名古屋・三河の店長・人事担当者のためのお役立ちサイト【ヒトクル】 > 求人ノウハウ > 飲食店のトラブル対応と予防策|従業員トラブル編

飲食店のトラブル対応と予防策|従業員トラブル編

2018.11.21 / 名古屋

岩本 留里子

ビジネスフードアドバイザー

 
こんにちは、ビジネスフードアドバイザーの岩本留里子です。

前回は飲食店でよくある接客におけるトラブル事例について、対応策と予防策についてご紹介いたしました。
飲食店のトラブル対応と予防策|接客編①
飲食店のトラブル対応と予防策|接客編➁

今回は、飲食店における従業員とのトラブル編です。ブラックバイトという言葉が認知され、従業員とのトラブルがSNSなどで拡散される時代。従業員の満足度を上げることで、人材確保がしやすくなることはもちろんのこと、お客様へのサービスの質にも影響します。

トラブルが起きないようにするのと同時に、トラブルが起きたときに大惨事にならないように、しっかりと対応をしていきましょう。


「面接の時と話が違う!聞いていない!」と言われた




残念ながら、よくあるのが「面接のときと話が違う、こんなこと聞いていない!」とスタッフから言われるケースです。
「面接の時に時給は、100時間を超えたら上がりますと言われたが、100時間を超えた次の日から上がると思っていたのに翌月の給料を確認したら時給が上がっていなかった」
「面接のときに、髪の毛を結ばないといけないとは聞いていない」
「交通費が一部だけしか出ないとは聞いていなかった」
「残業があるなんて聞いていない」

【対応と予防策】
面接時は、お店側も採用したいという気持ちが強く、自社を良く見せようという意識が働きます。しかし、採用したらいずれ分かることなので、良いことも悪いこともしっかりと話をしておきましょう。採用してから「実は・・・」と伝えられると余計に不信感を招き、早期離職につながる可能性があります。

このようなトラブルを防ぐために、次の2つのポイントを押さえておくと良いでしょう。

1.面接時には、きちんと条件面や仕事の内容などを説明しましょう。また、面接シートなどを用意して、本人に記入してもらうと記録として残るのでお勧めいたします。

●面接時に特に気を付けて説明すべきポイント●
・仕事内容・・・ホール、キッチンの役割分担について。特にキッチンで採用したのにホール業務がある場合などは、トラブルになりやすいため事前に説明しておくとよいでしょう。

・給与・・・給与に関することはトラブルになりやすいため、時給や昇給についてはしっかりと説明しましょう。試用期間や研修期間中の時給が異なる場合は、その期間も具体的に説明しましょう。

・時間・勤務日・・・週に何日シフトに入れるのか、土日は入れるのか、長期休暇時についてなど必ず確認しましょう。またシフトの決め方についても伝えておくと親切です。

・交通費・・・全額か一部支給なのか、会社で特別なルールがある場合も必ず事前に説明をしましょう。

・ユニフォーム・・・買い取りなどの負担がある場合は、必ず説明しましょう。また自分で洗濯する場合も、説明しておくと親切です。

・身だしなみ・・・髪の色、長さ(長い場合はゴムでしばるなど)、マニュキア、ピアスなど、お店の規定がある場合は説明をしましょう。特に若年層では気にすることが多いです。


2.採用時に、雇用契約書(雇入れ通知書)をかわし再度条件面などを説明しましょう。
採用したら、雇用主は必ず雇用契約書(雇入れ通知書)を書面で明示する義務があります。そのときに、再度契約書を見ながら、条件などを伝えます。面接では伝えきれなかった細かい説明もここでしっかりと説明をしておきます。書面で取り交わすことで言った言わない、ということを避けることができます。


