選考基準はどう決める? 重視するべき項目やポイントを解説!

選考基準はどう決める? 重視するべき項目やポイントを解説!
目次

企業に適した人材を獲得するために、必要なのが選考基準です。
選考基準を定めた採用活動と、定めていない採用活動では、結果に大きな差が表れます。 

今回は、採用選考を進めるにあたって知っておくべきポイントや、採用基準を見直すタイミング、人材を見極める方法について、解説いたします。

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選考基準とは

選考基準とは、企業ごとに設定している人材の評価基準です。
どのような能力を持つ人材を獲得したいのか、事前に基準を決めておくことで、自社に合った求職者と出会いやすくなります。 

基準にはさまざまな項目があり、書類審査や面接を通じて基準を満たしているかどうか、判定します。

選考基準を求職者へ開示しておくと、就活生や転活中の人材が採用基準を理解できるため、要件を満たした人材と出会いやすいでしょう。

広く人材を集めたい場合など、あえて選考基準を公表しない場合もあります。

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採用活動に選考基準を導入する3つのメリット

採用活動に選考基準を導入すると、企業に嬉しいメリットがあります。
どのようなプラスがあるのか、良い点をチェックしてみましょう。


メリット1:スムーズに合否判定できる

採用基準を定めていれば、基準に沿ってスムーズに合否判定できます。
書類ではこの部分を重視する、面接ではこの部分を確認するなど、評価の基準を定めておくことで、採用担当者の負担も減らせるでしょう。 

速やかな合否判定は、求職者へ良い印象を与えます。

「返事がないから別の会社に決めてしまった」
「合否判定が遅いから、入社意欲が落ちてしまった」 

そんな理由での辞退を未然に防ぐためにも、事前に選考基準を決定しておきましょう。

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メリット2:採用ミスマッチを低減できる

選考基準の設定は、ミスマッチ低減に役立ちます。

事前に定めた評価基準に則り採用活動を進めるため、必要なスキルや経験、資格、素質を持っている応募者を、書類選考や面接で選びやすいでしょう。

新卒採用においても、中途採用においても、ミスマッチが増えると人事担当者の仕事や採用コストが増加します。

企業へ大きな影響を与えるミスマッチをできるだけ減らすためにも、採用要件をしっかり定めて、自社に合った候補者を選びましょう。


メリット3:採用結果が公平になる

採用基準を取り入れると、面接官の主観を入れず、公平に選考を進められます。
公平に審査して貰える企業は、求職者からの信頼を得やすく、志望者が多く集まるでしょう。 

選考基準があいまいだったり、きちんと定められていなかったり、という場合、口コミサイトなどで悪い評価を入れられてしまう恐れもあります。

常に正当な採用結果で応えるなら、選考基準を正しく決めて、安心して応募できる企業を目指しましょう。

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選考基準を決める2つのステップ

選考基準を定める際、なにからはじめると良いのでしょうか?
覚えておきたい、2つのステップをみてみましょう。


必要なスキルや能力を決定する

どのような人材を採用したいのか、まずは必要なスキルや能力を決定します。

採用したい部署の人間から話を聞き、○○ができる社員が欲しい、○○のスキルが不足している、といった生の声をヒアリングしておくと、基準を作りやすいでしょう。

資格や経歴といった書類で確認できる部分だけでなく、営業職だからコミュニケーションスキルが必要、受付の仕事だから丁寧でマナーが身についている人、といった内面も選考基準に加えてかまいません。

意見をもとに、理想の人材を想像しながら、選考基準を策定してみましょう。


評価の方法を決定する

評価基準が決まったら、次にどのように評価をするのか、検討してみましょう。

求職者の素質を見抜きたい場合は、適性検査などのテストが有効になりますし、性格部分を評価したい場合は、面接官とのやりとりが重要になります。

また一言で面接といっても、グループ面接やグループディスカッション、個人面接など種類はさまざまです。自社の選考基準にはどの方法が最適なのか、検討しておくとスムーズな評価につながります。

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選考基準で優先するべき項目はある?

選考基準を検討していると、さまざまな条件が出てきます。
その中でも、特に優先するべき項目、そうでもない項目に分けておくと、希望に近い人材を獲得しやすいでしょう。 

次に多くの企業が重視している、優先するべき4つの項目をみてみましょう。


自社への関心度の高さ

求職者がどのくらい自社へ興味を持っているのか、ここを重視すると、意欲的に働いてもらえる人材と出会えます。関心度を置き去りにしてしまうと、同じ条件ならどこでも良い、という人材が入社してしまい、早期転職してしまう恐れがあります。

仕事で上手くいかないことがあった、自社の売上げが思うように伸びなかった、と言う場合も、企業に魅力を感じている人材であれば、切り替えて前に進めます。

経歴や能力だけでなく、本気で一緒に働きたいかどうか、熱意や関心度を確かめておきましょう。


優れたコミュニケーション能力

どんな仕事であっても従業員同士、取引先や顧客相手のコミュニケーションが求められます。コミュニケーションスキルは後からでも育てられますが、人付き合いが得意な人、得意ではないけれど調和しようと頑張っている人を選ぶと、社内の雰囲気が良くなるでしょう。

