座談会成功のポイントとは?|必要な準備や主な形式、よくある質問例もご紹介!

座談会成功のポイントとは?|必要な準備や主な形式、よくある質問例もご紹介!
目次

就職活動を行う学生に自社の魅力をアピールできる機会として、座談会による社員との交流があります。しかし、座談会を開催するにあたって、どのような準備が必要か分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、座談会の目的や主な形式、必要な準備や成功のためのポイントもご紹介します。座談会は成功すると学生の入社意欲が高まりますので、ぜひこの機会に確認してみてください。

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座談会の概要について

座談会は、複数人が集い特定のテーマや話題について質問や意見を交わす場を指します。様々な場面やシチュエーションで行われていますが、最近は採用活動中に開催する企業が増加しています。

実施されるタイミングとしては、個別の企業説明会後に行うケースや選考途中に行うケースもあります。選考では社員から学生に質問をしますが、座談会では疑問を持った学生側から社員に対して話を聞く形式が基本です。

面接と異なりカジュアルで和やかな雰囲気で行われるケースが多く、学生と年が近い若手社員が質問に回答していきます。学生にはホームページや説明会等だけでは分からない、リアルな仕事の話や会社の雰囲気を聞けるメリットがあります。

一方で、会社側が実施するメリットとしては、自社の魅力をPRできる・学生の自社に対する印象や好感度を確認できる等の利点が存在します。

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企業が行う座談会の狙いや目的とは?

企業が行う座談会には、どのような目的があるのでしょうか。主な狙いとしては以下のようなメリットを得るためと考えられます。


① 企業の認知度アップや魅力を伝える

まずは企業の認知度アップ魅力の伝達です。説明会以外にも学生と関わる機会を設けることで、企業の認知度を向上させる意図があります。また、学生側にも質問の機会を与えて心象を良くする、リアルな会社の話や仕事の魅力を伝えてイメージアップを図る目的もあるでしょう。


② 学生の人柄や本音を聞く

座談会では、参加者である学生もフランクな雰囲気でリラックスできるため、本音の考えを話してくれる可能性が高い傾向にあります。したがって、企業側にとっても学生の性格や人柄を知る機会となりますので、採用活動の参考に座談会を実施するケースがあるのです。


③ 採用後のミスマッチ予防

近年では、採用後に「思っていた仕事内容や企業の雰囲気とは違う」などの理由から、早期離職や転職が増加している問題があります。そのため、座談会で事前に学生側の企業に対する疑問や不安な要素を解消し、入社後のミスマッチを防止・軽減するという狙いがあります。


座談会の形式や主な実施のタイミング

座談会にはどのような形式や実施のタイミングがあるのでしょうか。効果的に学生へのイメージアップを図るためにも、概要は実施する前に確認しておきましょう。主な形式やタイミングは以下のとおりです。


座談会実施のタイミング

座談会を行うタイミングには主に以下の3つがあります。

① 個別の会社説明会後、もしくは会社説明会とセット

一般的に座談会を実施するタイミングとして多いのは、個別の会社説明会の後です。もしくは、会社説明会の最中に行うケースもあります。選考前の早い段階で、就活生の疑問等を解消するために開催する事例が多くなっています。

② 選考中

選考中では、一次面接に通った学生を中心に行われるケースも存在します。選考前の座談会に比べて少人数で実施される事例が多く、一人ひとりの学生とじっくり対話したい場合に催されます。

③ 選考前のインターンシップ後やインターン中の昼食など

会社説明会後や選考中の座談会に比べ、フランクな雰囲気で行われるケースが多くあります。より学生との距離を縮めたい場合におすすめのタイミングです。

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座談会の形式

座談会には下記のような形式の種類があります。

① テーブル形式

別名「ワールドカフェ」とも言われる座談会の形式です。学生側は複数あるテーブルにグループごとに分かれて座り、各グループにいる社員と対話を行います。比較的多くの企業が採用している座談会の形式であり、カフェのような雰囲気でリラックスして話せる特徴があります。

② パーティー形式

主にカジュアルな立食スタイルで催されるのがパーティー形式です。飲食も可能なケースが多く、テーブル形式よりも自由に好きな社員や役員などと話せます。なお、自ら話に行くことができない学生もいるため、社員側から話しかけるなどの配慮も必要でしょう。


オンライン座談会も増加傾向

以前は前述のような形式の座談会が大半でしたが、コロナウイルスの拡大後にはオンラインによる座談会の形式も増加しています。なお、オンラインで座談会を行うメリットとしては、下記のような点があります。

