【人事向け】タイミーとは?特徴や使用方法、活用事例など幅広く解説
求職者が働きたい時間と、企業・店舗が働いて欲しい時間をマッチングするスキマバイトアプリ「タイミー(Timee)」は、若年層から中高年まで幅広い層から人気を集めています。
タイミーは、短期間だけ働きたい求職者と、短期間で人材が欲しい企業・組織のニーズを、ともに満たす機能を備えています。
近年では、多くの事業者が利用、または利用を検討している状況です。
この記事では、タイミーの特徴や使用方法について解説するとともに、活用事例についてもご紹介します。
※ギグワーク普及の理由は?活用するメリット・デメリットや注意点を解説!
タイミーとは
まずは、タイミーがどのようなサービスを提供するアプリなのか、主な特徴やメリット・デメリットなどをご紹介します。
働き手と企業の時間を“マッチ”させるサービス
タイミーは、ワーカー(働き手)の「働きたい時間」と、人材を募集している企業の「働いて欲しい時間」をマッチングするためのアプリとして開発・運用されています。
例えば、ワーカーが「明後日の12:00~16:00まで時間が空いたから働きたい」と思ってタイミーをチェックしたとします。
その際、たまたま近隣の飲食店が「明後日に1名欠員が出たから誰かに12:00~16:00のシフトに入って欲しい」と思ってタイミーを介して募集をかけた場合に、マッチングが成立するイメージです。
こういった特徴を持つアプリであることから、タイミーは「スキマバイト募集サービス」と呼ばれることもあります。
タイミーの特徴・利用するメリット
タイミーは、最短1分という短い時間で求人を掲載でき、求職者とのマッチングがスピーディーに成立しやすいのが特徴です。
“24時間以内に70%以上”という高いマッチング率を誇り、履歴書なし、面接なしでの採用が可能です。
そのため、企業としては選考にかかる時間や労力を大幅に軽減しつつ、採用面での課題解決を実現しやすくなります。
他にも、企業にとって次のようなメリットがあります。
勤務実績に優れる人の優先公開 | 企業側が一緒に働きたいと思ったワーカーを「お気に入り」登録すると、そのワーカーだけに求人を公開でき、即戦力の確保が期待できる |
長期スタッフへの引き抜き | タイミーへの報告や紹介料なしで、ワーカーを長期スタッフとして引き抜ける |
労務事務機能の充実 | 労働条件通知書の自動生成、QRコードによる雇用契約締結など、便利な労務事務機能が備わっている |
登録されているワーカーは1,000万人という規模のため、多くの選択肢の中から欲しい人材を選びやすいのもポイントです。
タイミーにはデメリットもある
一般的な採用活動に比べて、スピーディーに採用を進められるタイミーですが、その分だけデメリットもあります。
例えば、初めて自社・自店舗で勤務するワーカーに対しては、業務の流れや社内における規則について説明しなければならず、現場の従業員に少なからず負担をかけることになります。
また、人材の見極めをプロフィールや過去の評価から行うことになるため、ワーカーが現場で活躍できないケースも十分考えられます。
その他のリスクとしては、いわゆる「ドタキャン」のリスクが考えられますが、タイミーに関しては欠勤時のペナルティ制度があるため比較的安心して利用できるでしょう。
アルムナイ機能も活用したい
タイミーには、自社を退職した人材、店舗を離れた元従業員を「OB」・「OG」としてタイミー上のグループに登録する、アルムナイ機能が備わっています。
アルムナイ機能を活用すると、企業はOB・OG向けの限定求人を公開できるようになり、自社・自店舗の事情に精通している人材を確保しやすくなります。
具体的には、次の2種類の方法で、OB・OGを確保(グループに追加)することができます。
アプリ上でOB・OGを探す | ①アプリを利用してOB・OGに該当するワーカーを募集 |
専用カードを配布する | ①自社の退職者に対して、タイミーで働ける専用カードを配布する |
より詳しくアルムナイ機能について知りたい方は、タイミーのプレスリリースもご覧ください。
【タイミープレスリリース】
タイミー、ブランドのOB・OGをグループ化して限定の求人を公開できる 「アルムナイ機能」を新たに実装
※アルムナイとは?退職者を採用する制度のメリット・デメリット、事例を解説
