doda(デューダ)とは?特徴やメリット、掲載料金について解説
中途採用向けの求人サービスは数多く存在しますが、その中でも歴史が古いものの一つに「doda(デューダ)」があげられます。
1989年に転職情報誌として創刊して以来、求人・転職サイトや転職エージェントなど、転職に関する様々なサービスを展開しています。
この記事では、大手求人サービスの一つであるdodaについて、特徴やメリット、サイトへの求人掲載料金など、幅広い観点から解説します。
dodaとは?
dodaは様々なサービスを展開しており、近年では「中途採用向け転職サイト」を指すことが多く、主に経験者・即戦力の採用に強みがあると評価されています。
公式に発表されている会員登録者数は、2023年12月末時点で累計約840万人となっており、利用者の年代は29歳以下が半数以上を占めています。
加えて、転職回数0回の人材の割合が46.9%と、最も多い傾向にあります。
このことから、dodaはどちらかというと「若年者向けの転職サイト」と言えるかもしれません。
dodaの仕組み
転職サイトが有名なdodaですが、実際にサービスを利用する場合、企業の採用課題に合わせて採用手法が選べる仕組みとなっています。
例えば、自社で応募予定の要件にマッチする人材をスピーディーに探したい場合は、直接人材にアプローチできる「dodaダイレクト」を利用する方法が選べます。
自社の人的リソースの都合から、採用活動に十分な時間と労力を割くのが難しい場合は、工数を省いて採用するために「人材紹介サービス」を利用するのも一手です。
このように、dodaは転職サイトに自社求人を掲載する以外の選択肢が幅広く、自社の事情に応じて採用手法を変更できる仕組みとなっています。
利用者の年齢傾向
dodaで公開している会員レポート(2024年1月発行)によると、会員登録者の属性のうち、年齢は以下の割合で分かれています。
年齢層 | 割合 |
24歳以下 | 21.6% |
25~29歳 | 29.7% |
30~34歳 | 16.6% |
35~39歳 | 10.8% |
40歳以上 | 21.3% |
29歳以下の割合が多いことから、基本的には転職回数の少ない、もしくは転職経験そのものがない人材が多いものと考えて差し支えないでしょう。
また、30代以降の利用者も一定数存在しており、40歳以上の会員も20%以上の割合となっていることから、ミドルクラスの採用を想定している企業にとっても魅力的な求人媒体の一つです。
社会人経験が比較的長く、働き盛りの年代を採用したい場合は、dodaのサービスを活用することを検討してみてもよいでしょう。
利用者の経験職種傾向
dodaで公開している会員レポート(2024年1月発行)には、新規会員登録者の職種も記載されており、その情報から利用者の経験職種の傾向を読み解くことができます。
レポートによると、2023年7月~12月平均での新規会員登録者の職種トップテンは、以下の割合となっています。
職種 | 割合 |
販売・サービス業 | 20.7% |
事務・アシスタント | 16.6% |
営業職 | 15.9% |
技術職(機械・電気) | 8.0% |
企画・管理 | 7.7% |
技術職・専門職(建設・建築・不動産・プラント・工場) | 5.8% |
技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア) | 5.7% |
医療系専門職 | 5.4% |
公務員・教員・農林水産関連職 | 4.9% |
クリエイター・クリエイティブ職 | 3.8% |
dodaと他のサービスとの違い
dodaと他の転職関連サービスを比較した際、特に大きな違いとしては「求人数の多さ」があげられます。
どのサービスと比較するのかにもよりますが、大手の転職特化型のサービスだけで比較した場合、dodaの求人掲載数は2024年10月14日(月)現在で「264,253件」となっており、他サービスに比べて1ケタ差をつけている状況です。
その背景には、幅広い年代層に対応していること、複数のニーズに対応するため求人情報サイト・人材紹介を一つのブランドで展開していることなどがあるものと考えられます。
また、求人企業に対しては、専任のプロフェッショナル担当者が「採用戦略立案・採用成功・採用後の振り返り」といったサポートを全面的に行ってくれるため、中途採用のノウハウに乏しい企業も安心してサービスを利用できます。
dodaの特徴・強み(メリット)
続いては、dodaを利用する上で知っておきたい、求人サービスとしての特徴や強み(メリット)をご紹介します。
複数のサービスを利用できる
dodaでは、企業のニーズに応じて、次の4つのサービスが利用できます。
サービスの名称 | 募集可能職種数 | サービスの特徴 |
doda求人情報サービス | 1原稿につき1職種 |
|
dodaダイレクト | 異なる職種をまとめて応募可能 |
|
doda転職フェアオンライン | 開催テーマに合致する職種のみ |
|
doda人材紹介サービス | 種類を問わず採用可能 |
|
求人数・非公開求人数が国内最大級である
ライバル社と比較して取扱求人数が多いdodaですが、実は、公開されている求人だけが全てではありません。
幅広い職種・役職をカバーしているdodaでは、諸事情により公開できない「非公開求人」も数多く取り扱っています。
具体的には、経営幹部クラスの募集や、新規事業・新商品開発に携わるプロジェクトマネージャー職などの募集が該当します。
そのため、人材は欲しいものの、公に求人を出すのがはばかられるポジションを募集したい場合であれば、dodaを利用すると安心です。
