面談と面接の違い|ビジネスシーンにおける使い分けや注意点も解説

面談と面接の違い|ビジネスシーンにおける使い分けや注意点も解説
目次

ビジネスシーンにおいて、面談と面接は混同されがちですが、それぞれまったく別の意味を持ちます。

基本的に、面談は「お互いの関係を作る・進展させる」ために行われ、面接は「お互い(主に企業と求職者)が一緒にやっていけそうかどうか」を判断するためのものです。

この記事では、面談と面接の違いについて、ビジネスシーンにおける使い分けや注意点に触れつつ解説します。

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面談とは

面談そのものの意味は、人と人とが「直接会って話をすること」です。

面談の内容は、面談を行う人同士(面談者と被面談者)の関係性によって異なります。

例えば、先生・生徒・生徒の保護者という3人で面談するなら「三者面談」となり、普段の学校や家庭での生活、進路のことなどを話し合います。

ビジネスシーンであれば、上司が面談者・部下が被面談者という形で行う人事面談や、採用活動中に企業と候補者との関係を深めるカジュアル面談などがよく知られています。

面談の目的も多様化しており、近年では人事担当者と社員が直接面談を行うなど、情報を共有して個々の社員の成長促進のために面談が行われるケースが増えてきています。

その一方で、上司が部下に対して「今後の指示を与えるため」だけに面談するケースは、一昔前のイメージになりつつあります。

これまでのビジネスシーンで定例的に行われてきた面談は、一方的なやり取りに終始するケースも多かったため、多くの企業・組織で面談の内容が質的に変化していることが見て取れます。

人事の観点からは、企業・社員の将来を見据えて、面談を活用したいところです。


面談と面接の違い

面談と面接は、冒頭でお伝えした通り、基本的にそれぞれの意味合いが異なる単語です。

以下、面談と面接の違いについて、ビジネスシーンにおける面談の意味合いに詳しく触れつつ解説します。


面談の目的は幅広い

ビジネスシーンにおいて、なぜまとまった時間をとってその面談を行う必要があるのか、よく理解できないという社員も少なくありません。

逆にいえば、それだけ面談の目的は幅広いものであり、上司や人事担当者が面談を行う際は「面談の意図」を相手にきちんと伝えなければなりません。

内定通知を出した人に対して企業が行う内定者面談の場合は、大きく「入社する意思があるかどうか確認する」・「内定後のフォローアップ」という2つの意味が考えられます。

新入社員に対して上司・人事担当者が行う面談に関しては、例えば「新入社員の早期離職防止」・「部署内における指導の進捗確認」などが意図として考えられるでしょう。

面談という単語そのものの意味が単純な分、人によって面談という言葉が何を指しているのか、分かりにくいケースも少なくありません。

よって、面談を行う際は、その面談の目的を考えて実施することが大切です。


面接と面談はどう違うのか

面接と面談の違いは、大まかには次のようにまとめることができます。

 

面接

面談

実施する目的

企業・応募者が互いの
相性等を見極めるため

情報交換のため
入社意向を高めるため

求職者の応募意思

必要

不要

コミュニケーションの主導権

企業がメイン

対等な立場
(お膳立ては企業が実施)

面談は、面談者・被面談者の間に「一定の関係性が出来上がっている」状況からスタートするコミュニケーションです。

これに対して、面接は「これからお互いが新しい人間関係を構築していけるかどうか」を見定めるコミュニケーションです。

それぞれの単語に「面」という漢字が入っています。お互いに面と向かって話をする点では同じ行為です。

しかし、面談の「談」には“あることについて話をする”という意味があるため、すでに面談者・被面談者の間に話ができる共通のテーマがあると連想できます。

ちなみに、面接の「接」に関しては、談ほど深い人間関係を示唆する意味合いはなく、単純に“人と会う”意味が当てはまります。

採用担当者のスタンスも、基本的には「一緒に働ける人材かどうかを見極める」意味合いが強いことから、採用活動の中でも面接と面談は別物だといえるでしょう。


ビジネスシーンにおける面談の特徴

ビジネスシーンにおける面談は、面談者と被面談者が情報共有を行い、お互いについて理解を深めるために行われるケースがほとんどです。

部下を監督・指導する立場の上司を例にとると、部下と面談を行うことによって、部下が現在任されている「仕事やミッションについてどう思っているのか」知りたいと考えている状況などが思い浮かびます。

もう少し踏み込んで考えて面談する場合、部下が今後自社でどのようなキャリア構築を目指せるのか、具体的に説明する場として面談を活用することも考えられます。

まだ自社との接点が薄い求職者に対して、自社のことを知ってもらおうと考えているなら、求職者が現在働いている社員と話ができる環境を整えるため面談を活用する方法もあります。