一方で、コミュニケーション能力は、見抜いたり評価したりが難しい部分でもあります。人付き合いに関連する質問を面接に含める、面接での応対をチェックするなどの方法で、素質を図りましょう。

評価がばらつきそうな場合は、コミュニケーションスキルチェックシートなどを活用する方法もあります。


企業になじめる適応能力

コミュニケーション能力と同じくらい、企業になじめる適応能力が大切です。採用した社員が異業種から転職してきたり、社会経験のない新卒者だったりする場合、まったく新しい環境でのスタートになります。

このような状態から、できるだけ早く仕事に慣れてもらうためにも、適応能力をチェックしてみましょう。入社後に配置転換がある場合も、適応能力が高ければ、スムーズに実力を発揮できます。

企業活動は世界情勢や経済などの影響を受けやすく、突然の方針転換が日常茶飯事です。適応能力の高い人材は、社会の変化への対応も優れているケースが多く、時代に合ったアイデア、行動が期待できます。


自主的に動ける行動力

上司から指示されて動くのではなく、自ら考えて動ける行動力の高い人材が、多くの企業で求められています。少子高齢化で人材が不足していることもあり、個々の自発的な行動が必要不可欠です。

自主性が高い人材が集まると、スピード感をもって事業を進められたり、生産効率をアップしたり、といった良い結果につながります。こうした人材がリーダーになれば、下の人間へ良い影響を与えられる点もメリットです。

自主的に動いて成果につなげた経験などを面接で聞いて、候補者の自主性を探ってみましょう。

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優良人材を獲得する3つのポイントを解説

選考基準を決め、優良人材を獲得するために、覚えておくべきポイントがあります。
どのような部分に注意して採用を進めるべきなのか、詳しくみてみましょう。


人材が持つ能力やスキル

企業が求める能力やスキルを人材が備えているかどうか、選考基準を決める際に重要となる部分です。譲れない条件がある場合、選考基準に加えることで、書類審査の段階から候補者を絞り込めます。

能力やスキルは高ければ高いほど良いのですが、あまりに高望みしてしまうと、採用活動が難しくなってしまいます。○○のスキルがあると良い、○○の資格は必須など、優先順位を決めておくとスムーズです。

事前に希望する年齢や性別、職務経験、スキル、資格など、希望に近い人材像を設定しておくと、選考基準策定に役立ちます。


人材の行動や思考パターン

企業が採用したくなる人材には、良い行動や思考のパターンがあります。

高いパフォーマンス力を持つ人材の行動特性をコンピテンシーと呼びます。応募者にコンピテンシーの傾向があるかどうか、面接で確認できると理想に近い人材を採用できます。

またコンピテンシーは、職種によって違います。緻密な事務作業が求められる場合は真面目さやきめ細やかさが必要ですし、人前に出て販売するような仕事の場合は、友好的でコミュニケーション能力に長けた人が求められます。

可視化しにくい部分ではありますが、面接の質問内容を工夫しながら、一人一人の行動や思考パターンをチェックできるようにしておきましょう。

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社風に合った人材の獲得

いくら人材の学歴や経験が優れていても、求めるコンピテンシーを満たしていても、自社の社風や雰囲気に合わない場合は、ミスマッチとなってしまいます。

世間一般が考える優良な人材、という考え方ではなく、企業の風土に合う人材であるかどうか、という点にも注目しましょう。

安定を求める人材の場合、新しい物事にチャレンジする企業は不安を感じてしまいます。逆に、どんどんアイデアを出したいのにその場がない、という企業では不満やストレスを抱えてしまうでしょう。

自社がどのような社風なのか、一度棚卸しして、最善の人材像を考えてみましょう。

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選考基準を決める際の5つの注意点

選考基準を決める際、覚えておきたい注意点があります。
採用担当者や上司が求める条件を詰め込むのではなく、企業で長く安心して働ける選考基準を取り入れましょう。


注意点1:幅広い意見に耳を傾ける

選考基準を決めるなら、幅広い意見に耳を傾けましょう。

上司や採用担当者の理想だけでなく、一緒に働く現場の上司、同僚などにもヒアリングをして、最適な人材を選ぶ必要があります。

企業によっては、部署が変わるだけで雰囲気が変わる場合もあります。どのような人材であれば能力を発揮できるのか、部署になじめるのか、できるだけたくさんの意見を集めておきましょう。


注意点2:選考基準を使い分ける

選考基準は採用する部署、新卒か中途かに分けて、複数作成しておくのがおすすめです。

ターゲットの年齢、採用目的に合わせて、どのようなスキルや能力が必要なのか、これまでに経験していて欲しいこと、などを検討しましょう。

新卒の場合は、まだ実務経験がありません。そのため、学生時代のエピソードなどから、コミュニケーション能力や忍耐力、発想力など、企業が求める選考基準を引き出せるように、面接内容を工夫してみてください。


