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1人の人間として過ごせることが「カルチャースクール」の存在価値。

2017.03.02 / 名古屋

ヒトクル事務局

静岡朝日テレビカルチャー 静岡スクール
スクール長 武藤 純子さま


こんにちは、ヒトクル事務局の池田です。

今回は、昭和53年に設立し、静岡県内で5校を開講されている静岡朝日テレビカルチャー様へ、最近の習い事の流行や傾向についてお話を伺ってきました。

今回お話しを伺うのは、新静岡セノバ5階にある、静岡校のスクール長の武藤さまです。



受講生は50代以上が半数以上。各年代「自分なりの価値観」を見つけている


池田
:武藤さま、本日はよろしくお願いいたします。

武藤さま
:こちらこそ、よろしくお願いいたします。

池田
:武藤さまは、スクール長ということですが、具体的にはどんなことをされてらっしゃるのでしょうか?

武藤さま
:講座の企画から設計、宣伝から、実際の運営までほとんどすべてのことをやっています。消費者がどんな講座を求めているか、についてはいつも考えていますね。

池田
:どんな風に情報収集をされているのでしょうか?

武藤さま
:ネット・テレビ・新聞はもちろん、女性が特に関心の高そうな昼間のワイドショーや週刊誌・雑誌も参考にしています。

また、実際に習い事に興味のある多くの方が通ってくださっているので、日々の交流の中でも、新しいヒントや発見がたくさんあります。素敵な方の周りにはいい情報が集まってきますね。

池田
:情報収集の幅がすごく広いですね!それに、これだけの講座や講師がいればその方々に聞くのが確実という事ですね。生徒さんはどれくらいの年齢の方が多いのでしょうか?

武藤さま
:年齢でいくと60代が3割で一番多く、50歳以上が半分以上です。
当たり前ですが、日本の人口構造と同じく、受講生も高齢化が進んでいます。そして、60代以上の方々が、どんどん元気になっています(笑)。

池田
:確かに…私の母も、来年70歳になりますが、元気にヨガに料理教室に、大忙しで孫の面倒を見る時間もないくらいですよ(笑)
ところで、年齢によって、求めているものなどの違いを感じますか?

武藤さま
:60~70代は、戦後の高度経済成長の中で、自分のやりたいことを我慢していた方が多いので、その時にできなかったことを今やりたい、と思っている方が多いですね。

小さいころできなかった、大正琴やピアノなどはそういう方が選んでらっしゃいます。また、手工芸、美術、語学、フィットネス…あらゆることに好奇心旺盛な方がとても多いです。

50代はバブル世代で、今でも消費意欲が高く、楽しむことに前向きで、アクティブな方が多いように思います。20代、30代は、物があふれた時代に生まれ育っているので、「モノ」より「コト」への関心が強いように感じます。

また、大多数が受けているものよりも、自分なりの価値観に当てはまるかどうか、を大事にしているように思います。

39年間の歴史の中で、開校以来続いている講座から、最近の流行を取り入れたものまで多種多様です。



池田
:なるほど、時代のニーズに合わせて講座が新しく生まれ、講座数が550講座もあるんですね。最近の流行の講座は、どんなものがありますか?

武藤さま
:キックボクシングエクササイズは、お勤め帰りの女性に人気がありますね。ミットに向かって実際にパンチ&キックはストレス発散には効果バツグンです。日常生活では思いきりなぐったり蹴ることはできないですからね!!

40~50代女性には、日本酒やワインのセミナーが人気です。美味しいお酒をもっと美味しく、自分のお気に入りの1本を見つける!おひとりさまでの参加もここ数年で増えていますよ。

あとは、東京オリンピックを見越してもあるのでしょうが、英会話も人気です。特に、60歳以上の方の英会話が増えています。旅行先で使いたいという需要も大きいようです。


講座の集客では「何をやるか」よりも「何が得られるか」が重要


池田
:講座を企画していく中で感じる、ターゲットの志向の変化はありますか?