 ・遠方の学生や忙しくて会場には行けない学生も参加しやすい

・自宅などの慣れた環境でリラックスして参加できる

・学生側の移動時間や交通費の負担がない

・企業側の座談会の会場確保や飲食物準備等の負担がない

一方で、オンラインならではのデメリットとして、以下のような点もありますので注意しましょう。

 ・通信環境が悪いと音声や映像が途切れる、遅れるなどの問題がある

・学生の本音を引き出しにくい

・うまく誘導しないと盛り上がらない可能性がある

・パソコンがなくスマートフォンしかない学生は画面が小さく見にくい

オンライン座談会は、幅広い求職者や学生に自社の魅力をアピールできるため、現地開催での座談会と併せてどのように実施するかを検討しておくと良いでしょう。


座談会の開催で必要な準備とは?

座談会を開催する際には、スムーズに話を進めるために必要な準備も行っておきましょう。主に必要な準備には下記の4つがあります。


① あらかじめ話すテーマを決定しておく

学生や企業にとって意義のある座談会とするためには、あらかじめ話し合うテーマについて決めておく点が重要です。社員と学生が雑談で話すだけでは話の内容がまとまらず、お互いの理解を深めることも難しいでしょう。

逆にテーマを決めておいた方が社員や学生も話しやすくなるため、自社の魅力を伝えやすくなる・質問もしやすくなる等のメリットがあります。


② 話す順番を決めておく

テーマを決めたら内容を話す順番も決めておきましょう。対話をしていると話が脱線してしまう可能性もあります。したがって、大筋での話の流れを決めておくと、話題が変わってもすぐに元の話題に内容を戻せるためスムーズに進行できます。

なお、座談会で話す内容やテーマには以下のようなものがあります。

 ・若手や先輩社員への質問会

・仕事のやりがいや面白さ

・部署ごとの仕事内容紹介

・人事担当者との懇談会

・社内イベントや部活動の紹介


③ 参加社員の選定

座談会の成功のためには、参加する社員の選定も慎重に行う必要があります。座談会で話をする社員は企業の顔となるため、代表として相応しい優秀な社員を選びましょう。学生が憧れるような人材を選定できれば、企業の魅力も伝わり入社意欲が高まります。

なお、参加社員とは事前に打ち合わせを行い、話す内容をすり合わせておく点も重要です。参加するメンバー全員が、テーマや伝えたい内容を共有できるよう準備しておきましょう。


④ 司会進行を行う社員を選ぶ

スムーズに座談会を進めるには、全体の進行をコントロールする司会役の社員の選定も大切です。司会役が進行を上手くコントロールできないと、学生側・企業側ともに目的を果たせず終わってしまうため注意する必要があります。

なるべく多くの学生が質問や話ができるように、話しやすい雰囲気を作る・台本を用意しておくなどの工夫も行いましょう。


座談会を成功させる5つの重要なポイント

座談会の成功のためには、下記の5つのポイントも意識しておく必要があります。


① 質問内容を事前に予測して回答を準備する

座談会ではあらかじめ質問内容を予測しておく点が重要です。ある程度、質問を予測して答えを準備しておけば、座談会当日も迅速な回答でスムーズにプログラムを進行できます。逆に、当日質問されてから考えると、他の学生の質問時間や社員の説明時間がなくなる可能性もあります。

開催前に参加予定の学生から、社員に質問したい内容をアンケート等で聞くのも有効です。なお、座談会時によく出る質問には下記のような内容があります。

  • 仕事を行う上での心構えや意識している点
  • 業務で大変なことや、これまでに苦労したこと
  • 仕事のやりがいや達成感を感じる点など
  • 必要なスキルや能力について
  • 社員間でどのような交流があるか


② 時間配分やタイムテーブルの設定

時間配分も座談会の成功には重要な要素です。1人の学生ばかり質問の時間が長いと、他の学生が聞きたいことを聞けず不満が溜まってしまいます。平等に持ち時間を与えて質問してもらうなどの工夫を行いましょう。

また、グループごとに分かれている場合、特定の学生同士や社員としか話せません。したがって、社員が時間ごとに各グループを移動する、学生にも違うグループに行く時間を与えるなどして、なるべく多くの人と話す機会を作ってあげましょう。