タイミーの基本的な使用方法
企業がタイミーを使用する際は、企業側から見た使用方法だけでなく、ワーカー側の使用方法についても確認しておきましょう。
ワーカー側の使用方法
ワーカー側がタイミーを使用する場合、次のような手順を踏みます。
①アプリのダウンロード
②アプリを起動して会員登録の実施
③各種初期設定の実施(情報登録や本人確認、利用端末の設定など)
④アプリで自分が働きたい仕事を探して申し込む
⑤勤務前の確認事項をチェックし、必要であれば職場にメッセージを送る(前日確認)
⑥仕事当日になったら、就業先の担当者にQRコードを提示して、就業時間のチェックイン・チェックアウトを行う
⑦仕事が終了して報酬が確定したら、仕事に対する評価・レビューを記入する
なお、報酬は給料日に自動振込される仕組みとなっていますが、別途申請してタイミングを指定することもできます。
企業側の使用方法
企業側がタイミーを使用する場合、次のような手順を踏みます。
①利用申込み |
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②自社アカウント作成 |
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③求人公開 | 管理画面ログイン後、求人作成の方法をまとめたガイドブックを見ながら、求人の作成から公開までの作業を進める |
④マッチング | 求人に記載された開始日時に、ワーカーの受け入れを行う |
タイミーで長期アルバイトを採用するには
タイミーでマッチングに成功した人材が優秀で、長期アルバイトとして採用することを検討しているなら、次のような流れでスカウトを行うとよいでしょう。
初回勤務時は「ワーカーに良い印象を与える」ことに注力する
人材が初めて自社・自店舗で勤務する場合は、職場全体でワーカーを迎え入れる意識を共有することが大切です。
初回の勤務時は、職場のルールや注意点についてワーカーに説明するとともに、ワーカーが働く中で分からないことを質問できるよう、職場で担当者を決めておくのも良い方法です。
業務が終了したら、ただ退勤の連絡をするのではなく、ワーカーに対して「本日はお疲れさまでした、またぜひお願いします」などと声かけをして、ワーカーに良い印象を持ってもらいましょう。
3回目の勤務時は「働きやすい環境」であることをアピール
2回目以降の勤務では、ワーカーに対する歓迎の意思表示として、名札などを作っておきます。
業務中は、1回目にお願いできなかった業務にもチャレンジしてもらいながら、コミュニケーションの中でスカウトにつながりそうな人材かどうか、次のような質問をしてみましょう。
- 再度タイミーで応募してくれた理由
- タイミーで仕事探しをしている理由
- 他の就業先があるかどうか
- 勤務地と自宅の距離感 など
もし、職場での長期就業ができそうな人材だと感じたら、少し心理的距離を縮めるように「安心して任せられます、また次回もよろしくお願いします」などと、正式なスタッフとして働いて欲しいことを匂わせるような言葉をかけてみましょう。
4回目以上の勤務で「職場で働くメリット」を伝えてスカウト
4回目以上の勤務ともなれば、おそらくワーカー・職場の双方のマッチング度は高い状況と考えられます。
もし、そのようなワーカーを長期アルバイトとして採用したい場合は、長期的に職場で働くメリットをワーカーに伝えて、正規の長期アルバイトとしてスカウトを試みましょう。
店長クラスの人材がスカウトする場合は、例えば「タイミーで働くよりも時給が上がる」や「正社員登用の途がある」といった話をワーカーに伝えて、ずっと働いてもらえるよう交渉してみましょう。
従業員にスカウトを任せる場合は、例えば「まかない無料」や「休みの取りやすさ」といった、ワーカーとって有利な情報を伝える方法もあります。
タイミーでリピーターを確保する方法
長期アルバイト人材というよりも、必要に応じて自社の求人に応募してくれるリピーターが欲しい場合は、スカウトとはまた違った形でタイミーを運用する必要があります。
リピーター確保の手順や留意点
タイミーを使い始めてから、リピーターに仕事を依頼できるようになるまで、最低でも概ね2ヶ月の期間を要するものと考えておきましょう。
