募集要項の書き方を解説|求職者が魅力を感じるポイントとは

募集要項の書き方を解説|求職者が魅力を感じるポイントとは
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こんにちは、人事・採用担当者のためのお役立ちサイト ヒトクルのヒトクル編集部です。

採用活動において、応募者にとって魅力ある募集要項をどう作り上げるかはとても重要です。

本記事では、募集要項の基本的な書き方・作り方について解説しつつ、求職者が募集内容に魅力を感じるポイントをご紹介します。

募集要項とは?書いてはいけない表現などを知っておこう!

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募集要項に書かなければならないこと

実際に募集要項を作成する場合、職業安定法によって定められている「どの企業でも必ず書かなければならない項目」があります。

具体的には、以下のような項目が該当します。

・業務内容 
・契約期間 
・試用期間 
・就業場所 
・就業時間/休憩時間/休日/時間外労働
 ※(裁量労働制を採用している場合は、みなし労働時間を明示する) 
・賃金
 ※(固定残業代を支給している場合は、「基本給」「手当名と金額」「〇時間を超える時間外労働についての割増賃金の追加支給の旨」を明示する) 
・加入保険 
・募集者の氏名または名称 
・受動喫煙防止措置の状況 
・(派遣労働者を雇用する場合においては、雇用形態を派遣労働者と明示すること)


※参照元:労働者を募集する企業の皆様へ~求人の申し込みや労働者の募集にあたっての注意事項~(R2.1改正)

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求職者の疑問点を解消する募集要項を作成するには

先にあげた募集要項をまとめた上で、自社の欲しい人材に興味を持ってもらうためには、求職者が募集要項に目を通したとき「これって実際どうなんだろう?」と思うような疑問について、答えを用意しているのが望ましいです。

以下、特に気を付けたい項目について解説します。


業務内容(職種)

転職を検討している求職者は、自分がこれまで培ってきたキャリアをベースに、希望する転職先を探します。

例えば、経理職としてのキャリアを積んできた人材なら、基本的に経理事務の募集要項を探すでしょう。

しかし、一口に経理事務といっても、企業によって求められる業務レベルや人材像は異なります。

業務内容がスタッフごとに細かく分かれているのか、横断的に経理業務を担当するのかなど、求職者がやりたい仕事・働きたい環境かどうか一目で分かるようにするためには、判断するために必要と思われる情報は書いておかなければなりません。

求人情報に掲載する職種の書き方には、以下のような良い例・悪い例があります。

良い例悪い例
経理事務(総務、庶務含む)
経理リーダー候補(幹部候補)
土日祝休みの経理スタッフ など
経理事務
経理総務
経理財務 など


自社がどんな人材を求めているのか・どんな環境を提供できるのか、業務内容・職種に盛り込んで記載することにより、求職者は自分に合いそうな求人かどうかを判断しやすくなります。

文字数の許す限り、求職者のイメージを喚起する内容にまとめましょう。

求人票で職種名はどう書けばよい?効果的な職種名の書き方


就業場所

求職者は、自宅から職場まで通勤することをイメージして募集要項を確認します。
そのため、勤務地について記載する際は就業場所を詳細に書いておかないと、求職者を混乱させてしまいます。

特に、勤務地候補が複数あって、その中のいずれかで採用が決定される場合は、どの県の・どの職場で働いてもらう予定なのかを記しておかなければなりません。〇〇県、〇〇市、〇〇町、〇番地とできるだけ詳しく記載しましょう。


勤務時間

働く時間帯・実働時間といった情報だけでなく、求職者は休憩時間や残業時間にもチェックを入れています。

残業時間は、どちらかというとネガティブにとらえられる可能性が高いファクターですが、あえて正しい情報を記載することで、求職者が納得して応募できるようにしたいところです。

スーパーフレックスタイム制・勤務間インターバル制度など、勤務時間の自由度が高くなる制度を自社で運用している場合はそちらも記載しましょう。

勤務時間の実情に関しては、募集要項の中に漏らさず書き含めることが、求職者の疑問を解消することにつながります。


賃金

賃金の項目を書く際の注意点は、勤務時間同様、実情が分かりやすい書き方にすべきです。

募集要項でよく見られる例として、例えば「月給15~30万円」といった書き方をすると、結局求職者としてはどの金額からスタートするのかが分かりにくくなります。

求職者が支給される際のイメージをつかみやすい記載例としては、以下のようなものがあげられます。

 <最終学歴ごとの賃金をまとめるケース> 
高 卒:月給198,000円~ 
大 卒・高専卒:月給220,000円~ 
修士了:月給240,200円〜 
博士了:月給260,000円~ 