注意点3:企業理念と足並みを合わせる

各企業で大切にしている企業理念やミッション、今後どのような未来へ向かっていきたいか、といった今後の展望があると思います。この企業が掲げる目標と、選考基準がずれてしまっていると、採用後のトラブルにつながってしまいます。

能力が高い人材であっても、企業の考えとマッチしていない場合、力を発揮できません。内定辞退や早期退社を避けるためにも、方向性や考え方を確かめる項目を、選考基準に含めておきましょう。

企業の想いに賛同できる人材は、今後の強い味方となります。
選考基準を明確にして、一緒に企業を創れる人材の採用を目指しましょう。


注意点4:自社のための選考基準を意識する

選考基準で検索すると、さまざまな情報を閲覧できます。
ですが、他社の選考基準が自社にあてはまるとは限りません。 

会社に合った人材を獲得するために、自社向けのオリジナリティが高い選考基準を作成しましょう。

だれが面接しても同じ結果になるように、分かりやすく判断できる内容も重要です。

選考基準を求職者に公開する場合、学歴や資格以外の部分にスポットを当てると、他社との差別化につながります。意欲的な応募者を集めるためにも、自社目線で選考基準を設定しましょう。


注意点5:「公正な採用選考の基本」を順守する

普段何気なく進めている採用活動ですが、実は厚生労働省が基本的な考え方を示しています。

採用選考は、応募者の基本的人権を尊重し、応募者の適性・能力に基づいて行うこと。
公正な採用選考のために、応募者に広く門戸を開き、応募者の適性・能力に基づいた採用基準とすること、という考え方の定義があります。 

選考基準が完成したら終わり、ではなく、公正な採用選考の基本を守れているかどうか、確認しておきましょう。

公正な採用選考の基本が守られている企業は、求職者からのイメージが良くなります。

詳しくは、以下厚生労働省のサイトに記載されています。
採用活動をはじめる前に、目を通しておくと安心です。

参照サイト:公正な採用選考の基本/厚生労働省


選考基準を見直すべき時期は?

選考基準は、状況に応じて見直しが必要です。
どのようなタイミングでチェックするべきか、2つのポイントを知っておきましょう。


応募率が上がらない場合

現在の選考基準を元に採用活動をしても、応募率・採用率が上がらない場合は、選考基準を見直す時です。選考基準を満たす人材を集めたい、という気持ちがはやり、厳しすぎる基準になっている可能性があります。

応募が集まらなくては採用にいたりません。応募率を下げている原因はどこにあるのか、分析の上、選考基準を変更してみましょう。

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退社してしまう人材が多い場合

せっかく採用したのに、人材が退社を選んでしまう場合、選考基準が企業に合っていない可能性があります。退社した社員がなぜ自社を辞めたのか、理由を分析しながら、選考基準を見直しましょう。

企業風土に合った選考基準になっているかどうか、業務内容に適した内容であるかどうかなど、チェックしてみてください。選考基準がずれているだけでなく、不足している、という可能性もあります。この場合は、必要な選考基準を追加して、次の採用に挑みましょう。

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選考基準を活用して優良人材を採用するコツ

選考基準を決定したら、基準を活用して人材を見極める必要があります。選考過程でどのように選考基準を生かし、優良人材を獲得すれば良いのか、コツをみてみましょう。


書類選考

書類選考時に提出される履歴書、エントリーシートの内容は、しっかり目を通しましょう。
選考基準を満たしているかどうかたしかめ、次へ進む応募者を選択します。 

この時、自己PRなどの部分は面接で確認すれば良い、と重要視しないケースが少なくありません。ですが、これらの部分に選考基準に関連する、重要な情報が隠されています。

細かい部分まで書類選考でたしかめておくと、良い採用結果を導けます。

【採用担当者向け】職務経歴書・履歴書の情報を面接時に活用するポイント


適性試験

選考基準を重視して採用活動を進めるなら、適性試験を導入してみてください。

客観的に応募者の特性を判断できるため、選考基準を満たしているかどうか、判断しやすくなります。面接官ごとの、評価の偏りを減らせる点もメリットです。

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面接

人材の考え方や行動を見抜くために、面接が欠かせません。
質問項目や評価の仕方を事前に決定して、同じ選考基準で比較検討するようにしましょう。 

質問が事前に決まっていれば、面接時間の短縮につながり、担当者の負担軽減にもつながります。

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まとめ

選考基準がきちんと決められていると、企業に適した人材に出会いやすくなります。

思うように応募が集まらない、採用してもすぐ人材が辞めてしまう、それなら選考基準の策定、見直しからはじめてみてください。

優先するべき項目、優良人材を獲得するポイント、注意点を覚えて、上手に進めると、希望に近い人材採用に近づきます。

公正な目で評価できる選考基準を用意して、活躍人材の採用を目指しましょう。

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ヒトクル編集部
記事を書いた人
ヒトクル編集部

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