もちろん、非公開求人への応募を目当てにdodaに登録する求職者も一定数存在しているため、いわゆるエグゼクティブクラスの採用を検討している企業は、dodaを利用するメリットがあるものと考えてよいでしょう。
ターゲットを絞ってアプローチできる
自社で求めている人材に向けて、ターゲットを絞ってアプローチできるのも、dodaの特徴の一つです。
例えば、dodaに搭載されている機能の一つ「レコメンド機能」は、ユーザーの登録内容・検索履歴をもとに、求人表示が最適化される機能です。
この機能を利用することにより、より自社の求人とマッチ度が高い人材に、求人情報をチェックしてもらえる確率が高まります。
また、求人掲載時はdodaだけでなく、職種・業界を絞った「専門サイト」にも求人が掲載されます。
以下の4種類の専門サイトがあるため、特定の職種・業界に特化した求人を掲載したい場合も、dodaは活用しやすいサービスといえます。
- DODAメディカル(メディカル業界の転職)
- DODAセールス(営業・販売・サービス業の転職)
- DODAファイナンス(金融業界の転職)
- DODAスペシャリスト(企画・事務系の転職)
転職フェアでのアプローチもできる
dodaが開催している「doda転職フェア」は、国内最大規模の転職フェアです。
求人サイトに求人を掲載しただけでは出会いにくい「転職潜在層」や、即戦力が見込める人材などが参加するため、企業担当者が直接会ってアプローチしたい場合におすすめです。
求人広告は、大なり小なり「応募者に伝わりやすい」文章・構成が求められるため、自社の人的リソースによっては魅力的な文章の作成が難しい場合があります。
その点、転職フェアで直接人材と会話する機会が生まれれば、企業・業務の魅力について口頭で説明できるため、求人広告だけを運用する場合に比べて応募者数を増やすことに繋がります。
口コミを収集・掲載できる機能がある
dodaに自社求人を掲載する際は、現場で働く社員から収集した口コミを併せて掲載することができます。
この機能を活用すると、福利厚生や残業・社風など、求職者が特に気になる情報につき、社員の生の声を載せることが可能です。
また、求人によっては、現役社員の声をインタビューという形で掲載しているものもあります。
資格取得に関する情報や、体力面での心配事などに触れているインタビューもあるため、求職者の不安に寄り添う形でインタビューを掲載すると、それだけ応募者数を増やすことに繋がるでしょう。
掲載する以上、できるだけ求人情報の質を高めたいと考えているなら、dodaの口コミ収集・掲載機能はぜひ活用したい機能の一つです。
スカウトシステムがある
dodaダイレクトを使用した場合、2024年6月末時点で約369万人のスカウト会員データベースにアクセスできるようになり、企業から目当ての人材にスカウトメールを送ることができます。
書類選考なしで面接に進む「面接確約オファー」や、非公開求人のオファーなどを出すことができ、優秀な人材の早期採用に役立ちます。
スカウトシステムは、求職者の事情に配慮した仕組みを採用しており、登録名や住所といった個人情報は企業から確認できないようになっています。
多くの求職者が安心して利用できるシステム構造となっているため、結果的に企業にはたくさんのスカウト会員を口説くチャンスが生まれます。
dodaのデメリット
利用する企業にとって数多くのメリットがあるdodaですが、いくつかデメリットも存在します。
特に大きなデメリットとして考えられるのが、自社求人の「露出度が低くなる恐れがある」点です。
dodaは求人媒体・エージェントで取り扱っているデータが同一という特徴があり、求職者は全ての求人の中から目当ての求人を検索することになり、必然的に求人は条件をある程度絞り込んでから検索されます。
そのため、検索結果に自社求人が上位表示されない状況が続くと、掲載料だけが無駄に発生してしまう恐れがあります。
よって、求人広告の運用にかかるランニングコストを安く済ませたいなら、かえって求人検索エンジンに求人を掲載した方が、コストパフォーマンスは良くなるかもしれません。
dodaユーザーの特徴・傾向
実際にdodaを利用する際は、どんな人(求職者)がdodaの活用に向いているのかをイメージすると、採用手法を選びやすくなります。
dodaを利用するメリットが大きい求職者の特徴としては、概ね次のようなものがあげられます。
転職活動の経験が少ない |
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転職に関する各種サポートを受けたい |
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忙しく転職活動に時間を割けない |
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U・Iターンも検討中 |
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これらの条件に当てはまる人材のうち、自社がどのような人材にアプローチすべきなのかを検討した上で、利用するサービスを選ぶことをおすすめします。
dodaの活用に向いている採用企業
先にあげた「dodaの活用に向いている人」をターゲットにした際、自社の人的リソースや採用ノウハウではアプローチが難しい場合は、dodaに自社求人を掲載した方が効率的に採用活動を進められるでしょう。
具体的には、次のような悩みを抱えている企業は、dodaの利用がおすすめです。
採用活動の経験が少ない |
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若年・中堅層を採用したい |
