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中小企業の6割は顧問弁護士の必要性を認識していない?その理由とは。

2018.01.09 / 名古屋

大武 真織(おおたけ まおり)

ベリーベスト法律事務所 弁護士

2018年、明けましておめでとうございます。ベリーベスト法律事務所の弁護士大武です。
今年も御社にとって実りある年であることを祈願しております。

2017年の企業をとりまく経営環境は、少子高齢化、人口減少の流れを受けて、厳しい舵取りが今後も続くという感想を持たれた方も多いかと思われます。

特に、昨年は「長時間労働」の話題が多くあがりました。厚生労働省が「ブラック企業リスト」を公表するなど、労務管理に対する企業の取り組みは、経営の要といえると思います。

今回は、弁護士を活用して未然にトラブルを防ぐことの重要性についてお話しします。

また、企業経営のリスクと顧問弁護士の必要性についてのダウンロード資料をご用意いたしました。合わせてご参照ください。


起こってしまった問題には「対処」しかできない


私どもの法律事務所では、日々多くの労働に関するご相談をお受けしております。その中でも特に2月・3月は1年で最も多くご相談をいただく時期です。これは、3月の年度末に人員の入れ替え、退職、解雇が多いためです。

相談者のお話をうかがっていますと、悩み続けた結果として弁護士に相談というケースが多くあります。経営側にとっても、優秀な人材が辞めていくのは大きな打撃となります。

また、問題が表面化してしまえば、弁護士としてできることは「対処」となり、いかにダメージを少なくさせるかという取り組みしか出来ません。

未然に防ぐ「予防法務」が大切


長時間労働などに代表される労働問題において最も大切なことは、問題が表面化する前に労働者が発するサインに気が付くことです。

・表面化する前に気付き、コミュニケーションを取って改善する
・問題が起こりにくくなる仕組みや体制の整備、風土の醸成

事前に従業員の気持ちに気付くことができれば、本人としっかりと話し合うことで解決の道を探ることが可能になります。そして、問題が起こる背景には企業側の運用面などが充分に整備されていない状況が多いのも事実です。

本年は、問題を起こりにくくさせる体制整備を今一度見直すことをお勧めします。その際、弁護士などの専門家に相談するのが良いでしょう。

弁護士は「トラブルが起こった時」に相談するだけのもの、という認識の方が非常に多くいらっしゃいますが、そればかりではなく、弁護士などの専門家を「トラブルを未然に防ぐ」ために活用することも経営に貢献できる方法だと思います。

この、トラブルを未然に防ぐ法務への取り組みは、「予防法務」と呼ばれております。


中小企業の61.5%が顧問弁護士を置いていない




日本弁護士連合会弁護士業務総合推進センター・みずほ総合研究所株式会社が調査したデータによると、中小企業が顧問弁護士を置いている割合は38.5%で、実に約60%の企業が顧問弁護士を置いていないということが分かっています。

また、顧問弁護士の必要性という質問に関しては、63%の企業が顧問弁護士の「必要性を感じていない」という結果になりました。必要性を感じていない理由の多くは、弁護士に声をかけるべき法的問題と思っていなかったというものです。
出典元:「中小企業の弁護士ニーズ全国調査報告書 分析提言編」13貢等
日本弁護士連合会弁護士業務総合推進センター みずほ総合研究所株式会社(2008年3月報告)



弁護士に相談できる企業トラブルとは?




中小企業に顧問弁護士が浸透していない理由は「必要性を感じていない」という声が多くあります。その要因は、そもそも身の回りに起こる企業トラブルについて、弁護士への相談事項と認識されていない事項が多いからだと思われます。

「債権回収」や「クレーム対策」は弁護士に相談するという認識は比較的浸透されていますが、ハラスメント問題、個人情報保護、事業承継などは、必ずしも十分に浸透していないようです。
出典元:「中小企業の弁護士ニーズ全国調査報告書 分析提言編」13貢等
日本弁護士連合会弁護士業務総合推進センター みずほ総合研究所株式会社(2008年3月報告)


上記、日本弁護士連合会弁護士業務総合推進センター・みずほ総合研究所株式会社の調査結果からも分かるように、弁護士の必要性や業務領域は、残念ながら特に中小企業経営者の中であまり認知されていないように思われます。弁護士は「問題が起こった時に相談する専門家」という認識が依然強くあるからだと考えられます。

しかし前述したように、起こってしまったトラブルには「対処」しか出来ることがありませんが、トラブルが起こる前であれば、取り組むことができる事項は多くあります。弁護士をトラブル対応のみに活用するのではなく、「予防法務」のために活用することで、トラブルを未然に防ぎ、企業経営に最大限貢献できる存在になれると思います。


顧問弁護士の存在が明暗を分けた、こんなトラブル事例


【case1】最新の法律に対応しなかったことで起きた事例
従業員20名ほどの電気工事関連会社で、60歳を迎えた従業員が定年退職しました。

「定年再雇用制度」により、希望する従業員については、原則として退職・解雇相当でない限り65歳まで雇用を継続することが企業に求められています。

本人は再雇用される認識でいたため、後日、この従業員により「解雇無効」で訴えられました。

なんとか話し合いによって和解が成立しましたが、ケースによっては全額給与支払いという結果になる可能性もありました。担当者自身は「就業規則にのっとり、正しく処理したつもりだった」という認識でした。就業規則を最新の法律に対応しないままにして、起こったトラブルです。

※出典元:「法律のプロが語る!「就業規則を一度作って終わり」が最も危険な理由」
社会保険労務士法人ベリーベスト 社労士 家原 理


【case2】新規事業のビジネスモデルが法律違反であった事例
準備していた新規事業の開始前に、ビジネスモデルについて顧問弁護士に相談したところ、法律違反を犯す可能性があることが判明しました。そのため、新規事業は断念することになりました。
しかしその後、競合他社が酷似した内容の新規事業を開始し、法的な問題点を監督官庁から指摘され新規事業は廃止になりました。ニュースでも取り上げられ、多大な損失を被ることになったのです。

これは、顧問弁護士に依頼してリーガルチェックを行ったために、リスク回避ができた事例です。

※出典元:ベリーベスト法律事務所「新規事業開始前のリーガルチェックで、事前にリスクを回避」


まとめ


経営者の方々が抱える悩みは今年も尽きることはないかと思います。その時、多くの困難を乗り越えるパートナーとして顧問弁護士をチームに組み込むことで、「転ばぬ先の杖」を意識した予防法務に取り組んではいかがでしょうか。

冒頭でもご紹介いたしましたが、ベリーベスト法律事務所提供の「企業経営のリスクと顧問弁護士の必要性について」のダウンロード資料もあわせてご参照ください。

ベリーベスト法律事務所は弁護士をはじめ、税理士や社労士などの専門家を有する総合法律事務所です。経営者の皆様と同じ目線に立った専門的なサポートをお考えの際は、ぜひ一度ご相談ください。

筆者プロフィール

大武 真織(おおたけ まおり)
【経歴】
2011年、ベリーベスト法律事務所に入所し、現在に至る。
業務内容としては、一般民事事件から、
企業法務・刑事事件など幅広く取り扱っています。

【コメント】
皆さまに出来る限り弁護士を身近に感じていただけるよう、心がけております。
企業の問題に限らず、まずはお気軽にご相談ください。

ベリーベスト法律事務所 https://www.vbest.jp/

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