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新人スタッフが辞める「三大要因」を防げ!【新人育成チェックシート付】

専門家コラム

2017.03.13 / 名古屋

白岩 大樹

アップ・トレンド・クリエイツ
代表

新人が辞める原因は大きく3つに集約される

こんにちは。「汗を流すコンサルタント」こと白岩大樹です。
日々、飲食店の現場に入り、様々な問題を発見し、解決することで現場スタッフの成長とお店の収益アップのお手伝いをしています。

今回は、新人スタッフが辞めてしまう三大要因と、その解決方法について解説していきたいと思います。

まず毎年のことですが、どの店でも3月に入ると卒業や就職、就活スタートなどで、休職・退職するパート・アルバイトスタッフが増えます。そんな中で募集をして、応募があれば面接をして採用となるわけですが、これで一息ついてはいけません。

なぜなら入社が決まった後こそが重要だからです。私は、これまで多くの現場を見てきましたが、その結果、入社した新人が辞めてしまう原因は、大きく「放置」「孤立」「苦痛」の3つに集約されることに気づきました。


入社してからスタッフが辞める三大要因

これも私の経験になりますが、飲食店で働くことを望む人の動機のうち、お金の優先順位はそれほど高くない印象です。単にお金を稼ぐだけであれば、もっと効率の良い(時給の高い)引越しなどのアルバイトがあります。

いっぽう、飲食店で働くことを望む人の多くは、料理が好きであったり、人との触れ合いやお客様とのコミュニケーションが好きであったりする人が多いです。そんな新人がなぜ辞めてしまうのでしょうか?ここからは新人が辞める三大要因について解説していきます。

①「放置」…仕事を教えてもらえない
入社した新人への教育をOJT(On the job Training)形式で行っているケースをよく目にします。「とりあえず現場に入ってもらって身体で覚えてもらおう!」という意図であり、決して悪いことではありません。

しかし、OJTをさせ続けてしまうと、新人は「ほったらかしにされている」と感じるようになってしまいます。ベテランスタッフに新人を任せっぱなしにするケースも同様です。「毎回来ても、同じ仕事(単純作業)ばかりしているだけ…」と新人が感じれば、仕事へのやりがいも次第に失っていきます。

②「孤立」…コミュニケーションがない
既存スタッフとのコミュニケーションがないまま、話す「きっかけ」がつかめずに孤独感を覚え、辞めてしまう新人も少なくありません。もちろん、どの職場でも「新人から挨拶するのが常識」ですが、社会に出た経験がまだない新人であればそんな常識も知らない人が多く、自分から声をかけるのにはそれなりの勇気が要るようです。

特に気をつけなくてはならないのは出勤初日です。既存スタッフとコミュニケーションを取れずに休憩時間を独りぼっちで過ごすこととなり、そのまま来なくなった―といった話をよく聞きます。

③「苦痛」…職場の雰囲気が楽しくない
感情の起伏が激しい店長の顔色をスタッフがうかがっていたり、スタッフ間で派閥や好き嫌いがあったりなど、店内の人間関係が良くないと、新人もその雰囲気に呑まれてしまいます。

「AさんとBさんは仲が悪い」「店長は、Cさんが嫌い」「Dさんを怒らせると大変なことになる」―といった話を新人が聞けば、お客様にもスタッフにも気をつかうようになり、気疲れして出勤するのが苦痛に感じるようになっていきます。入社時は明るかった表情も次第に曇り「入った時はあんな明るかったのに…」と、惜しまれながら辞めてしまった―といった話もよく聞きます。


三大要因を防ぎ、新人を辞めさせないためには?

ここからは「放置」「孤立」「苦痛」という三大要因を防ぎ、新人の離職を防ぐための「3つのポイント」を挙げました。これらを新人が入社してから、できる限り早いタイミングで実施すると効果的です。

食材のみに限らず、人の気持ちにも「鮮度」があり、時間が経てば気持ちの「鮮度」が落ち、手遅れになってしまうからです。

①「効率的に教える仕組み」で「放置」を防ぐ!

