ダイレクトリクルーティングに注目が集まる理由や導入方法・サービスを比較

ダイレクトリクルーティングに注目が集まる理由や導入方法・サービスを比較
目次

人材探しに、ダイレクトリクルーティング(ダイレクトソーシング)を導入する企業が増えています。

これから取り入れたいと考えているなら、なぜダイレクトリクルーティングに注目が集まっているのか、導入するメリットや手順・注意点など、事前に情報を集めた上で検討しましょう。

こちらの記事では、主なダイレクトリクルーティングサービス5社をご紹介します。導入の際の、比較や参考になれば幸いです。



ダイレクトリクルーティングとは

ダイレクトリクルーティングは、近年日本国内で人気が高まっている人材採用の手法です。
海外では当たり前の就職・転職手段として広く活用されています。

これまで日本では、企業が情報を提示し、応募者を募る受け身の採用方法が一般的でした。

この手法とは逆に、ダイレクトリクルーティングは、企業側から積極的に採用候補者へアプローチする採用方法です。

少子化が進む現在、待っているだけではなく攻めの姿勢で採用を進めないと人材を確保できない採用市場になっています。

このような時代背景の中、ダイレクトリクルーティングに特化したプラットフォームが増加し、新しい人材採用の形としてその輪が広がっています。


ダイレクトリクルーティングに注目が集まる5つの理由

多くの企業がダイレクトリクルーティングを取り入れるのには理由があります。
その中でも注目すべき5つのメリットをお伝えします。


1.採用コストや手間を減らせる

採用担当者、人事担当者の頭を悩ませるのが採用活動にかかる「コスト」です。

「新卒採用・中途採用ともに、大きな採用コストがかかる」「採用に費用をかけたが、思うような成果につながらないケースが増えている」ことからダイレクトリクルーティングへ採用手法を転換する企業が増えています。

企業側で人材を探すダイレクトリクルーティングは、スカウトの手間はかかるものの、応募者全員の書類選考や面接、合否連絡が必要ないためコストカットにつながります。

企業の希望に合った人材へのみに直接スカウトメールを送れるため、効率よく採用を進められる点もダイレクトリクルーティングを利用するメリットです。

採用活動にかかるコストをできるだけ減らしつつ、短期間で採用候補者に出会うなら、ダイレクトリクルーティングの導入を検討してみましょう。


2.ミスマッチを未然に防げる

ダイレクトリクルーティングは、企業が納得した人材へのみスカウトメールを送れます。事前に採用候補者を絞り込めるため、ミスマッチを未然に防ぎやすい手法です。

求人広告や求人サイトといった採用方法は、幅広い学生や転職希望者へ情報を届けられる一方で、相手のスキルや学歴、経歴、希望が見えないというデメリットがありました。

その点、ダイレクトリクルーティングは、登録者の希望や情報を閲覧した上で、スカウトする求職者を選べます。

「求人広告へ問い合わせや応募は来るけれど、求めている人材となかなか出会えない」という場合は、ダイレクトリクルーティングを利用してみましょう。


3.従来の方法では出会えない優秀な人材をスカウトできる

従来は、「高学歴の人材や高いスキル、大手企業での経験を持つような人材は、大手企業へ採用されるのが当たり前」「コネや人脈を持たない中小企業やベンチャー企業、スタートアップでは採用が難しい」というイメージが一般的でした。

しかし、ダイレクトリクルーティングを利用すれば、ハイレベルな求職者・候補者のスカウトが可能になります。魅力あふれるスカウトメールや待遇を用意できれば、優秀人材雇用のチャンスが待っています。

企業側から求職者へ直接スカウトができるため、良い人材へ次々とアタックができます。
企業のある地元だけではなく、日本全国の優れた求職者を探せることからより出会いの幅が広がる点も、ダイレクトリクルーティングのメリットです。