武藤さま
:最近あったケースで面白いことがありました。オカリナの講座の生徒さんにどういう理由で受講したのか、話を聞いたところ、「音楽をやりたい」「オカリナをやりたい」という理由ではなく、まったく予想していない理由だったんです。

その方は、漠然と「健康になりたい、でも難しいものは無理、何か新しい趣味を始めたい」と思っていたそうなのですが、ふとチラシで”オカリナは健康に良い”という内容を見かけて、「カンタンそうだし、趣味にもなるし、そういえば家にあった気がする!」とオカリナを選んだそうです。確かに、細く長く息をはく、息をコントロールする事は体に良いといいますよね。

また最近人気を集めた講座で「速読」があるのですが、「早く読む」という直接的なメリットではなく、「目や脳の老化防止」を目的にしている方が多かったんです。速読って、視野も広がりますし、脳の処理能力の向上にも効果的なんですよね。そういった知識が、テレビの影響などで、以前より浸透しているようです。

これらのケースから考えると、講座の集客では、『何をやるか』よりも、『何が得られるか』が重要だと感じます。

池田
:確かに、オカリナを吹きたい!と強く思う方よりも、健康とかカンタンにできる、というキーワードのほうが、ピンとくる方が多いかもしれませんね。


講座が「続く・続かない」かは、コミュニティとして育っているか


池田
:ところで、受講していただく、というのはもちろんですが、続けてもらう、というのもとても重要ですよね。

武藤さま
:その通りです。講座はほとんどが3か月更新なのですが、継続できずにすぐに終わってしまう講座も中にはあります。その一方で、開校以来30年以上続いている講座もあります。

忙しい主婦の方が、毎週同じ時間に通うってすごく大変だと思うんです。でも、みなさんその時間を頑張って作っている。それは、仲間に会って話をして、ここにいる時間が楽しい。ここくると元気になるから、って言うんですよね。生活にもメリハリがでる、と。
そこが、通信教育とは決定的に違う点ですね。

だから、『続く・続かない』の分かれ目はそこにあります。
みなが居心地がよくいられるクラスは、コミュニティとして育っています。クラスの中で役割やポジションがうまく最適化されるんでしょうね。だから先生もそこを意識して、時間をかけて講座を大切に育てていきます。


東日本大震災のときに、カルチャースクールは復興が早かった


池田
:そこにみなさん価値を感じていらっしゃるんですね。そういえば、朝日テレビカルチャーさまのコンセプトは『好奇心を、きらめきに。』でしたよね。そこには、そういう想いがあるんでしょうか。

武藤さま
:人には様々な好奇心があります。知りたい、体験したい、成長したい、スキルUPしたい、リフレッシュしたい、など様々です。

私たちは、カルチャースクールの習い事を通じて、自身が成長・向上できたり、満足感や達成感を味わっていただきたいと思っています。そして何より、同じ趣味や目的を持った仲間とのふれあいで、きらめいてもらいたいという想いがあります。

楽しい時間や喜びは、一人ではなくて皆と分かち合うとこで、より増大すると思うからです。



武藤さま
:こんな話もあります。東日本大震災のときに、あるカルチャースクールが被災したそうです。

本来、習い事というのは、なくても生きていけるものですよね。それが、受講生から『早く復活してほしい』という声が多く、復興が思ったより早くできたそうです。それは、みんなが大変な時だからこそ、そういう心の拠り所が必要だったからなのではないかと思います。

ここにいる時間は、「妻」でもない、「母」でもない、「社員」でもない、ワタシになる時間です。慌ただしい日常から離れ、ひとりの人間として過ごすキラキラした時間。その『場』を提供していくことが、カルチャースクールの存在価値だと思っています。

(取材日/2017年1月20日)


カルチャースクールの存在価値は「ワタシ」になるキラキラした時間というお話し、とても共感できました。
ユーザーを育て、より強いコミュニティをつくっていく、そうすることで「時間を作ってでも参加したい」という心理にさせるのではないでしょうか。ターゲットに人気のコンテンツを集めるだけでなく、集まって下さった方々により満足頂ける空間づくりが、上質なファンづくりに繋がっていくのだと感じます。

武藤さま、お忙しい中貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

取材協力
朝日テレビカルチャー 静岡スクール
静岡県静岡市葵区鷹匠1丁目1番1号 新静岡セノバ5F
事業内容/カルチャースクール
HP/http://www.satv-c.co.jp/

筆者プロフィール

ヒトクル事務局
東海地域の店長・人事担当のみなさまのお役に立てるよう、日々様々な情報を収集・配信しているサイトです。地域のトレンド情報やノウハウ、採用成功事例や各種データなど、配信コンテンツは多岐に渡ります。また、月に1回程度のペースで、セミナーを実施しています。この採用難の時代を乗り切るべく、少しでも多くの方々のお悩み解消につながれば幸いです。

「ヒトクル」は、株式会社アルバイトタイムスが運営しています。

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