求職者クレームは、採用にどんなリスクをもたらすか?【アルバイト・パート求人誌・求人サイトへの読者苦情の実態】
こんにちは、ヒトクル事務局です。
求職者の仕事探しは多様化しており、応募する前にSNSなどで口コミを見て確認する方も増えてきているようです。
今のネット社会においてSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の拡散力はすさまじく、「あの企業はブラックらしい」など悪い噂は一気に拡散されてしまいます。
もし、いったんそのような噂が広がったら、いくらいろんな媒体を利用して募集を出しても、なかなか応募が来ないというような結果になってしまうかもしれません。
今回は、上記のようなことが起きないように、不適切な広告表現や、応募・面接対応などが引き起こすリスクについて、ヒトクル事務局独自データを用いながらご紹介いたします。
読者からの苦情で多いのは、
1位「時間に関する表記」2位「給与に関する表記」3位「応募受付時・面接態度」
上記グラフは、2017年度に株式会社アルバイトタイムスの読者相談室で受けた苦情の内訳です。2016年度と比べて対応トラブルに関する苦情が減り、表記に関する苦情が増加した結果となりました。
具体的な苦情内容としては、以下のようなものになります。
【事例①】
募集内容には「平日週3日~でOK」と書かれていたが実際は「月・水・金」と勤務曜日が決まっていた仕事だった。
【事例②】
募集内容には希望した仕事の給与は「日給9500円~」と書かれていましたが、研修期間の1~2ヶ月間については「日給8500円」と言われた。
【事例③】
週明けに担当者から連絡入れるとの連絡があったにもかかわらず応募から1週間経っても連絡が来なかった。以前も同じことがあった。
特に時間や給与は、求職者が仕事を選ぶ際に重視する条件のため、苦情につながりやすいことが分かりました。
「試用期間中の給与を入れなくても良いと思っていた」「応募を受け付けた方が募集内容を把握していないで違うことを告げてしまった」ということがないように注意が必要です。
では上記のような苦情は、企業にどのようなリスクをもたらすでしょうか?
「嫌な対応をされたら」6割近い方がSNSなどで拡散する
上図をご覧ください。
2017年に実施した求職者調査で「仕事を探す上で不安なこと」について聞いたところ、88%の方が「広告に書いてあることが本当かどうか不安」と回答しており、根本的な広告不信が広がっていることが予想されます。
また、上の円グラフは企業の求職者対応についての調査の一部です。
「嫌な対応だと感じた応募先について他人(友達など)に その情報を話したり、SNSなどで伝えたりしたことはありますか?」という質問に対し、6割の方が「はい」と答えています。
さらに上の円グラフでは、「アルバイト・パートの求職中に、探している条件に全て一致している募集があっても 応募するのをやめたことがあるか?」という質問に対して、6割以上の方が「ある」と回答しています。
そして「ある」と回答した方にその理由について聞いたところ、「ネットやSNSで評判が悪かったから」37.7%、「家族・友人から悪い口コミがあった」14.5%回答しています。
合わせると5割以上の方が、口コミでの評判によって応募をやめたことが分かり、その影響力の大きさを感じます。
いかがでしょうか?今回は、不適切な広告表現や、応募・面接対応などが引き起こすリスクについて、当社独自データを用いながらご紹介いたしました。
2018年1月1日から職業安定法が改正され、人材を採用する際の「労働条件明示に関するルール」も変更となっており、監督官庁の監視も強化されています。
自社の採用力を高めるためにも、求人情報の表現内容や応募対応について、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
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