面接と違い、面談はどちらかが主導権を握るようなイベントではないため、企業としては基本的にお互いが対等な立場でコミュニケーションをとれるよう配慮する必要があるでしょう。


ビジネスシーンでよく行われる面談4種類

ビジネスシーンでよく行われている面談としては、次の4つがあげられます。 

  • 社内面談
  • カジュアル面談
  • リクルーター面談
  • 内定者面談

 以下、それぞれの面談について解説します。


社内面談の概要と目的

社内面談は、一言でまとめると「社内で行われる面談」の総称であり、実施する意図によって様々な種類があります。

分かりやすい例としては人事面談があり、上司・部下間の情報共有や意思疎通をスムーズにしたり、能力開発につなげたりする狙いがあります。

具体的には、部下に評価結果をフィードバックするために面談を行うほか、目標設定および再確認、業務進捗の確認、部下の能力向上を目指すケースなどが考えられます。

実際に社内面談を実施するタイミングとしては、以下の2場面が考えられます。

  • 上司等が部下に対して面談の必要性を感じた場合(不定期型)
  • 経営戦略にもとづいて実施される場合(定期型)

不定期型は、上司等が部下の仕事ぶりを見ていて、周囲と歩調が合っていない・採用当初の想定よりも成長が遅いなどの理由から行うタイプの面談です。

問題点を部下に気付かせるとともに、どうすれば成長を促せるのか、具体的なプランを提案する必要があります。

また、定期型は、人事制度構築・部署のチームとしてのレベルアップなどを目的として、計画的に行われる面談です。

リクルートキャリアが2018年に行った「中途入社者のパフォーマンスと離職意向度に関する調査」によると、人事担当者との定期面談はパフォーマンスに、上司との定期面談は離職意向に影響があるという結果が出ています。

不定期型と定期型の面談は、それぞれの目的が異なるため、必要に応じて使い分けることが大切です。


カジュアル面談の概要と目的

カジュアル面談とは、採用前の段階で社員と候補者が気兼ねなく話をするタイプの面談で、候補者との相互理解や自社のアピール目的で行われます。

企業担当者と候補者の心理的距離が狭まるため、比較的和やかな雰囲気の中で面談を進められるメリットがあります。

カジュアル面談は、多くの場合「面接の前」に行われ、採用選考には直接的な影響が及ばないケースがほとんどです。

そのため、カジュアル面談を実施する際は、企業として「この面談は採用とまったく関係ない」ことを候補者にもれなく伝える必要があります。

面談参加者が気軽にコミュニケーションをとれるよう、スーツ以外の私服で面談できるなど、企業側でリラックスできる雰囲気を作ることも大切です。

候補者の側も、企業の雰囲気が自分に合っているかどうか、仕事内容がこれまでのキャリアを活かせるものかどうか、気になるポイントを色々と聞き出せるメリットがあります。

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リクルーター面談の概要と目的

リクルーター面談とは、人事部からミッションを受けた「リクルーター」と呼ばれる社員が、自分たちの出身大学等の後輩にOB・OGとしてアプローチをかけるタイプの面談です。

企業が“採用後に順調に成長している”と判断した社員をリクルーターに据えて、リクルーターに共感できる人材を自社の仲間として迎え入れるのが主な目的です。

優秀な人材につき、その人材がなぜ自社で素晴らしい働きを見せるのかについて、すべてを言語化するのはベテラン人事でも難しい部分があります。

しかし、成果を出せた特筆すべき行動特性(コンピテンシー)がある社員に共感できる人材は、自社で活躍してくれる可能性が高いため、言語化できない長所・適性を持つ人材探しをリクルーターに頼る企業は増えてきているのです。