教える側のスタッフや店長が、新人に「何ができるようになった?」と聞くことがありますが、これでは新人の気持ちは萎えてしまいます。そうならないために「誰が/いつ/何を教えて/どうだったか」という4項目を記録する仕組みを導入すると良いでしょう。

新人にとっても「誰から/何を/いつ教わり/どうだったか」が分かれば、日々の仕事の達成度を確かめることができますので、「放置されている」と感じることはなくなるはずです。


これを実現するために作成したのが上図の「新人さん育成チェックシート」です。教習所の教習原簿をモチーフに私のほうで発明したツールです。これに教育すべき項目を記入し、勤務日ごとに教えた項目を記入すれば、教えた側と教わった側とでお互いに抜け漏れがなくなります。

※「新人さん育成チェックシート」はこちらよりダウンロードすることができます。エクセルのシートですので、使いやすいようにカスタマイズすることが可能です。

②「自己紹介LINE」で会話のきっかけをつくり「孤立」を防ぐ!

採用が決まったら、初出勤の前に店のグループLINEに自己紹介の書き込みをしてもらうと、既存スタッフと馴染むのが早くなります。あるお店では、新人にグループLINEへ自己紹介を書いてもらい、それに対して、既存スタッフたちから自己紹介を返してもらったことがありました。


「よろしくね!」「同じ学校ですよ!」「分からないことがあったら言ってね!」―こういった返事をもらった新人は、だいぶ緊張感がほぐれたようで初出勤した時の会話もスムーズでした。このやり方はメールやノートでも代替は可能ですが、今の若者にとって主流のコミュニケーションツールとなっているLINEのほうがスピーディーです。

③「あいさつ訓練」で「苦痛」を感じない職場に一変させる!

職場の雰囲気の悪さは、マンネリ化が生み出す弊害だと私は考えています。新人が入るこの時期は、このマンネリ化を打破し、既存スタッフの意識を変えるチャンスです。お客様はもちろん、職場におけるあいさつの訓練を全スタッフで行うことで、職場の風通しを良くしましょう。


あいさつ訓練とは、2人1組でペアをつくってから
(1)目を見て
(2)笑顔で「おはようございます!」「おつかれさまでした!」「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」の4種のフレーズを大きな声で発声し、
(3)深くお辞儀をすること
を繰り返す訓練です。

私は営業前に、これを50回以上、実践してもらいます。笑顔を見合わせ、大きな声を出し、頭を垂れることで、入社した時の謙虚な気持ちを取り戻してもらうためです。

また出勤時には、必ず全スタッフと「ハイタッチ」をしてから勤務を始めるルールも実施してもらうこともあります。スタッフ同士でスキンシップをはかることをルール化することで、お互いに理解し合うきっかけをつくるのです。実際に取り組んだ店長からは「職場が明るくなった」との声をいただいています。


まとめ

人手不足が数多くの店で叫ばれ、募集をしてもなかなか応募がない昨今、多くの店が募集に多くのエネルギーを費やしてしまいがちです。しかし、応募があり採用をしても短期間で辞められてしまっては、元も子もありません。

そうならないためにも、今こそ採用してからの計画的な育成はもちろん、現状の職場環境や店内の人間関係を改善していくことから始めていってもらえればと思います。
この記事によって、多くの求職者から「選ばれる店」になるヒントとなれば幸いです。

筆者プロフィール

白岩 大樹
1976年熊本生まれ。中央大学卒業後、板前として「なだ万」に勤務。2000年より「牛角」のスーパーバイザーを務め、2004年より、OGMコンサルティングにて集客コンサルタントとして活躍。2009年アップ・トレンド・クリエイツ設立。「汗を流すコンサルタント」として、飲食店アルバイトをメインにコンサルティングを展開中。現場を直接動かすスタイルで数々の収益向上を実現している。

公式ホームページ:http://upt-c.jp/
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