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求職者に自社の強みを直接アピールしたい |
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「量より質」を重視して採用活動を進めたい |
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dodaの企画・プラン
dodaに求人広告を掲載する場合は、以下にお伝えするプランを検討した上で運用することが大切です。
掲載順位
dodaの求人掲載プランは、A~Eタイプの5つのプランに分かれており、Aが最も安いプラン、Eが最も内容が充実したプランとなっています。
それは掲載順位に反映されており、以下のプランの順に求人が表示されやすくなります。
Eタイプ>Dタイプ>Cタイプ>Bタイプ>Aタイプ
よって、とにかく自社求人の露出度アップを最優先に考えるのであれば、Eタイプを選ぶことになるでしょう。
ちなみに、掲載期間中に“2回”新着求人として取り扱われる「プレミア原稿」というプランもあるため、こちらも検討してみましょう。
掲載内容
掲載内容も、先にご紹介したA~Eのプランによって、画像サイズや掲載できるコンテンツに差が設けられています。
具体的には、それぞれ次のような違いがあります。
項目 | Eタイプ | Dタイプ | Cタイプ | Bタイプ | Aタイプ |
画像の大きさ | 395×283 | 260×195 | 画像なし | ||
募集要項内のコンテンツ内容 | Pick up! | メッセージブロック | 企業からの | ||
フリー項目 | |||||
企業イメージ写真 | ― | ||||
取材レポート | ― | ― |
上記において、Eタイプのみ利用が可能な「Pick up! メッセージ」とは、自社の魅力・想いを自由なレイアウトで表現できるページのことで、PRできる量も最大となります。
dodaの掲載料金
dodaに求人広告を掲載する際の料金は、4週間・1職種のケースを想定した場合、プランに応じて以下の通り金額が変わってきます。
プラン | 料金 |
Eタイプ | 150万円 |
Dタイプ | 100万円 |
Cタイプ | 60万円 |
Bタイプ | 40万円 |
Aタイプ | 25万円 |
また、掲載期間中に“2回”新着求人として取り扱われる「プレミア原稿」のプランは、B~Eタイプに適用され、基本的な金額は以下の通りです。
プラン | 料金 |
プレミアEタイプ | 180万円 |
プレミアDタイプ | 120万円 |
プレミアCタイプ | 80万円 |
プレミアBタイプ | 50万円 |
その他、自社の希望・求人掲載のタイミング次第で、通常より安価なプランを提案してもらえる可能性があります。
dodaの掲載イメージ
dodaに求人広告を掲載する場合、概ね次のような順番・イメージで情報が掲載されます。
1.求人要約 |
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2.メッセージブロック |
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3.募集要項 |
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4.社員インタビュー |
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5.取材レポート |
|
6.イメージ写真 |
|
dodaの掲載までの流れ
実際にdodaに求人を掲載する際は、概ね以下のような流れで準備が進んでいきます。
- 電話・メールによりdoda側に問い合わせを行う
- dodaの担当者から、サービスに関する説明を受けつつ、採用したい人材の要望・採用計画等をヒアリング
- doda側から提案を受け、それに納得したら申込みを開始
- doda担当者による求人原稿作成(取材・作成を含む)
- 出来上がった原稿の確認と、修正内容の反映
- 入稿
- 掲載スタート(毎週月・木)
なお、上記の流れにおけるそれぞれの締め切りに関しては、申込むプランによって異なるため、事前に担当者とすり合わせをしておきましょう。
dodaに掲載する際の注意点
データを見る限り、dodaには29歳以下の会員登録者が多い傾向にあるものの、基本的に社会人で就労経験がある人材が会員登録しているものと考えてよいでしょう。
そのため、若々しい・フレッシュなイメージを求人原稿に盛り込み過ぎると、かえって優秀な人材の確保に繋がらない恐れがあります。
求人原稿の文章は、できるだけ大人びた表現・落ち着いた表現を中心に固め、自社で可能なスキルアップの情報やキャリアパスのイメージなどを伝えると、求職者が興味を持ちやすくなります。
その他、専門職を募集する場合は、専門用語を正しく使用することも大切です。
まとめ
dodaは、若年層を中心として、多くの求職者が利用する転職サイトです。
求人情報サービス、人材紹介サービス、転職フェア、ダイレクトソーシングなど複数のサービスを提供しており、企業はニーズに合わせて採用手法を選択できます。
自社にマッチする手法を選べれば、応募率や採用率の向上が見込める反面、効果がないまま求人を掲載し続けるとそれだけランニングコストもかさみます。
応募率向上に特化して求人広告を作成・運用したいのであれば、実績豊富な採用のプロに運用を丸投げできる「ワガシャ de DOMO」もご検討ください。
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