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この春実践したい、新人アルバイトが辞めない研修のコツ

専門家コラム

2018.03.14 / 名古屋

岩本 留里子

ビジネスフードアドバイザー

こんにちは、ビジネスフードアドバイザーの岩本留里子です。

4月に入ると新入社員・新人アルバイトさんがたくさん入ってくる時期ですね。

みなさんのお店では、どのように新人スタッフを育成していますか?新人が来てもそのまま放置して、とりあえずそこに立っといてなんてことは・・・ないですよね?それでは、せっかくお金と時間をかけて採用したスタッフも、すぐに辞めてしまうでしょう。

今回は新人スタッフの研修方法について、新人アルバイトが辞めないコツをご紹介いたします。ぜひ、今後の新人研修の際のヒントにしてください。

新人研修にあるとよい4つのアイテム



実際の新人研修に必要な準備についてお話しする前に、「研修がなぜ必要なのか?」について明らかにしておきます。

「それは研修を受けないと、何をしていいか分からないからでしょ」と思いますよね。もちろん、その通りです。
でも、その新人が経験者だったら?研修をしなくても大丈夫でしょうか?

答えはノーです。
新人研修は、「お店の理念」や「理念に基づいた行動」を共有するためでもあります。なので経験者でも、きちんとトレーニングすることが大切なのです。

では、具体的に新人研修をする際に、あるとよい4つのアイテムについて、ご紹介していきます。

①マニュアル 
基本の理念や守らないといけないこと・接客マニュアル・調理マニュアル・衛生管理マニュアルなどの種類があります。

②研修プラン
今日何をするのか?次は何をするのか?を明確にします。何時間で研修が終了するのかが明確になっている必要があります。

③研修チェックシート
新人スタッフの研修の進捗状況が理解することができます。人によって研修の進み具合は違います。

④研修ノート
新人スタッフーと教育担当の交換日記です。ノートであれば、分からない事なども気軽に聴くことができます。
教育担当が変わった時も、このノート見ればどんな状況なのかを理解することができます。
もちろん、店長さんもこれを読み感想などを書くと、スタッフのモチベーションもあがるでしょう。


4段階トレーニング法



上記4つのアイテムを利用しながら、新人スタッフへの研修は段階を追って進めていくことが大事です。

その方法の一つに「4段階トレーニング法」があります。ひとつの仕事について「導入」「模範」「実践」「評価」といった段階をふみ、それを積み重ねていく方法です。こうした訓練方法を導入することが、効果的なトレーニングにつながります。



1.導入
「導入」では、新人スタッフに仕事に興味を持ってもらい、雰囲気に慣れてもらうことが目的です。

「本日トレーニング担当します岩本です。○○さんは初めてのアルバイトなんだよね。緊張しないで大丈夫だよ。わからないことあったらいつでも聞いてね」
など、相手がリラックスできるように、会話をします。

その後、お店の中を案内やスタッフへ紹介をし、今日の研修内容を説明するなど、実際の研修に入るまでの準備をします。

2.模範
「模範」とは、見せながら、話しながら、正しい仕事の手順を理解してもらいます。

例えば、コーヒーの作り方では
「このコーヒー豆を使います→ブレンダーで豆を挽きます→挽いた豆を入れるフィルターは必ず水平にします」
この段階では重要な点だけを強調して教えていくことがポイントです。

実際のものを見せたり、説明したりしながら一つづつ話をします。
「なぜ水平にするかというと、上からシャワーのようにお湯が出ます。挽いた豆を均等にしないと、味の薄い部分と濃い部分ができてしまい美味しくできません」

と、強調したいところはわかりやすく理由を説明して、実際に見せて印象づけます。

この時に大切なのは、専門用語は使わないこと、簡単な言葉だけで説明することです。私でも出来そうと思わせることが肝心です。

3.実践
「実践」とは、実際に新人スタッフに仕事させてみることです。
「それでは、やってみましょう」と、教えた手順通りに行います。
「これは、なぜ水平にするんでしたっけ?」など、先ほど説明した理由を新人スタッフに復唱してもらいます。

こうして繰り返すことで、仕事を、より正確に覚えるようになります。そうすることで、記憶に残りやすいからです。

また、仕事について、励まし褒めることは大変有効です。褒めてあげることでやる気が出てきます。小さいことも見逃さずにほめましょう。

「汚れていたのをきちんと拭いていますね、よく気づきましたね」
「きちんと、ロゴマークがお客さまの方を向いていましたよ」

などと、何が良かったのかを伝え褒めることで、正しい仕事を覚えてもらえます。
ただし、できていないところがあれば必ず注意してください。

4.評価
「評価」とは、新人スタッフの仕事ぶりを観察することです。新人スタッフが何ができていて、何ができていないかをきちんと見てあげましょう。

丁寧に教えたとしても、新人スタッフは仕事の手順や理由を忘れてしまう場合もありますが、それを気兼ねなく尋ねられる雰囲気作りが大切です。

(聞いたら怒られるかな?えい・・・適当にやってしまえ!)

