中途採用を成功させるには? 採用を進めるメリット・デメリットを解説!

中途採用を成功させるには? 採用を進めるメリット・デメリットを解説!
目次

人手不足で悩む現場を、即戦力として支えてくれる中途採用人材。
新卒採用だけでなく、中途採用を積極的に進めている企業が少なくありません。

中途採用とはどんな手法なのか、改めておさらいしながら、取り入れるメリット・デメリット、中途採用を成功させるポイントをチェックしてみましょう。

中途採用手法 14種類徹底比較まとめ

本資料では、代表的な中途採用手法14種類について、メリットとデメリットを解説するとともに、選ぶポイントや組み合わせ方についてご紹介しております。


中途採用とは

中途採用とは、既卒者や第二新卒、就業経験がある人材の採用を指します。

新卒が新規卒業者を対象にしているのに対し、既卒は学校卒業後、3年間正規社員として働いていない人材を指します。第二新卒は新卒で入社後、3年以内に転職活動をはじめた人材です。

既卒には社会人経験を持たない層も含まれますが、アルバイトなどの社会経験があるケースが多く、新卒以上の力を持つ人もいます。

このように、中途採用者は社会経験があるため、基本的なビジネスマナーやコミュニケーションスキルが身についています。30代以上の中途採用者になると、高いスキル、技術、業務実績を持っているケースがあり、企業への良い影響が期待できます。


新卒採用と中途採用の違い

新卒採用は3月末に卒業する学生を対象に、決まった時期にまとめて採用します。
そのため、新卒の対象になるのは主に高校生、大学生、短大生などの学生です。

企業によっては、厚生労働省の「青少年雇用機会確保指針」に従い、卒業後3年までを新卒扱いにする場合もあります。

また、新卒採用した人材は、まだ社会経験がないため、基本的なビジネスマナーなど、企業で一から育成します。

中途採用は新卒採用とは違い、年度の途中など、人員が必要なタイミングで採用します。

人材の欠員、新規立ち上げでの増員などを理由に、中途採用を検討するのが一般的です。慢性的に人材不足を感じている企業の場合、時期を問わず、通年中途採用するケースもあります。


キャリア採用と中途採用の違い

即戦力としての働きが期待できる中途採用ですが、募集職種によっては未経験でも採用します。このような未経験でもOKな採用活動ではなく、より専門性の高い知識、スキルを求めている場合は、キャリア採用枠となります。

同じ業種で○年以上経験がある人、マネジメント経験や管理職経験がある人、といったキャリアを指定して、求人募集します。

キャリア採用は、豊富な経験、資格、実績を持つ人材を採用できるため、チームのリーダーや管理職など、重要なポストで即働ける人材獲得に向いています。

キャリア採用とは? メリット・デメリットや導入のポイントを解説!

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中途採用が向いている場面

企業が中途採用を検討するべき場面は、いくつかあります。
中途採用枠を用意するケースを見てみましょう。

  • 業務拡大に伴う新規人員補充
  • 退職社員のポジションを補う人員採用
  • 専門的な知識、スキルを持つ人材採用
  • 実務経験が豊富な人材、管理職経験者の採用
  • 自社で不足している知識や技術を持つ人材採用
  • 新卒採用をしたけれど、人手が足りない場合の補充

 採用計画を立てていても、社員の退職や転職で人員が不足したり、新たな人材が必要になったりします。スムーズな企業活動、事業拡大のために、中途採用者が大きな力となります。

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中途採用を取り入れるメリット5つ

中途採用には、企業に嬉しい5つのメリットがあります。
経験者を採用すると、どのようなプラスがあるのか、事前に確かめておきましょう。


メリット1:育成コストを節約できる

新卒採用の場合、研修やセミナー、先輩や上司からの指導で、ビジネスマナーや業務を一から教える必要があります。中途採用の場合は社会経験があるため、育成の手間や費用を抑えられる点がメリットです。

社会の動きを知っているため、未経験であっても仕事の飲み込みが早いのが、中途採用者の特長です。育成コストを削減するなら、経験者採用を検討してみましょう。


メリット2:即戦力として働いてもらえる

同じ業種で働いた経験がある、という応募者を採用すれば、企業の即戦力として活躍してもらえます。

業界によっては、専門用語があったり、業種ならではの常識があったりしますが、はじめから理解している人材を雇用できるため、効率よく業務を進められるでしょう。

知識のない人材を育てる余裕がない、今すぐ実力のある人材を採用したい、と言う場合は、中途採用枠を用意して、応募を待ってみてください。


メリット3:新しい情報を入手できる

中途採用人材は、前職の知識を活かして働きます。
同じ業界から採用成功した場合、自社では取り入れていなかった手法、アプローチで業務を進めることがあり、プラスに転じる可能性があります。

