飲食店の店長のお悩み相談「アルバイトさんのおしゃべりが止まりません」
こんにちは、ビジネスフードアドバイザーの岩本留里子です。
今回は、飲食店の店長の方からよく質問されることをQ&A形式でご紹介します。
Q.入口でメニューを見ている人になんと声をかけたらいいですか?
入口でメニューを見ている人は、お店に興味を持ってくれている方です。ですので気軽に声をかけてみましょう。
「いらっしゃいませ、ただいまお席は空いております」
見ているメニューがあれば「○○は、今月の新メニューで、季節のデザートを使っているのでとってもおいしいですよ」など商品の説明をしましょう。
入店していただければ「ありがとうございます。こちらへどうぞ」とお声掛けします。
また、入店されなかったお客様には、「またお願いしたします」や「またお待ちしております」など、きちんとお声掛けをして次につながるコミュニケーションをするのが大切です。
Q.アルバイトさんのおしゃべりが止まりません。どうしたらよいでしょうか?
お店のスタッフがおしゃべりをしていて、お客様が呼んでいることに気が付かなくて気分を害されたお客様の話をよく聞きます。スタッフは、なぜおしゃべりするのでしょうか?
それは、楽しいからはもちろんですが、しゃべれる環境を作ってしまっていることが原因です。
なので、私は、立ち位置を決めてなるべくスタッフ同士がくっつかないようにしたり、また、しゃべるにしてもお客様に聞こえないくらいの声で手を止めないなどと指導していました。
また、直接注意しにくい場合は「お客様からクレームをいただいた」ということで指導すると、スムーズに聞いてくれることがあります。
①お客様から「おしゃべりに夢中になっていて気が付いてくれなかった」とクレームが入ったということをスタッフ全員に伝えます。
②対応策として、店舗営業中は仕事に関すること以外は話さないこと、そして店内でのスタッフの立ち位置をきめたことを伝えます。
③上記の方法で運営してみます。
➃アルバイトさんの意見を聞きます。
⑤よくなっていれば、スタッフにフィードバックしましょう。
というように、上手にクレームを使うことがポイントです。
Q.初めてのお客様の見分け方はありますか?
何度も来店しているお客様に食べ方や、注文のルールの説明をして嫌がられたということはありませんか?
そういう場合は「当店は初めてでしょうか?」「○○の食べ方はご存知でしょうか?」と直接聞きましょう。
そして伝票などに「3卓様 新規」など分かるように書くと他のスタッフに共有することができます。
また、お客様ノートを作成し常連のお客様が分かるようにしておきます。質問に対して「知ってます」などと言われたら、ノートを見てお客様の好みを把握します。なのでノートには、お客様の特徴やイラストなどを書くとよいでしょう。
また、その時に注文されたものやお話した内容なども書いておくと、さらにおもてなしの接客ができます。
Q.毎週来る常連のお客様に声をかけていいの?
常連のお客様の中でも、そっとしておいてほしいお客様もいます。
この見分け方は、目を合わせるかどうかです。
まず「私はお客様を理解しています」という意味を込めて「いつもの○○でよろしいでしょうか?」と聞きましょう。その時にお客様が目を見て「お願いします」と言われたら「いつもありがとうございます。○○がお好きなんですか?」などと声をかけましょう。
そして2~3回くらいお顔を見て会話することが出来たら「私、岩本と申します」と自己紹介してみましょう。
お客様もお名前を教えていただければ次回からはお名前をお呼びして接客しましょう。ただし、目を見ないお客様はそっとしておいてほしいと思われている方が多いので、さりげないサービスのみをしましょう。
例えば左利きの方であればお箸を左向きに置く、いつも食後にお茶をお願いする方には呼ばれる前にお持ちするなどしてみましょう。
いかがでしょうか。今回は、飲食店の店長の方からよく質問されることをQ&A形式でご紹介いたしました。ぜひ参考にしてみてください。
長崎県出身。静岡の短大を卒業
大手ファストフード企業に7年間勤務、店長・スーパーバイザー、サービスマネージャーを経験。その後、飲食業界で、業態開発、人材育成・接客指導、商品開発などフィールドを広げる。
飲食業界での現場の経験は15年間に及ぶ。現在は飲食分野を得意とした経営コンサルタント・接客研修・店長教育・メニューアドバイザーとして活躍するほか、幼児・小学生を対象にした食育レッスン「しょく感教室」を開催。
経営専門誌の「飲食店経営」「食品商業」などに執筆。
趣味は、車が大好きで旅行に行くとそこで食べ歩きする事を楽しんでいます
岩本 留里子 公式HP:https://www.iwamoto-ruriko.com/