座談会では、話が盛り上がって時間が過ぎてしまうケースもあるため、あらかじめ各グループでの質疑応答の時間やタイムテーブルを決めて進めると効果的です。


③ 全ての参加者が質問・発言できるように配慮

特定の学生ばかり質問や発言する機会が多いと、他の参加者に不満が溜まる・多くの学生の性格や考えを知る機会が失われるデメリットがあります。したがって、できるだけ全ての参加者が質問・発言できるように配慮しましょう。

なお、時間配分に気を配るのも重要ですが、話しやすい雰囲気を作る点も大切です。暗い雰囲気や固すぎる雰囲気ですと学生側も質問しにくくなるため、笑顔で明るく対応する意識を持ちましょう。


④ テーマによって参加社員を選ぶ

座談会のテーマや説明内容に応じて参加社員を選ぶ点も大切です。例えば、就職活動のサポートや入社後の働き方の説明であれば、入社1~3年目の若手社員に参加してもらった方が良いでしょう。女子学生のキャリア支援がテーマであれば、家庭と仕事を両立し活躍する女性社員に参加してもらうのもおすすめです。

その他、専門的な職種の採用活動を行っている場合には、当該職種の現場担当者や従業員に具体的な仕事内容等を説明してもらうのも効果的です。特にSEやIT系、製造業の専門職種などは学生側も馴染みが薄いため、実際の業務内容等を説明してあげると働くイメージを持ってもらえるでしょう。


⑤ 開催時期を検討する

座談会は目的に応じて開催時期を設定する方が効果的です。例えば、幅広い学生に向けて自社の情報をPRし、応募を促したいのであれば会社説明会直後などが良いでしょう。オンラインでの座談会も多くの学生にアプローチできるためおすすめです。

逆に、特定の学生の性格や考え方を知る目的、自社への理解を深めて欲しい場合等には、一次面接後や内定後のタイミングなどが最適です。状況や目的に応じて、座談会の効果的な開催時期やテーマも考えておくと成功につながりやすいでしょう。


座談会でよくある質問例

座談会でよくある質問の事例として下記のような内容があります。事前にチェックして適切に回答できるようにしておきましょう。


① 業務や仕事内容に関する質問

具体的な仕事内容に関しての質問事例は多くあります。日常業務について改めてまとめておきましょう。

  • 具体的な業務について教えて下さい
  • 仕事で大変な点や苦労している点はありますか
  • 仕事をする上で必要な能力やスキルはありますか
  • 主な1日のスケジュールを教えて下さい
  • 仕事のやりがいは何ですか
  • 現状での課題や今後の目標などはありますか


② 社風や職場の雰囲気に関する質問

企業サイトや説明会だけでは把握できない、リアルな会社の雰囲気を知りたいと思う学生は多いため、あらかじめ回答を準備しておきましょう。

  • 御社の社風はどのようなものでしょうか
  • お昼休みや休憩時間は皆様どのように過ごしていますか
  • 風通しの良い職場とのことですが、具体的にどのような点から良さを感じますか
  • 社員間での交流はどのように行われていますか


③ 募集要項に関する質問

選考中には聞きにくい質問も座談会では出やすい傾向があります。しっかり回答を準備して学生の不安を解消してあげましょう。

  • 毎月の残業時間はどの程度ですか
  • 給与額や昇給制度について教えて下さい
  • 異動や転勤などはありますか
  • 有給休暇はしっかり取れますか
  • 御社独自の福利厚生制度はありますか
  • 資格取得やスキルアップのサポートはありますか


④ 選考に関する質問

座談会でも選考を意識して情報収集を行う学生もいます。主な質問として、以下のような内容がありますので回答を考えておきましょう。

  • どのような社員と一緒に働きたいと思いますか
  • 現在活躍中の社員の方には、どのような特徴がありますか
  • これまでの業務で特に評価が良かった取り組みは何ですか
  • 新入社員にはどのような能力やスキルを求めていますか


座談会の成功のためには全社的なサポートも必要不可欠

座談会の目的や主な形式、必要な準備や成功のポイントも解説しました。現在では綿密な企業研究や会社の比較を行う学生が増えています。また、採用競争も活発化しているため、これからはより優秀な学生の獲得は難しくなるでしょう。

このような状況下でも採用活動を成功させるためには、採用担当者だけでなく人事部門、もしくは会社全体として座談会等のイベントをサポートする必要があります。ぜひ、本記事を参考にしながら目的を達成できる座談会を企画してみて下さい。




ヒトクル編集部
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