4.転職潜在層にもアプローチできる

ダイレクトリクルーティングは、今すぐ転職したい層だけではなく、将来的に転職を検討している潜在層へもアプローチできます。

「急いではいないけれど、採用条件が良い企業があれば転職しても良い」このように考えている人材もターゲットにできるため、よりスカウトの幅が広がります。

長い目で、優れた人材の採用成功を目指すなら、あえて転職潜在層を狙ってみましょう。


5.企業の採用力をアップできる

ダイレクトリクルーティングは、各プラットフォームの登録者や、SNSなどを通じて求職の意思を示している人材を、どう口説くのかに勝負がかかっています。

条件の良い候補者は、多数の企業からスカウトメールが届くため、他社と差をつけなければメールを開封してもらえない、返信が来ない、といった結果になるでしょう。

多数の企業の中から求職者に選ばれるには、企業の魅力を伝える言葉選びや魅力的な採用条件の提示が大切になってきます。

そのためには、採用に強い専門家からスカウトメールの作り方を学んだり、セミナーなどでコツを勉強したりと魅力を伝えるためのスキルアップが必要です。
また、これらの採用過程を経験すると、自然と企業の採用力も大きくアップできます。

「これまでは同じ求人文章で、応募を待つばかりだった」という企業も、採用力が上がるにつれて、より優れた人材のスカウトに成功しやすくなります。

必要な人材を採用し続けるなら、ダイレクトリクルーティングを通じて採用力を高めましょう。


ダイレクトリクルーティングと人材紹介サービスの違い

ダイレクトリクルーティングと似たサービスに、企業が求める人材をヒアリングした上で紹介してもらえる、人材紹介サービスがあります。どちらを利用するべきなのか、両者の違いをチェックの上、自社にあったサービスを利用しましょう。

ダイレクトリクルーティングと人材紹介サービスの大きな違いは「手間」と「費用」です。

人材紹介サービスとダイレクトリクルーティングでは「人材を探す」工程に違いがあります。人材紹介サービスは担当者に相談するだけで、良いと思われる人材を担当者が厳選し紹介してもらえます。一方のダイレクトリクルーティングは、候補者の中から自社で人材を探し、アプローチする必要があります。

自社での人材探しが必要なダイレクトリクルーティングは、人材紹介サービスよりも安価で利用できます。人材紹介サービスは成功報酬型が多く、多くの人材を採用した結果、求人採用費が高額になってしまった、というケースが少なくありません。

このことからも、採用の手間を減らしたいなら人材紹介サービス。費用をできるだけ抑えるなら、ダイレクトリクルーティングが向いているといえます。

人材紹介サービスやダイレクトリクルーティングを利用する場合、相談する企業やサービス・プラットフォームによって、登録者の傾向に差があります。

求めているスキルや資格、経験を持つ求職者と出会えるサービスかどうか、事前に確かめた上で利用してみましょう


ダイレクトリクルーティング導入に向いている企業は?

ダイレクトリクルーティングには、向いている企業と向いていない企業があります。

黙っていても良い人材が集まってくる大企業や、地域に根ざした安定している企業、誰でもできる仕事の募集、採用にかけられる費用が潤沢にある企業などの場合は、従来の求人方法でも良い人材を探せます。

「採用担当者が少なく、人材を探している時間がない」という場合も、スカウトする手間をかけられないため、ダイレクトリクルーティングは難しくなるでしょう。

これらを踏まえると、ダイレクトリクルーティングに向いているのは、下記のような企業といえます。

・書類選考や面接の負担を減らしたい 

・転職潜在層の求職者にアプローチしたい 

・従来の求人方法では良い人材に出会えない 

・求人にかかるコストをできるだけ抑えたい 

・知名度がなく従来の手法だと大手に負けてしまうので、直接スカウトしたい 

・全国各地から自社に興味をもってくれる人材を探したい 

・登録者の多いダイレクトリクルーティングサービスで人材をゆっくり選びたい


採用を希望している職種にどのくらいの求職者が登録されているのか、無料で閲覧できるサイトもあります。

ダイレクトリクルーティングサービスを運営しているサイトを利用して、どのような採用候補者が待っているのかをまずはチェックしてみましょう。


具体的な導入手順をチェック

ダイレクトリクルーティングサービスを自社の採用に導入するには、どのような手順を踏めば良いのでしょうか?
一般的なダイレクトリクルーティングサービスの例をご紹介いたします。