面談を行う場所は、社内よりは社外で行われるケースがほとんどで、カフェ・レストラン・ホテルラウンジなどリラックスできる場所が選ばれやすい傾向にあります。

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内定者面談の概要と目的

内定者面談は、内定通知者に対して実施する面談のことをいい、面談では入社の意思確認・不安解消・労働条件のすり合わせなどを行います。

経営陣や直属の上司などが、新しく入社する人材に対して期待を伝える場でもあることから、過剰に期待を伝えて辞退されないよう注意が必要です。

基本的には、企業として内定者の立場に寄り添いながら、内定者が抱えている入社における不安・疑問点などを吸い上げるのが目的です。

内定者から給与・労働時間・福利厚生等に関する逆質問を受けることもあるため、企業担当者にはスムーズに回答できるよう事前準備が求められます。

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面談時の流れと注意点

面談の中では、比較的自由なコミュニケーションが許されているため、流れを意識しないと会話が脱線してしまうおそれがあります。

限られた時間を有意義なものにするため、以下にご紹介する流れを意識しつつ、それぞれのプロセスにおける注意点も把握しておきましょう。


アイスブレイクでリラックス

面談では、参加者が腹を割って話せるよう、緊張を緩和することが大切です。

まずは、参加してくれたお礼を伝えたり、交通手段や道のりに関することを聞いたりして、アイスブレイクを試みましょう。

アイスブレイクを行うメリットは、企業側の受け入れ体制が整っていることを、参加者に伝えられる点です。

ただし、参加者の回答を絞ってしまうような質問をしたり、アイスブレイクに時間をかけ過ぎたりしないよう注意が必要です。

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自己紹介・自社紹介

参加者の気持ちがアイスブレイクで和んだところで、次は担当者の自己紹介と、自社の紹介へと進んでいきます。

面談は、参加者と担当者(企業)が話しやすい空気を作ることが重要なため、自己紹介等は率先して担当者から行います。

自己紹介等を先に企業側が実施するメリットは、心理学における「自己開示の返報性」によって、参加者からの本音を引き出すことです。

自己開示の返報性とは、自分が自己紹介することで相手が「自分も自己紹介しなければ」と感じ、同じレベルでの自己開示を行う特性のことをいいます。

自己紹介・自社紹介は、これから自社で働いてくれるかもしれない人材に対して、臆せず積極的に行いましょう。


傾聴と質問

担当者・企業の紹介が終わったら、次は参加者の話をしっかりと聞くスタンスへと移行します。

参加者のこれまでのキャリアだけでなく、学生時代やプライベート等での取り組みも含め、参加者の思うままに話してもらいます。

担当者側が注意すべきポイントとしては、話を聞く中で気になった点・掘り下げて聞きたい点が生じても、とりあえず最後まで参加者に“話しきってもらう”点があげられます。

最後まで話をしてもらうことで、「構成が論理的かどうか」「社会人としてモラルはあるか」、参加者の能力・人格を把握しやすくなります。

担当者の傾聴は、参加者側に「この会社の人は自分の話をさえぎらずに聞いてくれる」という印象を与えることにつながります。

一通り話を聞き終わったら、そこでようやく質問タイムに入ります。

参加者の意識と自社の意識をすり合わせつつ、現段階における参加者の自社への気持ちを確認するため、丁寧なやり取りを心がけましょう。


次回アポ獲得とフォロー

面談の中でやり取りを行い、応募して欲しい・採用したい人材だと感じられた参加者については、その場で次の約束を取り付けましょう。

求職者の温度感を確認しつつ、職場見学・企業説明会・先輩社員面談・面接など、いくつかの選択肢を用意するとよいでしょう。

また、面談後は優秀な人材を摂り逃さないよう、早めにフォローメールを送信することが大切です。

以下、主な面談の内容に合わせたフォローメールの例文をいくつかご紹介します。


先輩社員との面談お誘い型

面談参加者と似たようなタイプ・同年代の現場社員に会わせることで、興味喚起できそうな求職者向けのフォローメールです。

<件名>
【先輩社員面談のお誘い】株式会社〇〇 

<本文>
〇〇〇〇様 

こんにちは。
株式会社〇〇の採用担当をしております〇〇です。
この度は弊社にお越しくださりありがとうございました。
〇〇様に興味をもっていただきとても嬉しく思います。 

〇〇様には是非、弊社スタッフとの面談を通してリアルな姿を知っていただきたいと思っております。
仕事内容についてや弊社の雰囲気を感じていただくことはもちろん残業や給与のこと、などイベントでは話すことができなかった部分についてもお話したいと思っております。

いただいたご質問についても、本音でお答えさせていただきます! 