こんなことが店で起きてしまうと、お客様を逃してしまう原因にもなってしまいます。

ですから、教育担当は誰からも話しやすい雰囲気をつくることが大切です。「何でしたっけ?」「どっちでしたっけ?」と慌てて聞いてくる新人スタッフに対して、「覚えてないの?」と、冷たくあしらうことはNGです。

また、できなかったら「模範」から再度始めます。
「じゃあ、もう一回作り方を見せるね」という感じで新人スタッフに説明してください。
新人スタッフができないのは、新人スタッフの覚えが悪いのではなく、教えている自分(教育担当)の教え方が悪いのだと思い、再度実践をしてください。

研修を重ねるごとに教育担当自身も成長していきます。


教え方の5つのポイント


次は、実際に教える際のポイントについてご紹介いたします。先ほどの4段階トレーニング法の中でもご紹介している、5つのポイントがあります。



① 全体から部分へ、部分から全体へ
「〇〇を作ります。では、〇〇からやってみよう!!」
「〇〇から作っていくと、〇〇ができます」

などと流れを見せてからトレーニングを進めます。

例)ブレンドコーヒーの作り方
コーヒーの機械を見せてから、ブレンドコーヒーを作る
ブレンドコーヒーの作り方を見せてから、機械の説明をする

② やさしい作業から難しい作業へ
教育担当はどうしても、現場で必要な業務を先に教えたくなってしまいます。それは、お店側の立場での考えです。

研修は、新人スタッフの立場で考えます。やさしい簡単な業務から教えて自信をつけさせていきます。そしてだんだんと難しい業務を教えていきます。

例)ブレンドコーヒーからではなく、パックから移動するだけの
オレンジジュースから教える。

③ 重要な点(ポイント)を強調する
新人スタッフは、一度に全てを覚えることはできません。一番大事な重要なこと(忘れてもらっては困ること)を強調し何度も説明します。
例)ブレンドコーヒーは、かならずフィルター内の珈琲豆を均一にしてください。
均一にしないと濃い部分と薄い部分ができおいしいブレンドコーヒーができません。

④ 「オープンクエスチョン」で聞く
「わかりましたか?」と聞かれたら「YES」か「NO」でしか答えられなくなってしまいます。
「質問や疑問点はないですか?」と聞かれると「コーヒーの抽出温度は何度ですか?」など質問することができます。

こういった2通りの質問方法を、以下のようにいいます。
◎オープンクエスチョン→好きに返事ができる
◎クローズクエスチョン→「YES」「NO」で返事できる

研修では、オープンクエスチョンを使うようにしましょう。

⑤ 「まず、良い点をほめる」そして「こうすればもっと良くなる」
新人スタッフは、常に「これで合っているのかな?」と自信がないものです。だから最初に、良いところを見つけてほめてあげましょう。
①褒める+叱る+褒める
②褒める+叱る+激励・期待

この2つのパターンを使って上手に研修をしましょう。


いかがでしょうか。
今回は新人スタッフの研修方法について、新人アルバイトが辞めないコツをご紹介いたしました。ぜひ、この春の新人研修で実践してみてください。

なお、次回は「研修ノートの使い方」や、「褒め方・しかり方」についてさらに詳しくご紹介していきます。

筆者プロフィール

岩本 留里子
長崎県出身。静岡の短大を卒業
大手ファストフード企業に7年間勤務、店長・スーパーバイザー、サービスマネージャーを経験。その後、飲食業界で、業態開発、人材育成・接客指導、商品開発などフィールドを広げる。
飲食業界での現場の経験は15年間に及ぶ。現在は飲食分野を得意とした経営コンサルタント・接客研修・店長教育・メニューアドバイザーとして活躍するほか、幼児・小学生を対象にした食育レッスン「しょく感教室」を開催。
経営専門誌の「飲食店経営」「食品商業」などに執筆。
趣味は、車が大好きで旅行に行くとそこで食べ歩きする事を楽しんでいます

岩本 留里子 公式HP:http://www.iwamoto-ruriko.com/

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