1.費用形態を決定する

ダイレクトリクルーティングには、2つの費用形態があります。

一つが利用料を事前に支払い、好きな時にスカウト活動できる先行投資型サービスもう一つが、初期費用なしで人材をスカウトし、採用が決定した場合に手数料を支払う成果報酬型サービスです。

利用するサイトやサービスによって費用に違いがあります。
登録者数や候補者の質、使いやすさなどをチェックの上、最適な費用プランを決定しましょう。


2.採用したい人材像を確認

ダイレクトリクルーティングでは、スカウトする人材選びが重要です。
事前に必要とする経験やスキル、人物像などを想定しておくと、スムーズな採用活動になります。

希望がたくさんある場合は、絶対に譲れない条件の優先順位を決めておきましょう。


3.採用担当者の知識を高める

ダイレクトリクルーティングの成功は、採用担当者の手腕にかかっています。
スカウトに応じてもらえるように、ダイレクトリクルーティングの知識やスカウトメール作成のコツ、選ばれるための作戦などを練った上で、スタートしてください。

一例ですが、ダイレクトリクルーティングのスカウトメールを「一括ではなく個別で送る」というテクニックがあります。

求職者の名前や興味を持った経歴などの情報を随所に入れながら「○○さんだから一緒に働きたいと思った」という気持ちをアピールすると受け取った相手へ想いが届きます。


4.母集団を形成する

利用するダイレクトリクルーティングサービスが決まったら、見込みある候補者の母集団を形成しましょう。自社内でかんたんに母集団形成ができる点も、ダイレクトリクルーティングを利用するメリットです。

無鉄砲にスカウトメールを送るのではなく、事前に母集団を作っておくと、比較検討がスムーズになります。細かい部分までチェックした上で、より希望に近い候補者をスカウトしましょう。


5.面接・採用

スカウトメールに返信が届いたら、求職者の意思を確認しながら面接へ進みます。お互いに気負わず話をするなら、カジュアル面接がおすすめです。

カフェで話を聞いたり、希望に応じて会社を案内したり、自由な採用活動ができるのも、ダイレクトリクルーティングのメリットです。

必要に応じた人員が集まるまでスカウトメール送付、面接を繰り返し、求める人材の入社を目指しましょう。


ダイレクトリクルーティング導入の際の注意点3つ

欲しい人材だけをスカウトできるダイレクトリクルーティングですが、導入する際の注意点もあります。スカウトを成功させるために、気をつけるべき点を覚えておきましょう。


注意点1:結果を焦らない

ダイレクトリクルーティングは、人材紹介サービスや求人サイトへの広告掲載とは違い、すべてを自社で進める必要があります。そのため、スタートまでの準備に時間がかかったり、スカウトのコツをすぐには掴めなかったりといった状況が考えられるでしょう。

そのため、ダイレクトリクルーティングは急ぎの採用には向いていません。じっくり良い人材を探したい場合に利用すると、将来有望な候補者と出会えます。


注意点2:母集団は広く設定する

ダイレクトリクルーティングを進める際、母集団を絞り込みすぎて失敗する例が少なくありません。自社の希望に合った職歴やスキルだけで絞り込んでしまいがちですが、潜在的に良い素質を持った人材がそれ以外にも隠れている可能性があります。

母集団はできるだけ範囲を広げて、さまざまな可能性を考慮し形成しましょう。


注意点3:採用担当部署以外にも協力を仰ぐ

一般的な求人は、人事・採用担当部署が主体となって進めます。経営陣が面接や選考に携わるというケースはそれほど多くありません。

ですが、ダイレクトリクルーティングは他社とのスカウト合戦です。良い人材であればあるほど、魅力あふれるアピールが欠かせません。

そこでお願いしたいのが、経営者や上司の協力です。
ただ採用担当者からメッセージが届くのと、企業の経営者や幹部の人間からメッセージが届くのでは、意味合いが大きく変わります。