<経験や専門知識次第で賃金が変わるケース> 

月200,000円〜 
※社会人経験がある方は、実務経験・専門的知識等を評価し、当社の規定により決定します。

基本給はできるだけ分かりやすくまとめ、その上で記載されている給与の金額が変動する可能性も書き含めることで、求職者の意欲を刺激しやすくなります。

逆に、下限と上限の差が激しい場合、何が賃金を変動させる要因なのかをしっかり書いておかないと、ミスマッチのリスクが高まるでしょう。

また、みなし残業代の制度を導入している場合は、給与の中に含まれる残業代の具体的な金額に加えて、みなし残業時間を超えた残業代を全額支給する旨も書き加えます。

求人票の給与の書き方を徹底解説|応募者増につながる表現や注意点とは


応募要件

応募要件は、ハードルを高くし過ぎても、低くし過ぎても、希望の人材は集めにくくなる傾向にあります。

ある程度自社の事情にマッチする人材を集めたいなら、応募要件はできるだけ端的にまとめ、業務に従事するにあたり必要のあるスキル・資格・経験を記すのがよいでしょう。

特に、必須要件ではなく「歓迎要件」を書く際は、自社の希望を前面に押し出すような書き方は避けたいところです。

自社の希望ばかりが並べられていると、求職者に「実は採用条件が厳しいのではないか」と勘繰られるおそれがあるため、できるだけ間口は広く設けることを意識しましょう。


その他

その他、募集要項を読んで求職者が疑問を持ちやすい項目としては、試用期間・福利厚生などがあげられます。

試用期間が何ヶ月になるのか、試用期間中の賃金はいくらになるのかなど、情報があればあるほど求職者は試用期間中の生活をイメージしやすくなります。

福利厚生の欄は、単純に詳細を書き連ねるだけでなく、具体的な情報を盛り込みます。

交通費の上限はいくらなのか、家族手当の金額はどうなっているのか、資格取得支援制度はどこまでが会社負担なのかなど自分が求職者の立場に立ったとき疑問に感じるであろう項目は、細かく解説するつもりで書き込みましょう。

福利厚生の種類や目的・企業にとってのメリットなどを分かりやすく解説

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求職者が魅力を感じる募集要項のポイント

自社の魅力をアピールするためのポイントをご紹介します。

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採用ターゲットを明確にする

「どんな人に、どんな仕事をして欲しいか」を考えて、ターゲットを明確にした上で募集要項を作成しなければ、希望する人材へのスマートなアプローチは難しくなります。

経験者・即戦力が欲しいなら、具体的な職務や賃金等の条件を詳しく説明する。
未経験者を長期育成したいなら、業界用語等は省いて分かりやすくまとめる。

実務経験に絞って例をあげるだけでも、真逆のアプローチが必要なことが分かります。
本当に欲しい人材を、できるだけ早く採用したいなら、自社が狙うターゲットをできるだけ絞って募集要項をまとめましょう。

ターゲットを決める際に参考になるのが、「自社で活躍している社員」です。どんな方が活躍しているかを明文化することで、ターゲット像を明確にすることができます。

例) 
・異業種からの転職した方が多数活躍しています。
 スポーツインストラクター、不動産営業、アパレル販売スタッフなど、コミュニケーション力を活かせる仕事です。 

・短時間のすき間時間で稼ぎたい方にピッタリ! 

・洋服のお直しの仕事!「お裁縫が好き」「リメイクが好き」という方大歓迎です 

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求職者に「この仕事なら働けるかもしれない」とイメージさせる

募集要項は、できるだけ具体的に書いた方が、求職者が職場で働くイメージを描きやすくなります。
例えば、企画営業の募集要項を作成するならどんな企業にアプローチするのか、広告制作は自分で行うのかなど仕事の流れを明確に記載します。

例)
 ・1日3時間空いた時間でできるお仕事です。
  簡単な日常清掃で、力仕事はありません。

 ・毎日決まったルートへお食事をお届けするお仕事です。集金業務はありません。
 事前に2週間ほど同行して、しっかりと覚えてからの独り立ちとなりますので安心して応募ください。


自社の魅力と求職者のニーズをマッチングさせる

募集要項をその他の企業と似たようなものにしないためには、自社が自信を持って紹介できる魅力や特徴を目立つように記載することが大切です。

シングルマザー・シングルファーザーが家事と育児を両立している例が多いなら、サポート体制をアピールすることで、ワークライフバランスの実現に魅力を感じている求職者に訴えることができます。

逆に、どんな人材でも受け入れられるようなスタンスの表現は、かえってミスマッチを招きやすくなります。
自社の特徴と求職者のニーズがマッチする条件をピックアップして、募集要項に盛り込みましょう。

 例)
 ・店長の絶品まかない付(インドカレーが最高)
 ・急な遅刻や早退などシフト調整を考慮しているので家庭との両立が可能です
 ・未経験からキャリアップ可能!正社員登用あり 


具体的な数字やデータを盛り込むなど、表現を工夫する

表現の具体性を増すには、数字やデータを盛り込むことが効果的です。

例えば、リフレッシュ休暇について触れる場合は、単純に「リフレッシュ休暇制度あり」と書くだけでなく、勤続3年ごとに5日間などと具体的な日数を書き加えます。

休日や福利厚生以外で数値化できる要素としては、従業員満足度や営業成績などがあげられます。
どのような形で数字を盛り込むにせよ、求職者に「安心して働けそう」だと思ってもらえるような工夫をしましょう。

例)
 ・有給取得率95%
 ・残業は月で20時間程度
・男性スタッフ5人、女性スタッフ3人が活躍しています


記事をプロに依頼する

募集要項も含め、効果の出る求人記事の作成を自社で行うには、各種求人サービスを利用する中で得られたノウハウが必要です。
しかし、思ったような成果が出ないまま、漫然と募集要項・求人記事の作成を行っている企業は決して少なくありません。

中小企業向け採用サービス「ワガシャ de DOMO」をご利用いただければ、創業50年の求人サービスで培われた知識と経験をもとに、プロのノウハウによって応募効果を最大化することが期待できます。

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まとめ

募集要項は、書くべき項目が決まっていて分かりやすくまとめやすい反面、過去の内容をそのまま使い回すだけでは理想的な人材の興味を引く情報が届きにくいものです。
他社と自社がどう違うのかに触れつつ、情報をより具体的に記載することで、ミスマッチを防ぎましょう。




ヒトクル編集部
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