具体的には、以下のような手順でリピーター確保に向けて動いていきます。
タイミーを使い始めてからの期間 | 留意点 |
導入後~1週間後 |
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~1ヶ月後 |
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~2か月後 |
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ピザデリバリー店舗でのリピート事例
ピザデリバリー店舗を運営するY社では、タイミーの登録前にスキマバイト関連のサービスを利用していましたが、採用決定後の電話対応や現金のやり取りが必要な点で課題を抱えていました。
しかし、タイミーに切り替えたことで、デリバリー業務経験者のマッチング率の向上、ワーカーからの高いリピート率を実現しました。
タイミーのカスタマーサクセスからのアドバイスによる、募集原稿の内容変更なども貢献し、全16店舗合計で50名以上の長期採用に成功しています。
様々な業種におけるタイミーの導入事例
ここからは、様々な業種の中から、特に人材ニーズの高い業種について、タイミーの導入事例をいくつかご紹介します。
飲食業の導入事例
中華料理店を経営するL社では、タイミー利用前まで専従スタッフ2名、スポットのアルバイト2名で仕事を回している状況でしたが、店舗運営にあたりスタッフの少なさを不安要素に感じていました。
新しい人材の確保が難しい状況が続き、状況改善のためタイミーを利用し、週2~3日の頻度でホールスタッフを中心にワーカーを募集したところ、飲食店での業務経験がある即戦力を確保できるようになりました。
また、タイミーによって1名の長期アルバイトの採用に成功し、月次の売上高も25%アップという結果が出ています。
アパレルの導入事例
多様なブランドを展開し、全国各地に店舗を構えるW社では、従業員の充足率・増員について課題を抱えていました。
そこで、人手不足解消のため、全国の店長向けにタイミーの説明会を実施したところ、募集1分でワーカーとマッチングに成功する店舗が現れ、その後も運用が軌道に乗る店舗が増えていきました。
「1店舗あたり10~20名のお気に入りワーカー」がいれば大型店でも安定運用できるなど、データ収集の面でもタイミーが役立っており、タイミー経由で3名の引き抜き採用にも成功しています。
製造業の導入事例
自動車部品の包装・出荷に携わるK社では、顧客からの受注による物量の変動の大きさを踏まえ、どのように人材を確保すべきかについて悩んでいる状況でした。
スタッフの残業時間も長くなる傾向にあったことから、急な発注にも対応できる人材確保のためタイミーを導入したところ、募集人数に対して9割以上が集まるという、安定的な人員体制の整備に成功しています。
運用後はリピーターも増え、導入後1年で7名のワーカーが期間契約社員として働いている状況です。
スーパーの導入事例
食料品中心のスーパーマーケットを経営するY社は、採用難易度が高いエリアでの人材確保に課題を抱えていました。
そこで、人手不足解消のためタイミーを導入したところ、募集を出した当日の夕方にマッチングが実現し、マッチング率も93%と高かったことから、本格的に導入を進めました。
リピーターはワーカーの8割と高い水準で、夏の飲料品出しなど期間限定で人材を確保したい場合でも、スムーズな人材配置の実現に繋がっています。
タイミーのワーカー・企業それぞれの評価
タイミーを利用しているワーカー・企業から、タイミーはどのように評価されているのか、それぞれの意見をいくつかご紹介します。
ワーカー側の評価
タイミーを利用している求職者側の評価には、次のようなものがあげられます。
<ポジティブな意見>
- 面接なしで勤務できるのがメリット
- 前日応募・未経験でも働ける求人もある
- 未知の体験ができて勉強になり、自分の成長に繋がる
<ネガティブな意見>
- 地方の求人が少ない傾向にある
- 就業先が遠いのに交通費が自己負担の求人がある
- 現場に当たり・外れがある
スピーディーに採用が決まる点、これまで経験したことがない仕事を体験できる点などをメリットにあげる人がいる反面、求人の数や内容の偏りをネックにあげる人も一定数存在しています。
