販売スタッフを募集するには?効果的な採用手法や求人広告の作り方を紹介。

販売スタッフを募集するには?効果的な採用手法や求人広告の作り方を紹介。
目次

本記事では、販売スタッフの募集で効果的な採用手法や、求人広告の作り方についてまとめました。実際に採用に成功した事例もご紹介していますので、明日からの採用活動にお役立てください。


1.販売スタッフの有効求人倍率

販売スタッフの募集は採用しやすいのでしょうか?その採用難易度を有効求人倍率からみてみましょう。有効求人倍率とは、 公共職業安定所(ハローワーク)に申し込まれた求人数を求職者数で割った値を表したものです。

有効求人倍率が、1倍に満たないと求職者の方が多いため「採用がしやすい(仕事がみつかりにくい)」ということを示します。一方で、有効求人倍率が1倍より大きい場合は、求人数の方が多いため「採用が難しい(仕事が見つかりやすい)」ということを示しています。

それでは、販売スタッフの有効求人倍率をみてみましょう。


※厚生労働省 一般職業紹介状況(令和4年4月分) 職業別有効求人倍率(常用的パートタイム)

上記は、「販売の職業」の有効求人倍率の推移を表したグラフです。
コロナ禍で有効求人倍率が少し下がりましたが、2022年5月は1.7倍で、全職業系の0.97倍と比較すると格段に高い数字となっています。


2.求人原稿を書く前に!押さえておきたい、3つの基本ステップ


求人原稿作成の基本ステップは、

①誰に=採用ターゲットを設定する
②何を=どんなメッセージを伝えるか決める
③どのように伝えるか=自分が楽しく働いているイメージを持ってもらう


です。この3つのステップは、どんな求人募集をする際にも必ず必要なステップです。それでは、ステップごとに解説していきましょう。


①採用ターゲットを設定する


採用ターゲットを明確にし、どんな人物像が欲しいのかを具体的にイメージします。最も有効なのは、自社で活躍しているスタッフにヒアリングしてみることです。

販売スタッフは、パン屋、ドラッグストア、アパレル、本屋、雑貨屋、スポーツ用品店など・・・その店舗や販売する商品によって採用ターゲットが変わります。自社で現在活躍しているスタッフをイメージするとターゲットが明確になるでしょう。

より具体的にターゲットをイメージするには、スタッフへ下記の質問をしてみましょう。

【こんなことを聞いてみよう】  
・スペック(年齢、性別、直近年収、最終学歴、転職回数、資格)  
・入社経緯 ・どこに魅力を感じて入社したか?  
・会社の魅力
・不満に思うこと  
・抱えている悩み(仕事、プライベート)  
・理想の未来像(仕事、プライベート)  
・特徴(外見、話し方、好きなこと、嫌いなこと、得意なこと)  
・長所、短所  
・モチベーション(何がやる気アップにつながるか、どんなことをされると嫌か)
・ライフスタイル(休日の過ごし方、お金の使い方)


②どんなメッセージを伝えるか決める


自社で設定した採用ターゲットに、どんなメッセージを伝えるかを決めます。いきなり決めるのではなく、まずは自社の魅力をすべて洗い出すことをオススメします。採用担当者が考える魅力だけでなく、実際に働くスタッフに聞いてみると、よりリアルな情報を得ることができます。

自社の魅力を洗い出した中で、競合との差別化になりターゲットが振り向いてくれるメッセージを決めましょう。

【訴求メッセージ例】 
・デパート内の店舗で、固定のお客様が多いため安心して働けます。

 ・雑貨が好き!興味がある!独立したい!など、 店舗運営のノウハウを学べます。 

・新商品を開発し、持続的に売れた場合は報奨金を別途お支払いします。入社数ヶ月の新人でも新商品の試作・提案は可能です。自分が作りたいもの、食べたいものを思い通りに形にできるのが魅力です