面談可能時間:平日〇:〇〇~〇:〇〇(希望日時をお知らせください) 
所要時間:30分ほど
住所:〇〇市〇〇…
持ち物:特にございません
電話番号:〇〇…
担当:〇〇

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください。
お電話でもメールでも構いません。 

よろしくお願いいたします。


職場見学お誘い型

実際の現場を見てもらうことで、仕事内容や会社の雰囲気をつかんで前進しそうな求職者向けのフォローメールです。

<件名>
【職場見学のお誘い】株式会社〇〇 

<本文>
〇〇〇〇様 

こんにちは。
株式会社〇〇の採用担当をしております〇〇です。
この度は弊社へお越しくださりありがとうございました。
〇〇様に興味をもっていただきとても嬉しく思います。 

つきましては、職場見学にお越しいただきたいと思っております。
仕事内容や職場の雰囲気についてお話させていただきましたが
実際に肌で感じていただくことが一番かと思いますので是非お越しいただければと思います。

見学可能時間:〇:〇〇~〇:〇〇
所要時間:30分ほど
住所:〇〇市〇〇…
持ち物:特にございません
電話番号:
担当: 

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください。
お電話でもメールでも構いません。

よろしくお願いいたします。


会社説明会への参加お誘い型

面談時にじっくり説明はできていないものの、採用候補として有効そうな求職者向けのフォローメールです。

<件名>
【説明会のご案内】株式会社〇〇 

<本文>
〇〇〇〇様 

こんにちは。
株式会社〇〇の採用担当をしております〇〇です。
この度は弊社へお越しくださりありがとうございました。
〇〇様に興味をもっていただきとても嬉しく思います。 

つきましては、是非企業説明会にお越しいただきたいと思っております。
仕事内容や職場の雰囲気についてお話させていただきましたが
働くイメージをもっていただきやすいように、
より詳しい仕事内容や職場の雰囲気を感じていただければと思います。 

説明会日時時間:〇月〇日〇:〇〇/希望日時をお知らせください 
所要時間:30分ほど
住所:〇〇市〇〇…
持ち物:特にございません
電話番号:
担当: 

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください。
お電話でもメールでも構いません。

よろしくお願いいたします。


面接のお誘い型

面談時に話が前進しており、クロージングに近い求職者向けのフォローメールです。

<件名>
【面接のご案内】株式会社〇〇 

<本文>
〇〇〇〇様 

こんにちは。
株式会社〇〇の採用担当をしております〇〇です。
この度は弊社へお越しくださりありがとうございました。
〇〇様に興味をもっていただきとても嬉しく思います。  

〇〇様には是非、選考に進んでいただきたいと思っております。
選考に進むにあたり、ご不明な点やご不安に思う点がございましたら遠慮なくご相談ください。
職場見学や先輩社員との面談などをご用意いたします。
不安を無くしていただいたうえで、選考に進んでいただきたいと思っております。 

面接時間:〇月〇日(〇)〇:〇〇~〇:〇〇
        〇月〇日(〇)〇:〇〇~〇:〇〇
                      〇月〇日(〇)〇:〇〇~〇:〇〇
※ご都合が合わない場合、候補日をいただけますと幸いです

住所:〇〇市〇〇…
持ち物:特にございません
電話番号:〇〇…
担当:〇〇 

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください。
お電話でもメールでも構いません。 

よろしくお願いいたします。


面談が企業にもたらすメリット

適切な形で面談を実施すると、参加者が持つ自社への印象・評価が良い方向に変わるため、ライバル社に比べて採用活動を優位に進められる可能性が高まります。

以下、具体的なメリットをいくつかご紹介します。


知名度に左右されず魅力を伝えられる

総務省の「令和3年経済センサス‐活動調査」によると、令和3年(2021年)6月1日現在の企業等は368万企業となっており、求職者はこのような数多くの企業の中から就転職先を選ばなければなりません。

多くの求職者は、知名度や所在地・待遇などを比較検討しながら、期間を決めて就職活動・転職活動を選ぶため、どうしても知名度の高い企業を選びがちです。

しかし、企業の側から面談の場を設けて求職者に働きかけると、求職者は情報収集の負担が軽減するだけでなく、実際に企業担当者から各種制度・職場環境について尋ねることができます。

その結果、大企業等の知名度に左右されることなく、自社に魅力を感じて入社を検討する人材の増加が期待できます。


ミスマッチのリスクを軽減できる

採用活動において、候補者が増えることは望ましいものの、その全員を見極めるのは相応の時間と労力を要します。

面接の段階では期待値が高かった人材であっても、採用後にミスマッチが発生するリスクは一定数存在しています。

面談を活用することで、担当者と求職者がフランクに意見効果できれば、個々の人材の分析材料を増やしつつ、コミュニケーション時の違和感などに気付きやすくなります。

面談は、採用活動全体の流れを見通した際、かえって時間がかかるようにも思えるプロセスです。

しかし、その分時間をかけて人材の能力・適性を見極めることができるため、結果的に入社後の早期離職リスクを減らすことにつながります。

ミスマッチはなぜ起きる? 原因と未然に防ぐ予防法を解説!


