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社員が10人を超えたらしなければならないこと

2019.04.23 / 名古屋

三ッ口 洋一

Team N+1 代表

御社の従業員は何人ですか?


中小企業の社外広報部、Team N+1の三ッ口です。

私はマスコミ業界に30年もいたおかげで、本当にたくさんの経営者やビジネスパーソンに出会うことができました。きちんと数えたわけではありませんが、1年で名刺が1000人ずつ増えるというペースは、今もずっと変わっていないので、ざっと3万人くらいの知人がいることになります。

あらゆる業種の、しかもみなさんそれぞれのビジネスのプロフェッショナルです。何か知識や情報が必要になれば、それぞれの方を頼ったり、集まっていただけばいいわけです。私がたった一人で『Team』を名乗り、あらゆるご相談に応じられるのは、こうした背景があるからです。劇団ひとりさんみたいなものでしょうか。ところで皆さんの会社やお店には何人の社員さんがいらっしゃいますか?


社員10人以上の経営者がしなければならないこと



就業規則とか、雇用保険とか、手当、税制や労務的なことは、『ヒトクル』の他の専門家の皆さんに聞いてください。広報が専門の私が申し上げたいのは2つだけです。一つは人事方針を立てること、もう一つはそれをどう発信するかということです。

人事考課や給与、退職金、保険、諸手当などの制度を整備することはもちろん重要ですが、その前にするべきことがあります。

ここで私が言う人事方針とは、会社の5年後、10年後をイメージしていただきたいのですが、そのとき会社はどんな規模で、誰がどのような役割を果たしているのか、果たしてほしいのかということです。

今の社員さんが5歳、10歳と年齢が上がったとき、どこでどんな仕事をしているのか、ちょっと思いを馳せてみてください。

今はまだ見習い新入社員のAくんが5年後営業マンとしてバリバリ実績をあげて顧客に可愛がられている、とか、ベテランのBさんは10年後現場を離れて、部下の指導育成がメインになっている、とか、Cさんは5年後、結婚して子供が生まれていて、でもそのまま働いてくれているとか、ですね。


未来から現在を見る



いかがでしたか?それはクスッと笑ってしまうような楽しい作業になるのではないでしょうか。そんなイメージができたら、今度はこの先彼らに求められる能力と現在の能力との差を考えます。5年なら5年、10年なら10年でそのギャップを埋めなければなりません。

スキルアップの方法は、OJT(業務をしながらの訓練)や社内外での研修など、目的別にさまざまありますが、大切なことはそれよりもまず『会社としてはこういうことを期待したいのですが、あなたはそれを望みますか』という価値観のすり合わせです。

本人が望む自身の将来像に重ねて、会社の期待に応えようとするかどうかは極めて重要です。『期待されたからやる』というような受け身の姿勢では、どうしても『やらされ感』があり、『自分のために頑張ろう』という気持ちは湧いてこないでしょう。

社長や上司の熱意や迫力に押されて、不本意なのに『やります』と言ってしまったような場合、それが見抜けなかった場合、社員が全力を出すことはないと思いませんか。『やるって言ったじゃないか、どうして行動しないんだ』ということになってしまいます。誰しも自分のためにしか本気スイッチは入らないですよね。


なぜ人事方針が必要なのか


もう一度考えてみましょう。会社の成長は社員の能力に比例します。ということは裏を返せば、社員が成長しない限り会社の成長はないということです。たまたま非常に優秀な人材が採用できたとしても、自分や会社の成長が期待できないとなれば、優秀な人ほどすぐに見限ってしまうでしょう。

トップが「私はこういう会社にしたいんだ。そのために私も努力するが、あなたにはこういう人になってほしいんだ。そうすれば働く環境も処遇ももっともっと良くできるんだ。共感していただけるならどうか力を貸してほしい」というようなことを場あるごと、事あるごとに社員に伝えてほしいのです。社員の目の色が変わったとき、それで初めて伝わったと言えるでしょう。


具体的には何をすればいいのか



今年2月下旬に発売された「今いる社員で成果を上げる中小企業の社員成長支援制度(合同フォレスト刊)」という本が参考になります。中小企業専門の人事コンサルタントである著者の大竹英紀氏が、中小企業で人が採れない、続かない、育たない理由をコンサルティング経験から分析し、「3つの『ない』を解決するには社員の成長を支援する仕組みが必要だ」と説いています。

どこから手をつけていいかわからないという方の導入マニュアルにもなっていて、コンパクトにまとまった好著だと思いました。大竹氏の地元である名古屋の大手書店でビジネス書ランキングで一位になっているのもうなづけます。内容が気になる方はぜひ書店で一度手にとって見てください。


外部への発信はどうする?



PRをしないのは、あなたの会社やお店が存在しないとPRしているようなものです。PCやスマホの検索で出なかったら、あなたの商品やサービスを必要としている人ですら購入しようにもできないのです。

会社の人に対するスタンスは求人広告でアピールできますし、ホームページなら社長ブログで、Googleが提供しているビジネスサービス内でも求人が訴求できるようになりましたし、自社Facebookページを通じて投稿や広告でメッセージを伝えるのもいいでしょう。名刺やチラシ、会社案内も工夫の余地がたくさんあります。

「私たちはこんなところへ行こうとしている。それにはこんな人の力が必要なんだ。ぜひあなたの力を貸してほしい。一緒に成長しよう」こんな感じでしょうか。社員が放っておいても育つ時代は終わりました。

『社員を大切に育てよう』というスタンスを持った会社、『自分を育ててくれる』会社を特に若者たちは求めています。「自分の能力は自分で磨くものだ」なんて古臭いことを言ってないで、そんな気持ちに応えていこうではありませんか。実はそれが業績を伸ばす一番の方法だと思いますよ。

筆者プロフィール

三ッ口 洋一
1961年名古屋市生まれ。プロトコーポレーションと中部経済新聞社で、雑誌編集、経済部記者、ビジネスセミナー開催、広告営業、フェイスブックページ運営などを手がける。約30年間のメディア業界で得たノウハウと2万人を超える人脈とで「中小企業のための社外広報部」というニーズに応えるべく2014年独立。2016年には名古屋女子広報チームNPR48B(Nagoya Public Relations 48 for Business)発足。2018年から多目的スペースOSpace管理人。中小企業庁未来企業サポート「ミラサポ」登録専門家。メルマガ「不定期ビジネスニュース」管理人。起業家支援イベント「N-1グランプリ」実行委員。
【Team N+1】http://hitouch0520.wix.com/team-nplus1
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【名古屋セミナーポータル】http://www.seminar-portal.org/

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