③自分が楽しく働いているイメージを持ってもらう


「誰に」「何を伝える」かが決まったら、最後は「どのように伝えるか」です。楽しく働いているイメージを持ってもらうことが、応募の後押しとなります。

【楽しく働いているイメージを持ってもらうためのテクニック】

□ ターゲットに合った表現:その人の気持ちになって書く 

□ 言葉に凝り過ぎない:うまく書こうと思わず、素直な言葉で書く方が伝わる 

□ 考えなくても伝わる:ひねりすぎで考えないと分からないコピーはNG。 

□ 長くても大丈夫:多少長くなっても、伝えたいことをしっかりと伝える。一度すべて書き出し、そこからそぎ落としていくのもOK。

□ メリットではなく、ベネフィットを伝える:会社の売りや特徴について事実を並べるのではなく、それによって求職者がどんなベネフィット(恩恵)を得られるかを書く。

 例「シフト自己申告制」
→「シフト自己申告制だから自分のペースで働けます。子供のお迎えや学校行事も気兼ねなく参加できます」

 □ 入社間もないスタッフのコメントを入れる


以上が、求人原稿を書く前に!押さえておきたい、3つの基本ステップです。この3つのステップを踏むことで、より効果的な求人原稿をつくることができます。次は、ステップを踏まえて、求人原稿の書き方のポイントをご紹介します。



3.求職者に響く!販売スタッフの求人原稿の書き方

販売スタッフの求人原稿の書き方で、応募を増やすために効果的なポイントをご紹介します。


職種名を工夫する


職種名は、仕事探しをする求職者が最も目にする項目です。求職者が、勤務地や職種などを入力してキーワード検索をすると、検索結果一覧が出てきます。検索結果一覧の中で最も上部にくるのが「職種名」だからです。



検索結果一覧のなかで、求職者は職種名や給与や勤務地などの条件をざっとみて、クリックするかを瞬時に判断します。

それゆえ、職種名は求職者が仕事内容を具体的にイメージできるものが効果的です。

(例) 
・LA初ブランドの販売スタッフ
・韓国コスメの販売アシスタント 
・フルーツスタンド専門の販売スタッフ


仕事内容を詳しく記載する


販売の仕事が未経験の求職者は、実際の仕事内容のイメージがわきません。何をするか分からない仕事には求職者は応募しません。そのため、仕事内容を詳しく記載することが重要です。

販売スタッフといっても、仕事内容は多岐にわたります。どこまでが仕事の範疇なのか、また入社直後から徐々に仕事の範囲が広がるのか、などを求職者の不安を払しょくするような内容を盛り込みましょう。

1日の仕事のスケジュールをいれるのも効果的です。

(例)
 ・販売・品出し・商品管理などをお願いします。仕事に慣れてきたら、商品のコーディネートやシーズンごとのディスプレイ、発注などもお任せします。 

・お買い物中のお客さまへの対応をお願いします。まずはお客様にご挨拶。商品の整理・整頓などをしながらご様子を伺います。
 その場に応じて、ご試着をオススメし、サイズ・カラー違いを在庫からお探しするなどして下さい。ご購入の際にはレジでお会計をして、お包みした商品をお渡しします。

・お客様とお話しし、100種類以上あるデザインの中から特別な1枚を探し出します。こんな気持ちでお仕事をしてくれたら嬉しいです。


ブランドや商品のこだわりを伝える


できれば好きなモノに囲まれて仕事をしたいと考えている求職者は多いもの。そういった求職者に向けて、販売する商品のこだわりや魅力を伝えるのも効果的です。
もともとそのブランドを知らない方でも興味を持ってもらえるように、ブランドの歴史やコンセプトなどを伝えましょう。

(例)
・「毎日使えるシンプルなデザイン」「安心できる素材で丁寧に作る」心地よいライフスタイルのカタチを提案するお店です。

・韓国から直接輸入の正規品販売店です。男女共にお使いいただけます。有名なブランドから、コアなブランドを揃えています。 

・当社のブランド名は、「思わず微笑んでしまうような、楽しい気分にさせてくれる、お気に⼊りの洋服で出掛けたい…」という⼥性ならば誰でも抱くファッションに対する弾んだ気持ちをイメージしています。 

・ミセスのファッションをお洒落に演出するトータルコーディネートショップです。


ノルマもしくは目標の有無


販売というと、「ノルマがきつい」といったイメージを持っている求職者も多いです。そこで、ノルマや目標の有無について、盛り込みましょう。ノルマがない場合はもちろん、ある場合は達成時のインセンティブについて記載するとよいです。

(例)
・個⼈ノルマはありません。チームワークでのお仕事をお願いします。 
・個人ノルマもなく、自分らしく接客できるのも魅力の1つです。


シフトの融通がきくかどうか


主婦層をターゲットにする場合は、シフトの融通がきくかどうかは気になるポイントです。アパレル販売の場合は、早番・遅番があったり、土日の出勤があることが多いため、どのようなシフト体制なのかを明記しましょう。