ある日突然アルバイトが欠勤し、連絡が取れない



出勤するといるはずのアルバイトAさんがいない!電話しても出ない、グループラインを退出している。いわゆる「バックレ」というケースです。

【対応と予防策】
まず、突然いなくなってしまった原因をよく考えてみましょう。例えば、以下のようなことはないか胸に手を当てて聞いてみましょう。

ケース①お店が忙しく人も少ないので休みたいと言えない。言ったところで「みんな頑張っているんだから・・・」と言われてしまい、突然辞めるしかなかった。

ケース②最初に話した内容と仕事内容が異なり、嫌々仕事をしている。店長に言っても、「もう少し待ってて」と言われて解決してくれない。

ケース③ミスをしてしまい、店長にみんなの前で怒られた。恥ずかしくて、もう行きたいない。

ケース➃嫌なことが続いて、何もかも嫌になってしまった…。

ケース➃以外は、お店に問題がありそうですね。
まずは条件面のことは、前段でご紹介したように採用時にしっかりと説明をしてお互いに納得した上で働いてもらうことが大事です。

また私の経験上、コミュニケーション不足がトラブルの原因となっていることは非常に多いです。そのため、お給料の明細を30秒でもいいので店長がきちんと手渡しする「手渡し面談」をお勧めします。その時のアルバイトさんと話をすることで不満を解消することができます。

また、ミスをしたときなどのしかり方ですが、感情のまま怒るのは指導とは言いません。相手のことを思い、ミスの原因と解決策を冷静にきちんと話しましょう。また、ほかの人の前で注意することは危険を伴う行為以外では避けた方が良いでしょう。


遅刻や欠勤が多く、勤務態度も悪いケース



連絡もせずに、遅刻や欠勤が多いアルバイトBくん。正直、勤務時間内も他のスタッフとおしゃべりばかり。何度か注意をしたけど、まったく改まる気配がないというケースです。

【対応と予防策】
まずは、勤務態度を改めるように、しっかりとお店のルールを決めて説明しましょう。

遅刻や欠勤する場合は、必ず連絡をすること、勤務時間内の私語は慎むこと、など社会人として当たり前のことでも貼り紙をするなどして明示することが大切です。

厳重に注意し指導した上で、それでも全く改善しない場合は解雇(契約終了)することを考えてもよいでしょう。その際には以下の2つの条件を満たすことが必要です。

1.解雇に値する正当な理由があること
アルバイトであっても、簡単に解雇することは出来ません。解雇するには客観的、合理的な理由がある場合に限られています。雇用契約書などに、解雇や契約解除に関する理由が明示されていて、それを満たしている場合はスムーズです。

2・解雇予告が必要
アルバイトであっても、30日前の解雇予告が必要です。予告を行わずに解雇する場合は、最低30日分の平均賃金を支払う義務があります。(解雇予告手当)ただし、働き始めて14日以内の試用期間内であれば、解雇予告は必要ありません。

いかがでしょうか。今回は、飲食店における従業員とのトラブル編について3つのケースをご紹介しました。人材不足に悩む飲食店が多いなか、従業員とのトラブルはできるだけ避けたいものです。アルバイトさんに長く活躍してもらうためにも、日頃から意識して対応するように心がけれると良いですね。

筆者プロフィール

岩本 留里子
長崎県出身。静岡の短大を卒業
大手ファストフード企業に7年間勤務、店長・スーパーバイザー、サービスマネージャーを経験。その後、飲食業界で、業態開発、人材育成・接客指導、商品開発などフィールドを広げる。
飲食業界での現場の経験は15年間に及ぶ。現在は飲食分野を得意とした経営コンサルタント・接客研修・店長教育・メニューアドバイザーとして活躍するほか、幼児・小学生を対象にした食育レッスン「しょく感教室」を開催。
経営専門誌の「飲食店経営」「食品商業」などに執筆。
趣味は、車が大好きで旅行に行くとそこで食べ歩きする事を楽しんでいます

岩本 留里子 公式HP:http://www.iwamoto-ruriko.com/

関連するワード

あわせて読みたい