企業側の評価
タイミーを利用している企業側の評価には、次のようなものがあげられます。
<ポジティブな意見>
- メインのメンバーに重要性の高い仕事を任せられるようになった
- 自社にマッチするリピーターを本採用できた
- 企業向けサポートが手厚い
<ネガティブな意見>
- ワーカーと連絡が取れなくなることがある
- マッチング時にワーカーの適性が判断できない
- ワーカーからBad評価が付く可能性がある
メインスタッフのサポート的な仕事を任せられる、リピーターが採用できたなどのポジティブな意見がある反面、採用時にワーカーの質が判断できないことや、それにより想定される悪影響をネガティブに捉える企業も少なくないようです。
企業がタイミーを活用するためのポイント
企業がタイミーを活用して、自社の採用課題を解決するためには、次にご紹介するポイントを押さえて運用することが大切です。
マッチング後のキャンセル防止策を考える
タイミーを利用していて、ワーカーのマッチング後のキャンセルにお悩みの場合は、次のような方法を試してみましょう。
募集条件のハードルを上げる | 例えば「キャンセル率○○%以下の方」のように、ユーザーキャンセル率について求人に記載する、など |
メッセージ機能で連絡を入れる | 当日になる前の段階で、ワーカーに対して「当日はどうぞよろしくお願いいたします。」といった連絡を入れる、など |
ワーカーが集まらない場合
求人を掲載しても、なかなかワーカーが集まらない場合は、求人ページにつき次の点を改善してみましょう。
写真 | 普段の作業風景や店内の写真などを掲載すると、ワーカーに職場の雰囲気が伝わりやすくなる |
店舗案内 | 入口の写真・地図を追加すると、ワーカーが道に迷いにくくなる |
条件 | 実務経験のほか、例えば「仕事にコツコツ取り組める方」など、求めるワーカーの適性を条件に記載する |
得られる経験・メリット | 職場で働くことにより、ワーカーがどんな経験を積めるのか、ワーカーにどんなメリットがあるのかを記載する |
教育に関すること | 業務マニュアルの存在や、ベテラン従業員による指導体制などをアピールして、ワーカーの心配事を減らす |
その他、求人掲載にあたってのポイントとしては、次のようなものがあげられます。
掲載日を早める | 概ね「勤務日から1週間前」を目途に求人を掲載すると、マッチングする人数が増える傾向にある |
報酬を改善する | 時給や交通費を他社よりも高めに設定することで、応募者数を増やすことに繋がる |
タイミーへの求人掲載における注意点
タイミーに求人を掲載する際は、次にあげる「やってはいけないこと」を理解した上で、求人を掲載しましょう。
やってはいけないこと | 詳細 |
性別の制限や条件の違いを設けること | 「男性(女性)限定」や「営業マン」など、一方の性別を対象とした応募の制限や条件を設けることはNG ※(一部例外あり) |
年齢の限定・年齢層の特定 | 「29歳以下限定」や「高校生不可」など、一部例外を除いて年齢制限を設けることはNG |
不明確な労働条件の記載 | 次にあげる内容を明確に記載していない求人はNG
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厚生労働省の「公正な採用選考」を満たさない | 次にあげる表現を求人に盛り込むのはNG
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有料職業紹介事業で取扱NGの求人掲載 | 建設業務、港湾運送業務に関する求人は要注意 |
タイミー独自に掲載を禁止する条件・表現の使用 |
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まとめ
ワーカーと企業を「時間」単位でマッチングするという、新しい働き方を実現するスキマバイトアプリ「タイミー」は、人材不足に悩む職場・企業にとって役立つツールです。
一方で、根本的な人材不足の解消に繋がらない、人材の質に課題がある、といったお悩みがある場合は、長期での採用活動を改めて見直してみましょう。
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