飲食業の新人育成に有効!【新人育成プラン】と【研修チェックリスト】の使い方

飲食業の新人育成に有効!【新人育成プラン】と【研修チェックリスト】の使い方
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こんにちは、ビジネスフードアドバイザーの岩本留里子です。

4月は、新入社員・新人アルバイトさんがたくさん入社する時期ですね。
売り手市場で採用難が続くなか、新人スタッフには早く戦力になってほしいと願っている担当者さまも多いのではないでしょうか。

前回は、「この春実践したい、新人アルバイトが辞めない研修のコツ」をご紹介いたしました。

今回は、新人スタッフがより早く戦力になっていただくために、【新人育成プラン】と【研修チェックリスト】を使った方法についてご紹介したいと思います。
特に、私が専門としている「飲食業」の事例をもちいてご説明をしていきます。


教育担当者は「自分自身を成長させる」気持ちで研修をしましょう

まずは、研修する教育担当者の方の心構えについてお伝えします。

新人スタッフが思うように成長しないと、スタッフの能力のせいにする教育担当の方がごく稀におりますが、この考えはまず改めたほうがいいでしょう。

新人スタッフが出来ないのは、
「自分が教えていない、もしくは教え方が悪いから」
だと思い研修に取り組みましょう。

研修をすることで教育担当自身が成長することができます。

相手に合わせた研修を行うことで、相手のことを思いやります。
また自分の言うことが思うように伝わらないときは、どのように伝えたらよいか工夫をします。

そのことが人を成長させることができます。ぜひ、自己成長のためにも積極的にトレーニングを行いましょう。


研修プランとチェックリスト

お店ごとに研修プランを作成していきましょう。

●研修プラン(サンプル)

1日4時間を目安に、「指導内容」と「ポイント」が端的に分かるように作成します。接客業では、3日間~5日間で一通り教えられるように作るといいでしょう。

また、チェックリストを作成し、何がどこまでできているかわかるようにします。
チェックリストを活用することのメリットは三つあります。

一つめに、チェックリストを活用し進捗を店長や他のスタッフと共有することで、みんなが新人育成ができるようになります。そのことで、全員の成長が促されます。

二つめに、店長が研修につきっきりになり、店舗業務が後回しになる事態を防ぐことができます。

三つ目に、この研修プランとチェックリストを正しく使うことで、教えるポイントが共通化し、人によっていうことが違うということを防ぐことができます。

新人スタッフが不安になることの一つが、教える人によって言うことが異なることです。まずは、しっかりと基本行動ができるように、研修プランとチェックリストも随時更新していきましょう。

●研修チェックリスト(サンプル)


年上の新人スタッフの教育

私が、飲食チェーン店でSVをしていたころの体験をお話しいたします。

ある新人店長さんに、年上の女性アルバイトさんの教育担当をしていただきました。新人店長さんは、最初はなめられてはいけないと思い強い口調で教育をしていたところ、案の定年上アルバイトスタッフさんは反発をしてきました。

その後、店長から相談をされ、私は以下のようなアドバイスをしました。
・年上の方は敬う
・敬語を使うこと
・あえて甘えてみる

店舗では店長の方が立場は先輩かもしれませんが、人生の先輩であることには代わりはありません。敬う気持ちを忘れずに、きちんと丁寧な敬語を使いましょう。

また、年上の方は、甘えられて可愛くないことはほとんどないのです。

このアドバイスによって、それから二人はうまくコミュニケーションが取れ、年上アルバイトスタッフさんは長く働いてくれることになりました。


いかがでしょうか。
今回は、新人スタッフがより早く戦力になっていただくために、新人育成プランをチェックリストを使った方法について飲食業の事例を用いてご紹介いたしました。

岩本 留里子
記事を書いた人
岩本 留里子

長崎県出身。静岡の短大を卒業

大手ファストフード企業に7年間勤務、店長・スーパーバイザー、サービスマネージャーを経験。その後、飲食業界で、業態開発、人材育成・接客指導、商品開発などフィールドを広げる。

飲食業界での現場の経験は15年間に及ぶ。現在は飲食分野を得意とした経営コンサルタント・接客研修・店長教育・メニューアドバイザーとして活躍するほか、幼児・小学生を対象にした食育レッスン「しょく感教室」を開催。

経営専門誌の「飲食店経営」「食品商業」などに執筆。
趣味は、車が大好きで旅行に行くとそこで食べ歩きする事を楽しんでいます

岩本 留里子 公式HP:https://www.iwamoto-ruriko.com/