本気で採用したい人材は、採用担当者だけでなく、全社を挙げてスカウトを目指しましょう。


ダイレクトリクルーティングサービス5社を比較

ダイレクトリクルーティングサービスを展開している企業が増える中、どこを選んだら良いのか迷っている方もいると思います。

「せっかく登録したのに、希望の人材に出会えなかった」という結果になってしまったら、大切な時間が無駄になります。

ここでは、候補者となる登録人材数が多い、大手サービス5社の特徴をまとめました。
それぞれの良い点をチェックの上、自社に合ったサービスを選択してください。


ビズリーチ



https://www.bizreach.jp/
CMでもおなじみのビズリーチは、日本ではじめてダイレクトリクルーティングを提唱した企業です。欲しかった人材がすぐに見つかるというイメージが強く、求職者も利用者も早めのマッチングを希望しているのが特徴です。

急ぎの転職者だけでなく、潜在層と出会えるチャンスもあります。152万人以上が登録する国内最大の注目サービスであることや、自社に合った候補者を絞り込みやすいことから多くの企業が利用しています。

価格や登録者層は無料チェックできますので、まずは中身をチェックしてみてください。


Wantedly



https://www.wantedly.com/
Wantedlyはユーザー数300万人、スカウト返信率20%を誇るダイレクトリクルーティングサービスです。

・成果報酬ではなく、毎月定額料金で利用できること
・サービス運用や採用成功までのサポートが受けられる

といった特徴があり、低コストで着実に人材を集めたい企業に向いています。

まずは1ヶ月無料のトライアルで、使い勝手をたしかめてみましょう。


LinkedIn



https://jp.linkedin.com/
LinkedInは世界最大規模のダイレクトリクルーティングサービスです。
全世界の利用者は驚きの7億人以上!日本でも200万人以上の利用者が仕事探しに活用しています。

ビジネスSNSとしての機能が主になるため、くわしい経歴などを実際のやりとりで確かめることができます。

ただ、登録者の多くが潜在層のため、急ぎの求人には向きませんが、日本の知名度がまだ低いため、思いがけない逸材に出会える可能性があります。

基本料金は無料で利用できるため、ビジネスSNSの機能を試してみるのもいいかもしれません。


Eight Career Design



https://materials.8card.net/eight-career/
Eight Career Designは、新規事業立ち上げ経験者やDX分野など専門性が高いプロ人材が集まるダイレクトリクルーティングサービスです。

即戦力になってくれる、300万人以上の登録者を直接スカウトできます。

今すぐ転職したい人材ではなく、より良い条件の仕事、やりがいや興味ある仕事なら話を聞きたいといった潜在層利用が多い傾向です。ハイクラス人材へのアプローチにも適しています。


doda Recruiters


https://www.saiyo-doda.jp/
doda Recruitersは求人媒体として知られるdodaが運営するダイレクトリクルーティングサービスです。

急ぎで人材探しをしている企業向けのサイトで、最短1日のスピード面接を売りにしています。

利用者数は日本国内に200万人以上おり、都心だけでなく、地方の登録者が多いのが特長です。
まずは無料トライアルで、どんな人材が待っているのかチェックしてみましょう。


まとめ

自社が求める人材を、ピンポイントでスカウトするなら、ダイレクトリクルーティングがおすすめです。慣れるまではコツが必要ですが、上手に進めれば採用コストを抑えながら、優れた人材を採用できます。

今回は5つのサービスを紹介しましたが、ダイレクトリクルーティングを展開している企業がどんどん増えています。資料請求や無料トライアルを活用して、希望に合った候補者がいるサービス、使い勝手の良いサイトを探してみてください。

自社でスカウトメールを送るの時間がない場合、求人記事の作成から運用までまるっとお任せできる「ワガシャ de DOMO」のご利用を検討してみてはいかがでしょうか。
Indeedなどの複数サイトに自動連携できるサービスで、全国の多くの求職者へ情報を届けることが可能です。



ヒトクル編集部
記事を書いた人
ヒトクル編集部

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