面接に比べて担当者の負担が軽い

面接を行う場合、関係部署や人事で面接を担当する面接官同士が、採用したい人材像を共有したうえで面接にあたらなければなりません。

その分準備には時間がかかりますし、求職者側も面接に対して慎重になります。

しかし、面談の場合、面接に比べると比較的カジュアルな雰囲気でやり取りができます。

主催する側である担当者は、相応の準備こそ求められますが、選考・採用ミスのリスクを考えて人材を判断する必要はありません。

総じて、担当者の負担は面接に比べて軽くなるため、結果的に先入観を持つことなく人材のありのままを判断しやすくなるのです。


採用活動に「面談」を取り入れる際にやるべきこと

面談を採用活動に取り入れ、候補者や応募者を増やすためには、スムーズに面談ができるよう担当者の「面談力」を強化することが大切です。

以下、具体的なポイントについて解説します。


ホストとして人材を招き入れる準備をする

面談を実施する際は、参加者と企業との間に面識がないことも珍しくありません。

参加者の中には、自社のことをよく知らないまま参加する人もいるでしょう。

そこで、参加者が自社に魅力を感じてもらえるよう、担当者は「ホスト」として人材を招き入れる準備をしましょう。

具体的には、自己紹介および自社紹介をスムーズに行うため、次のような準備を進めていきます。

  • 企業概要・パンフレット・その他自己紹介や自社紹介を円滑にするための資料
  • 場所の確保(会議室やレストランなど)
  • 参加者に関する情報
  • 場所代・飲食代の用意

面談の場は、参加者が新しい仲間として働いてくれるかどうか不安定な状況のため、優秀な人材であっても“一期一会”で終わってしまうかもしれません。

担当者は、答えられる質問に対して可能な限り回答できるよう準備しておかないと、参加者の心が自社から離れてしまうおそれがあります。

面談の場所選びも重要であり、プライバシーに配慮しつつ落ち着いた雰囲気の場所を探すとなると、自社の会議室・個室のあるレストランなど選択肢が限られてきます。

雰囲気は良くても、不特定多数が出入りして落ち着かない場所では、なかなか参加者も本音で話すのは難しいでしょう。

面談開催にあたって、あらかじめ参加者の情報を集めている場合は、そちらもリストアップしておきます。

お互いを知ろうとしているスタンスが参加者に伝わると、参加者の自己開示を促すことにもつながります。

その他、常識的なことではありますが、ホストである以上、場所代・飲食代は企業側が用意しましょう。


適任者を決める

一口に面談といっても、完全に求職者と「初めまして」の段階なのか、それとも内定が出ている人を招くのかによって、適任の担当者も変わってきます。

大まかには、次の3つの時期のうち、どの時期に面談をするのかが重要になります。

  • 選考前
  • 選考中
  • 選考後

選考前の段階では、人事業務に携わる人事担当者を中心として、自社ですでに活躍している社員を集めると、自社の事業内容・魅力を伝えやすくなります。

選考中の段階では、応募者がどのような点に不安を感じているのかヒアリングが必要になるため、特定の部署内の意見にこだわらず客観的な判断・アドバイスができる人事担当者が対応するのがよいでしょう。

選考後の段階は、ある意味ではもっともナイーブな時期といえるため、自社への入社イメージを強めるのに効果的な人材を配置しましょう。

具体的には、採用に至るまで応募者とやり取りを続けてきた担当者、配属予定部署の先輩社員などが適任です。


自社側の質問内容をまとめる

面談は、面接に比べて質問内容の自由度が高く、基本的に相互理解につながる内容であれば問題ありません。

しかし、肝心の聞きたいことを聞けないまま時間だけが過ぎてしまうと、せっかく面談にかけた労力が無駄になってしまうおそれがあります。

自社に関する情報提供を企業側が行うのは当然としても、自社が参加者に対して聞きたいことは、事前に質問事項をリストアップしておきたいところです。

ただし、四角四面に質問するだけでは面談の目的から離れてしまうため、日常会話の中で聞けそうな流れができたときに、無理のない範囲で質問するようにしましょう。


まとめ

少子高齢化等の理由で人材不足が進む中、求職者に精神的負担をかけず自社とのマッチングをはかるうえで、面談の重要性はより高まるものと考えられます。

面談で魅力的な人材を発見した後、すかさず面接の約束を取り付けるのが、企業の採用活動においてスタンダードになる日は近いかもしれません。

なお、面談のノウハウが不十分なため、まずは求人情報のブラッシュアップにより応募者を確保したいとお考えの方は、ワガシャ de DOMOの利用をご検討ください。

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ヒトクル編集部
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