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【従業員が会社のファンになる①】会社の隠れた魅力「知的資産」発掘のススメ

専門家コラム

2017.04.11 / 名古屋

丹所 美紀

アステル行政書士事務所 代表

会社の向かう先が見えないことへの不満から転職へ


中小企業のための魅力を活かした会社づくりを一緒に目指すアステル行政書士事務所の丹所美紀です。

縁あって入社した従業員が転職するのは残念ですよね。
会社のファンになる従業員を採用し、転職者を減らすために会社は何ができるのでしょうか?
まずは直近1年以内に転職意向のある求職者(転職予備軍)および実際に転職した方の本音を覗いてみましょう。

詳しくは、2016年に行った下記のアンケート結果をご覧下さい。


まず転職予備軍の本音は、「『仕事内容』や『給与』『勤務地』など求人情報をご掲載頂く際の必須項目のような情報」だけでなく、「『募集の背景』や『年齢構成』『福利厚生』『期待人材像』などの情報も欲している傾向」にあるようです。


次に、転職者の本音は、「建前では『キャリアアップしたい』『専門知識や技術を身につけたい』と言いながら、実際は『給与不満』『上司・経営者への不満』『評価・昇進への不満』」があるようです。

上記からいえる転職予備軍や転職者の本音はズバリ「待遇、会社の方針、求める人材など会社内部の情報不足への不安や不満」といえます。つまり、会社のことをよく知らないことへの不満や不安なのです。

会社の規模に関係なく、業績が上がれば従業員の待遇をよくすることができます。
従業員の貢献度に応じて評価することができます。

こうした会社の姿勢や会社内の仕組み、従業員の将来像などを明確に示すと、従業員の目標が明確化し、仕事のモチベーションも上がってきます。そして各ポイントで評価されれば、従業員はより遠くまで、より速く走る努力をしてくれます。各従業員が自らの意志で会社の目標のために努力してくれたら会社の業績も伸びていきますよね?

このような会社のファンになる従業員を育成するには、「会社内がどうなっているのか」や、「ここで勤務するとこうなりますよ」ということを明確に示すことが大切なのです。


会社の隠れた魅力「知的資産」とは?


今まで御社も会社説明会、ホームページ、会社案内等で会社内の様子や先輩の声を示されてきたことでしょう。また、入社後も従業員に対して様々な情報発信を行ってきたことでしょう。

それなのに、なかなか入社してくれないとか、せっかく入社した従業員がすぐに辞めてしまうと嘆かれているかもしれません。

これは、数ある会社の魅力の中のほんの一部しか伝えきれていないことが原因かもしれません。もしかしたら御社自身もまだ気づいていない外から見えにくい会社の隠れた魅力を探し出し、伝えていけば、従業員が会社のファンになり、離職率が低くなるかもしれないのです。

では、外から見えにくい会社の隠れた魅力とはどんなものでしょうか?
外からは見えにくい会社の隠れた魅力のことを専門用語で「知的資産」といいます。

「知的資産」という言葉を聞くと、特許権や商標権などの「知的財産権」をイメージされる方もいらっしゃるでしょうが、それとは異なるものです。知的資産には知的財産権も含まれますが、そのほかに、人材、経営理念、技術、ノウハウ、ネットワークなども含まれます。

つまり知的資産は、知的財産権よりもっと広範な魅力なのです。

知的資産の中でも人材には、「人件費」を支払っているため、「資産」と呼ばれることに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今いる従業員がいなくなったら、会社が回らなくなったり、会社の看板商品を作れなくなったりしますよね?

毎日いて当然と思っている人材かもしれませんが、御社にとって貴重な知的資産なのです。

人材以外の知的資産も、他社には真似ができないその会社だけの隠れた魅力です。
たとえ同じ経営理念を持つ会社があったとしても、その理念に向かう姿勢は会社ごとに異なります。また、同じ製品を作る会社があったとしても、技術力が異なったり、技術者の育成方法が異なったりしています。こうした知的資産は企業競争力の源泉となっています。


上図のように外から見えやすい会社の魅力は、海の上に顔を出している氷山の一角にすぎず、知的資産はそれを海の中でしっかりと支えている縁の下の力持ちといえます。


従業員が会社のファンになるには?




繰り返しになりますが、従業員は会社にとって貴重な知的資産の1つです。
従業員が転職予備軍や転職者にならず、会社のファンになってくれて力を存分に発揮してくれたら、会社は非常に強くなるでしょう。

では、従業員が会社のファンになるにはどうしたらいいのでしょうか?
転職予備軍や転職者の多くは、会社のことがわからず不満や不安を募らせています。
これを払拭しましょう。つまり会社の隠れた魅力をしっかりと伝えていきましょう。

例えば、従業員が今まで一生懸命頑張っていたのに評価されなかったのは、会社の求めている方向性と違っていたからかもしれません。それに従業員自身が気づかなければ、不満を募らせて転職予備軍や転職者となってしまうかもしれません。また、会社側もそんな従業員にイライラするかもしれません。

しかし、会社の基本的な考え方、人材育成方針、会社が望む人物像、会社の方向性などをしっかりと伝えたら、従業員は自分の方向性が見えてきます。

会社の方向性と従業員の努力とのギャップに気づけば、従業員は方向性を変えることで評価されるようになりますし、会社にとってもその従業員がより強い戦力となります。

会社の考え方に共感して動く従業員が増えれば、会社は一体化し、成長を遂げられます。
会社の隠れた魅力である知的資産を積極的に伝え、会社のファンとなる従業員を増やしていきましょう!

次回は、「知的資産の種類と探し方」について詳しくご紹介いたします。

筆者プロフィール

丹所 美紀
中小企業のための魅力を活かした会社づくりを一緒に目指しています。

名古屋市生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。平成21年12月行政書士登録。
行政書士登録前から現在の日本知的資産経営学会の前身である関西知的資産経営研究会へ参加
保有資格:行政書士・知的資産経営認定士(中部地方では第1号)、二級知的財産管理技能士など
所属団体:日本行政書士会連合会、愛知県行政書士会、日本知的資産経営学会、著作権法学会、NPO法人中部知財コンサルティング、愛知商工連盟協同組合、名古屋商工会議所など
専門家登録:中小企業庁未来企業サポート「ミラサポ」、名古屋商工会議所「エキスパートバンク」、愛知商工連盟協同組合
講師歴:日本行政書士会連合会、三重県行政書士会、岐阜県行政書士会、愛知商工連盟協同組合ほか多数

事務所案内サイト:http://office-astel.com/
知的資産経営専門サイト:http://chitekisisan.com/
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