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【ヒトクル取材】スーパー業界でいち早く企業内保育を導入。20~30代女性スタッフ比率が1.8倍と若年層の採用に大きな効果を発揮

店長のDNA

2017.04.25 / 名古屋

ヒトクル事務局

〇田子重清里店に併設する田子重保育所

こんにちは、ヒトクル事務局です。

企業が主に従業員向けに整備する保育施設に対し、国が認可保育施設並みの整備費や運営費を補助する「企業主導型保育事業」が昨年4月からスタートしました。これは政府が待機児童解消の切り札として始めた事業です。

静岡県焼津市に本社を置く株式会社田子重では、この補助が始まる以前から独自に企業内保育所を運営しています。県内スーパーマーケット業界で、いち早く企業内保育所を立ち上げた同社の人事部総務部マネージャー小長井和生さんにその狙いや成果を伺いました。


~どんな経緯から、企業内保育所を立ち上げたのですか?
若手スタッフ確保のために赤字覚悟で企業内保育所を立ち上げた


以前から育児中のスタッフたちの間で、「土日は子どもを預ける場所がないので仕事を休みたい」という声が上がっていました。

どの店でも子育てがネックになって20、30代の若手スタッフの採用が難しく、若手の人材確保のためにも企業内保育所を開設しようということになりました。保育所は2016年3月にオープンした藤枝市・清里店に併設しており、運営は保育専門の会社に委託しています。


~県内ではまだ前例の少ない取り組みです。開設にあたって苦労も多かったのでは?
開設と同時に申込みが殺到、想像以上の反応におどろく


何しろ前例が少ないので私たちも手探り状態で、他の保育所の様子を見学したり、行政の担当者にもいろいろ相談しました。

とはいえ開設前は「最初は2~3人程度の利用だろうから、ゆっくり体制を固めていきましょう」とのんびり構えていたのですが、いざ蓋を開けたら、あっという間に利用者が増え、開園から一年を経た現在、0歳から6歳までの33名の子どもを預かっています。

子どもの数が増えた分、保育士の確保には苦労しました。また当社は小売業のため年中無休で営業しており、季節や天候によって忙しい時期は急なシフト変更などもあります。同じ企業内保育所でも、利用時間がきっちり決まっている病院や工場とは勝手が違うので、そのあたりの体制づくりも大変でした。

正直、コスト面の負担も大きいです。スタッフが得た給料が、そのまま保育料に代わってしまっては働いてもらう意味がないので、保育料は一般的な基準より安く設定しています。

当初、厚労省の助成金を利用しても当社の負担は年間1,000万円以上と見積もっており、スタッフの仕事と育児の両立支援にはつながるものの、採算面で企業内保育所はこの一ヶ所だけと考えていました。しかし、その後すぐに政府の「企業主導型保育事業」がスタートして認可保育所並みの補助が得られるようになったので、当社としてはとても助かっています。


~保育所開設の一番の狙いである若手人材の確保について、成果は得られましたか?
清里店はとび抜けて20代~30代の比率が高い


下記の全店の女性スタッフの年代比率を見ていただくとわかりますが、保育所を併設している藤枝市清里店だけ、飛び抜けて20、30代のスタッフが多いんです。他店の20代~30代の比率が平均20%程度に比べ、清里店は36%と1.8倍になっています。



最近はどの業種でもパートタイマーの求人倍率が上がっていて、スーパー業界は若い世代がなかなか採用できなくて困っていました。

保育所のある店の周辺が新興住宅地で、子育て世代の方々が多く住んでいるということもあるでしょうが、今まで求人広告を出してもあまり反応がなかった若い世代の方々が続々と応募してきたのには驚きました。

特に他の保育所に受け入れてもらえなかった、0歳から2歳の子どもさんをもつ方の応募が多かったです。


~保育所ができてから、社内の雰囲気やスタッフの意識に変化はありましたか?
若手スタッフが増えて社内の雰囲気も一新、身近に保育所があると子育て世代への理解も深まる


清里店は特に若いスタッフが多いので、お客様からも雰囲気が明るくて活気があると言っていただくことが多いです。ベテランの女性スタッフや男性スタッフも彼女たちをあたたかく見守ってくれており、社内全体にプラスの効果が出ています。

利用している方々からは、職場の横に保育所を併設しているので、送迎の手間もかからず、何かあった時もすぐ子どもの元へ行けるので、安心して働けるという声が多いです。また保育料の安さに魅力を感じている方も多いようです。


経理部経理グループスタッフ兼第二商品部食品グループバイヤー
西家 優子さん
「3歳の子どもを地域の保育所に預けていますが、土日の出勤時に社内保育所があるととても助かります。特に0歳から2歳までの小さな子どもをもつママたちに、社内保育所を活用してほしいと思います。」


~今後の保育所の運営については、どんなふうに考えていらっしゃいますか?
9月には2つめの企業内保育所を開設、当社保育所の卒業生をどんどん増やしていきたい


「企業主導型保育事業」のスタートで助成金が手厚くなったので、今年9月に焼津市登呂田店に2つめの保育所を開設する準備を進めています。

清里の保育所では、予算の関係もあり主に乳幼児を預かる設備しかありませんでした。今度新設する保育所は、6歳までの幼児をあずかれるように教育面での設備を充実させ、民間の保育所と変わらない施設にしたいと考えています。

そうすることで将来的には、当社の保育所で育つ子どもたちがだんだん増えていき、地域社会における認知度が高まり、ゆくゆくはここで育った子どもたちが当社に就職してくれたらいいなぁと。そのくらい長期的な視点をもってこの事業を継続していきたいです。

(取材日 2017年4月4日)

取材協力
株式会社田子重
焼津市東小川2丁目16-14
事業内容/スーパーマーケット
HP/http://www.tagoju.co.jp/

筆者プロフィール

ヒトクル事務局
東海地域の店長・人事担当のみなさまのお役に立てるよう、日々様々な情報を収集・配信しているサイトです。地域のトレンド情報やノウハウ、採用成功事例や各種データなど、配信コンテンツは多岐に渡ります。また、月に1回程度のペースで、セミナーを実施しています。この採用難の時代を乗り切るべく、少しでも多くの方々のお悩み解消につながれば幸いです。

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