また、お子さんがいる方は、夏休みや冬休みなどに連休をとって家族旅行に行けるかなども不安に思っています。スタッフが交代で連休が取れる制度があるなど、アピールできることがあれば盛り込みましょう。


販売スタッフで人気のキーワードを盛り込む


IndeedなどのWebで求人募集をしている場合の応募を増やす対策として、人気のキーワードを入れることで求職者の検索結果に表示されやすくなります。

下記のようなキーワードを、文章内に自然なかたちで盛り込みましょう。

  【人気キーワード】  
ファッション 
おしゃれ  
髪色自由  
ネイルOK  
Wワーク  
未経験経験者優遇 
コーディネーター  
デザイナー  
直販  
カラーコーディネート  
古着コーディネイト  
おしゃれ好き  
ファッションが好き  
トレンド


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4.販売スタッフの採用に向いている5つの手法


①総合求人サイト

多用な業種、雇用形態が掲載されている求人サイトがあります。アルバイトや正社員向け、女性や主婦向けなど様々な切り口の求人サイトなどもあり、メディアによって読者層が変わりますので、自社のターゲットがよく見ているメディアを選ぶのがポイントです。

特にアルバイトの場合は、自宅の近隣で仕事を探す方が多いです。募集地域ではどんな求人メディアを見ているか?をターゲットに近いスタッフに聞いてみましょう。

求人サイトで仕事を探す方は、「勤務地」や「職種名」で仕事探しをすることが多く、この仕事で働きたいというイメージをもったユーザーが多いのも特徴です。うまくユーザーのニーズにマッチすれば、短期間で採用することも可能です。

一方で、掲載課金型の料金体系の場合は、採用できなくても掲載料がかかります。

ターゲット若年層からシニアまで幅広くカバー
料金・掲載課金型・・・掲載サイズ×掲載期間
・成果報酬型・・・応募もしくは採用したら料金が発生
メリット・急ぎで複数人数採用したい場合
・販売スタッフの場合、未経験層やアルバイト採用に適している
デメリット・求職者のニーズとマッチしない場合は、検索されにくい
・使用できなくても、コストがかかる


②紙メディア|求人情報誌(フリーペーパー)や折り込みチラシ

Webでの仕事探しが主流となって久しいですが、地域やターゲットによっては求人情報誌や折込チラシといった紙メディアも有効です。特に求人情報誌は、コンビニやスーパー、駅など消費者の生活導線に設置されています。

エリアを区切って掲載ができるため、アルバイトスタッフなどの地元密着の採用に有効な採用手法と言えるでしょう。ぜひ、募集地域で有効な情報誌がないか探ってみましょう。

ターゲット・若年層からシニアまで幅広くカバー
・地元求職者にアピールしたい場合に有効
料金原稿サイズによって異なる
メリット・消費者の生活導線に設置されているため、潜在求職者にまでアピールできる
・一覧性、保存性があるため、ふと目にしてもらえる可能性がある
デメリット・誌面のため、情報量に限界がある
・配布地域が決まっているため、全国など広範囲の求人には向いていない


③ハローワーク

ハローワーク(公共職業安定所)は厚生労働省が設置している行政機関で、企業の求人情報を集めて求職者に提供しています。行政機関のため、無料でできるということが最大の特徴です。一方で、急ぎの募集には向いていない傾向があります。

ターゲット地元の求職者が見る傾向がある
料金無料
メリット・無料で掲載できる
・ハローワーク側から求職者の紹介を受けることができる
デメリット・登録に手間がかかる
・自社が求めている人材がいない


④求人検索エンジン(Indeed、求人ボックス、スタンバイ)

Indeed(インディード)をはじめとした求人検索エンジンは、今や外せない採用手法のひとつです。求人サイトの場合は、その求人サイト内の仕事しか検索できませんが、求人検索エンジンは、インターネット上にあるあらゆる求人情報を一括で検索することができる非常に便利なサービスです。
また、無料で掲載できるのも大きな特徴です。

一方で膨大な情報量があるため、他社と比べて特徴がない求人案件の場合、埋もれてしまい応募数を確保できないことがあります。また、ユーザーにアピールするために内容を定期的に更新する必要があります。

