シニア人材の受入れを成功させるには?活用のポイントをご紹介!

シニア人材の受入れを成功させるには?活用のポイントをご紹介!
目次

※2019年9月に更新しました。
こんにちは、ヒトクル事務局です。

高齢化社会が進行する日本において、労働力不足が企業経営に深刻な影響を与えています。労働力不足を補う方法として、女性・外国人採用とともに近年注目を浴びているのが「シニア人材の採用」です。

本記事では、
「シニア人材を積極的に活用して自社の活力にしたい」
「シニア人材を活用して、人材不足を補いたい」
という企業様に向けて、シニア人材を採用や受け入れにあたり、どのように工夫したらよいのかについてご紹介してまいります。


シニア層は、「頑固で融通がきかない面がある、新しいことを嫌う」という傾向あり

まず、静岡・愛知の採用ご担当者様に実施した「「シニア(60歳以上)人材の活用に関するアンケート」から、「シニアの採用で困ったこと」および「シニアの採用や受け入れで工夫していること」の結果をレポートいたします。

●シニアの採用で困ったこと、困っていることがあれば教えてください。



フリー回答をグルーピングしたところ「頑固で融通がきかない面がある、新しいことを嫌う」といった内容の回答が17.3%で最も多くなりました。ついで「健康面での不安」「体力面で不安」といった内容の回答が多い結果となりました。

「頑固で融通がきかない面がある、新しいことを嫌う」
・人生経験が豊富で自分の信念をお持ちの方が多く、変化を好まない傾向が多い
・自分の経歴や年下の者に指示や指摘をされることに嫌悪感を持つ方が多い
・面接希望の電話で横柄な態度を取られることがよくある

「健康面での不安」
・身体的な障害(腰痛や病気等)を持っている方が多め
・病気、体調不良や労働災害の確率が高い

「体力面で不安」
・立ち仕事なので、やっぱりきついといってやめる人が多い
・実際に勤務してみて、想像と違う点があって離職につながる(体力面で特に)


大きく「応募・面接」「教育・定着」「仕事内容・勤務条件」で工夫


●シニアの採用や受け入れで工夫していることがあれば教えてください。
次に、シニアの採用や受け入れで工夫していることについて聞いたところ、大きく「仕事内容・勤務条件」「応募・面接」「教育・定着」で工夫していることが分かりました。

【仕事内容・勤務条件】
・シニア層のみの簡単な作業を取り決め、その作業を担当してもらっている
・キャリアを活かした業務に配置している
・通勤日数や勤務時間帯に柔軟に対応するようにしている
・短時間労働も可能な現場を進める。働き方の希望により、フルタイムにて採用

【応募・面接】
・面接時に必ず「年下の上司になるが大丈夫か」との声かけは行っている

【教育・定着】
・教育に時間を要するため、長い目で様子を見ながら教育・指導を行うようにしている
・メンター制度で年齢の近い経験豊富な者をお世話役として組んでいただき慣れやすくしている
・シニアを孤立させない職場作り(同世代が同じ職場にいる環境)
・電話やメールだけでなく、面談を通じて直接会って話(説明)をすること。また配布文書もフォントサイズが大きめのものを別途準備する
・積極的に健康診断を随時実施し、費用補助をするなど健康維持に努めている


シニア人材を活用するポイントとは?

上記をふまえて、シニア人材をどのような現場や職務領域で活用すればよいか、効果的な就業機会の創出に関するポイントをご紹介します。


1.個人の資質に合わせて仕事内容を決める



シニア層は、新しい仕事を覚えるのは比較的苦手な傾向があります。わざわざ新しい仕事を覚えていただくよりも、今まで培った知識や経験を活かした配置をしましょう。

また、一つの作業を切り出してお任せすることで、比較的仕事に慣れてもらいやすいです。例えば、ライン作業の中でも重いものを持たない単純作業をお任せするなどです。


2.勤務条件を柔軟に対応する



シニア人材は、「社会とつながっていたい」「お小遣い稼ぎ程度で働きたい」「趣味と両立したい」など、個人によって働く理由は様々です。
時短勤務、フレックスタイム制、週2日からOKなど、本人と相談して柔軟に対応しましょう。そうすることで、体力的に不安がある場合や、急な体調不良が発生した場合にも支障が出にくいです。


3.教育・受け入れ体制に配慮をする



先の調査でもありましたが、シニア人材に対して配慮をしている声がありました。シニア人材に限らないことですが、慣れない職場で新しく仕事を始めるうえで、教育・受け入れ態勢を整えることは非常に重要です。

シニア人材の特徴を考慮したうえで、仕事や職場に早く慣れて活躍してもらえるように配慮することが自社のメリットにもつながります。

例えば、
・同世代の方に教育係をお願いして、話しやすい雰囲気をつくる
・シニアの方がなじみやすい方法で教える
・入社後、個人の習熟度や体力的な面などの様子を見てから配置をする


シニア層をターゲットにした求人広告事例

次に、シニア層をターゲットに求人募集を掲載するにあたり、どのような表現がよいかについてご紹介いたします。ここでご紹介するのはDOMO「別冊60才以上の求人特集版」で掲載いただいた企業さまの好反応事例です。

・「●名体制だから安心」「●週間でできるようになる」
・「免許さえあれば経験は問いません」「家事の延長でできます」
・「70代まで活躍中!」「50代は若手!?70歳の女性がいきいき活躍中」
・「定年退職後の体力づくりにぴったり」
・「すき間時間を使って、お小遣い稼ぎをしよう」

シニア層は、「私にもできるかな?」という不安が大きいので、その不安を払しょくするように具体的な数字で伝えるとよいでしょう。また、シニア層の仕事に対する価値観に寄り添って訴えかけることも共感を得るポイントです。

いかがでしょうか。今回は、シニア人材を採用や受け入れにあたり、どのように工夫したらよいのかについてご紹介いたしました。

アルバイトタイムスでは、シニア人材の採用を応援しています。シニア人材を採用するにあたり、どのように進めたらよいか分からない、というご担当者さまはぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。


【シニア(60歳以上)人材の活用に関する調査】
調査時期:2019年4月9日~2019年4月16日
調査方法:インターネット調査
対  象:静岡・愛知でアルバイト・パートの採用活動をされている採用担当者
回答人数:420名

ヒトクル編集部
記事を書いた人
ヒトクル編集部

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