しい」と言ってもらえました。
先方が求めるものを試行錯誤しながら作り上げていき、3年かけて全店舗に卸せるようになりました。この出会いは経営的にはもちろん、自信を与えてくれたという意味でも、とても大きかったです。


~農業の難しさとは何でしょうか?~

「収穫量」と「販売価格」この二つの不確定要素があります


農業の難しさは、収穫して売るまで利益がいくらになるか分からないことです。
なぜなら、二つの不確定要素があるからです。まず、一つ目は収穫量。天候や自然災害で大きく変化します。しかも、やり直しがききません。途中でダメだったからやり直すということができないのです。

二つ目は、販売価格です。相場は毎日変わります。豊作だと安くなるし、不作だと高くなります。

   自慢のブロッコリー畑

~どうやって乗り越えていきましたか?~

ベジタブル・コントラククター(野菜請負人)の導入


収穫量は、どうすることもできません。もちろん天候などを見ながらできる限りのことはしますが、やはり自然には逆らえません。
なので、二つ目の不確定要素である、販売価格を固定にしました。これは当時はまだ珍しかったと思います。お客様には喜ばれましたね。例えば、スーパーなら、卸価格が固定だと売値も固定にできます。一定の利益を常に確保できます。

また、建設業の「ゼネコン」の工程管理ノウハウを活かして、ベジタブル・コントラククター(野菜請負人)という考え方を導入しました。
ゼネコンでは例えばマンションの建設を請け負うと、そのためにいろんな業者を集めて、ここからここまでの期間は内装、ここからここまでの期間は外壁、というように綿密にスケジュールを組んでいきます。

一方、農業は今までの小規模農家だとすべての工程を1人でやります。よく農家のおじいちゃんが「毎年1年生」と言うんですけど。1年に1回しか経験できないから、なかなか経験や知見が積みあがっていかないのです。

だから規模を拡大して、作業を分業制にしてそれぞれ専任を付けることにしました。今までは規模を拡大すると、手が回らなくて品質が落ちると言われていました。

でも、耕うん専門、苗を育てる専門、収穫専門・・・と分けることで、規模が大きければ1年のうちに何回も経験ができます。そうすることで、どんどん技術が身についていき、効率も上がります。
今はまだ完全な分業までいかないので、今後さらに規模を拡大する中でより専門性を高めていけたらいいと考えています。

~今後の目標について教えてください~

日本一のブロッコリーのラボ(研究所)になりたい


   ブロッコリーは、硬めに塩ゆでしてそのまま食べるのが一番好きだそうです

今までの農家は、作るだけでした。僕は、これからの農家は「作って」「売る」のが大事だと思っています。ただ作るだけでなく、お客様が求めているものに寄り添っていく商品づくりをしていきたいと思っています。
例えば、値段にこだわっているスーパーには、安く、高級飲食店には、見た目もきれいで味も最高のものを、コンビニエンスストアに卸すものは、歩留まりがいいもの・・・

最近、取引を始めさせていただいた、デパ地下などで販売しているお惣菜を作っている会社さまがあります。そこでもサラダに一番合うブロッコリーは何がいいのか、種やさんも含めてヒアリングをして、提案をしています。つまりコンサルティングみたいなことをやっています。

将来的には、日本一ブロッコリーの生態を知り尽くしている、ブロッコリーのラボ(研究所)になりたいと思っています。


~農業の将来について~

農業はまだまだ伸びしろがある


今後も、継続して生産し続けていくためには、将来を担う人材の確保が必須です。
でも農業というと、汚れるし大変だし儲からないというイメージですよね。若者がやりたがらないのも分かります。

だから、極端な話ですが、1日8時間労働ではなく、4時間労働にしてしまう。でも給料はちゃんと生活できるだけ払う。今の若者はお金よりも時間を有効に使いたいと思っているので、もしそういう会社だったら、きっと優秀な若者が来てくれるはずです。

もちろんそうなるためには、まだまだ努力が必要です。少しでも効率よく生産しなくてはならないし、お客様にも喜んでもらえる取引でなくてはならない。でも、農業はまだまだ伸びしろがあります。これから、どんどん良くなっていける。

将来「俺、農家になるんだ」と若者から言ってもらえるように、魅力のある産業にするのが、僕の夢です。

筆者プロフィール

ヒトクル事務局
東海地域の店長・人事担当のみなさまのお役に立てるよう、日々様々な情報を収集・配信しているサイトです。地域のトレンド情報やノウハウ、採用成功事例や各種データなど、配信コンテンツは多岐に渡ります。また、月に1回程度のペースで、セミナーを実施しています。この採用難の時代を乗り切るべく、少しでも多くの方々のお悩み解消につながれば幸いです。

「ヒトクル」は、株式会社アルバイトタイムスが運営しています。
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