求人検索エンジンは、世界最大の求人検索エンジンの「Indeed」のほかに、「求人ボックス」や「スタンバイ」があります。

ターゲット・若年層をはじめ、幅広い方がみている
・地域×職種で検索するため、応募意欲が高い方が多い
料金・無料
・有料広告(クリック課金制)
メリット・無料でできる
・多くの求職者に情報を届けることができる
デメリット・求人件数が多いため、埋もれてしまう
・反応を出すためには、定期的に更新・修正するなどの運用が大事


⑤派遣・人材紹介

派遣会社や人材紹介会社を通して、人材を確保する方法です。販売スタッフに強い派遣会社を選ぶとよいでしょう。顧客の要望をヒアリングしたうえで、それに見合ったスタッフを派遣もしくは紹介してくれるため、即戦力を素早く確保するのに適しています。

派遣の場合は、自社で雇用はせず派遣会社が雇用します。採用コストがかからず、なおかつ給与支払いや労務管理も派遣会社が請け負うというメリットがあります。また、繁忙期のみなどスポットだけの派遣などもOKです。一方で、派遣会社への手数料が発生するため、通常雇用で給料として支払うよりも、長期的にみたらコストがかかる可能性もあります。

人材紹介の場合は、人材紹介会社が提案した人材と面談し、双方合意したうえで雇用が成立します。その際に、紹介手数料(理論年収の3割程度が相場)を紹介会社に支払います。

ターゲット販売経験者などの即戦力
(派遣・紹介会社に自社の求めている人材をオーダー)
料金・派遣の場合:派遣手数料を利用期間支払い
・人材紹介の場合:年収の3割程度
メリット・自社が求めているスキルを持った人材を派遣、紹介してくれる
・採用にかかる手間を省くことができる
デメリット・トータルコストが高くつく場合がある


おすすめはIndeed+求人メディア

上記で6つの採用手法についてご紹介しました。弊社でおすすめの販売スタッの採用手法は、「Indeed+求人メディア」です。Indeedで、広域で幅広い求職者に情報をアピールしつつ、求人メディアでピンポイントに自社のターゲットへ訴求する方法です。

複数の募集枠をターゲットごとにIndeedで露出をしながら、勤務地近隣でよくみられている求人サイトや求人情報誌で、特集やキャンペーンを活用してアピールします。

販売スタッフは、アルバイトスタッフが多く、定期的に入れ替わりが発生するため、常に求人募集が必要な業界です。長期的な採用活動ができる運用体制や費用であることを視野に入れて、採用手法を検討しましょう。


5.販売スタッフ募集の原稿事例


事例①

関西でチェーン展開するタオルブランド店

【ポイント】 
・気になるノルマは一切ないので、お客様との会話を楽しみながら、接客できますよ。

・誕生日プレゼント・出産祝い・結婚祝い・自分へのご褒美など…プレゼント選びのお手伝いをします。お客様の考えやご希望に寄り添った接客をすることがポイント。喜んでもらえると更にお仕事が楽しくなりますよ。 

・経験よりも人柄採用。接客の経験がなくても、それよりも「「誰かの喜ぶ顔を見ることが好き」を大事にしています。


事例②

商業施設内のアパレル販売スタッフ


【ポイント】 
・常に"最新の洋服"に囲まれながらお仕事ができることはアパレルショップだからこそ!

・まずは"笑顔であいさつ"ができれば十分です。経験は問いません!頼りになる先輩スタッフがしっかりサポートしますのでご安心ください。


事例③

パンの製造・販売スタッフ


【ポイント】
・パンが好き!興味がある!独立したい!など、 パン作りのノウハウを学べます 

・約半数は他業種からの転職者。現在の製造リーダーや店長も転職組ですが、今では立派にチームお店を引っ張っています。 

・自分が作りたいもの、食べたいものを思い通りに形にできる。●●で働く大きな魅力です。


6.まとめ

販売スタッフは、人手不足が深刻な業界です。少子化でますます採用が難しくなることが予想されますので、長期的に人員確保できるような体制を整えていきましょう。

ワガシャ de DOMOは、忙しい採用担当者の手間を省き、求人記事作成から運用まで代行する採用サービスです。さらに月額3万円程度で8記事まで掲載することができるので、チェーン店や入れ替わりが定期的にある求人募集にピッタリのサービスです。

ご興味のある方は、お気軽にお問合せください。



ヒトクル編集部
記事を書いた人
ヒトクル編集部

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