その他にも、取引先の情報や他社のアイデアなどが、今後の戦略や計画に役立つケースも考えられます。

ライバルが多い業界の場合は特に、中途採用者の知識、経験が大きな糧になります。

企業に新しい風を吹き込ませたい、これまでやっていない方法を取り入れてみたい、という場合は、中途採用者の知識や経験に頼ってみましょう。


メリット4:ブランディングにつながる

中途採用者向けの採用ページを工夫したり、募集文章にこだわったりすると、企業が理想とする人材を獲得しやすくなります。

企業が今後進めたいビジョン、ブランディングがある場合、適したターゲットにアプローチできるため、中途採用を通じたブランド力の向上が期待できます。

選考前に企業の方向性を明確にして、中途採用に臨むと、企業価値を高めたり、求める人材と出会いやすくなったり、といった良い結果につながるでしょう。

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メリット5:自由なタイミングで採用できる

新卒採用と違い、中途採用は好きなタイミングで募集できます。

人員が不足したり、増員が必要だったり、慢性的に人手が足りなかったり、自社に必要なタイミングで、自由な採用活動が可能です。

採用にかけるコスト、余裕をみながら、適した時期、方法で人材を募れます。

採用担当者が忙しい時期を外して、中途採用を目指す、面接日や入社日を決める、という使い方もできます。企業活動と採用活動を両立したい会社に、向いている採用手法です。

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中途採用を取り入れるデメリット3つ

メリットの多い中途採用ですが、デメリットももちろんあります。
採用活動をスムーズに進めるために、中途採用が持つマイナス面も知っておきましょう。


デメリット1:大量採用が難しい

企業活動をしていると、まとめて人員を補充したい、という場面が出てきます。

新卒採用に時期を逃している場合、中途採用を活用して採用を目指すことになりますが、一度に大人数を採用するのは簡単ではありません。

少子化の影響もあり、多数の人材に自社を志望してもらうためには、他社以上の給与やポジションといった待遇の提供も求められます。

ターゲットが求める条件をクリアできない限り、中途採用を通じての大量採用は難しいでしょう。


デメリット2:採用コストが高額になる場合がある

スキルが高い人材、優れた実績を持つ人材を雇用する場合、獲得するためのコストが高額になりがちです。

現在よりも高い給与条件を提示する必要があったり、転職サイトや転職エージェントの利用料が必要だったり、といった過程で、採用コストが上がってしまう場合があります。

費用を講じて採用に乗り出すなら、コストの分だけしっかり仕事をしてもらえるように、採用基準や採用要件をしっかり定めておくと安心です。

実績や経験豊富な優れた人材を中途採用して、自社の価値や売上アップを目指しましょう。


デメリット3:企業になじむまで時間がかかる

これまで別の企業で勤務してきた中途採用者は、前職の方針、企業風土が身についています。自社の考え方が、人材の前職と大きく違っている場合、理念や方針を理解してもらうまで、時間がかかってしまうでしょう。

雰囲気や考え方になじめず、退職してしまうケースもあります。

応募者によっては、仕事のスキルは高いものの、協調性がなかったり、我が強かったり、と言った理由で転職している場合もあります。履歴書の内容や実績だけでなく、選考を通じて人間性や転職した理由といった部分も見極めておきましょう。


【最新】企業の中途採用実施状況

中途採用を実施している企業は、増加傾向にあります。
最新の中途採用実施状況を、データを元にチェックしてみましょう。

株式会社リクルートが2022年に実施した「中途採用実態調査」によると、1社あたりの中途採用人数が前年度の1.31人から1.52人に増え、経験者、未経験者ともに採用人数が増加しました。

4社に3社が中途採用を実施しており、2021年に続き、2022年も増加しました。

その結果、採用実績も300~999人規模の企業で+30.6%、1000~4999人規模の企業で+26.1%、5~299人規模の企業では+2.0%となり、すべての従業員規模で中途採用が増える結果となりました。

特に中途採用が多かったのは卸業の+48.2%です。
逆に、中途採用が減った業種もあり、小売業が-14.0%、医療・福祉が-8.1%となっています。

また2022年下半期の中途採用において、必要な人数を確保できたか、という質問に対して、「確保できた」と回答した企業が45.8%、「確保できなかった」と回答した企業が52.7%に上るなど、半数以上の企業が人材確保に問題を抱える結果となりました。

このデータから、各企業の人材獲得争いは今後も激しくなると予測されます。
中途採用を成功させるために、これまで以上に採用方法を見直す必要があるでしょう。

参考サイト:リクルートワークス研究所/中途採用実態調査


中途採用を成功に導く3つのポイント

自社の中途採用を成功に導くなら、覚えておきたい3つのポイントがあります。
スキルの高い人材、実績のある人材を獲得するために、成功のポイントを押さえて採用活動を進めましょう。


ポイント1:母集団を形成する

質の高い人材を中途採用するためには、母となる応募者数(母集団)を増やす必要があります。市場の動向をチェックしながら、たくさんの応募が集まる施策を取り入れましょう。


ポイント2:情報の量で差をつける

就職・転職活動中の人材は、多くの企業を比較、検討しています。
他社と差をつけるために、採用サイトに掲載する情報や採用要件などの量や質にこだわりましょう。

事前に情報を届けることで、ミスマッチの低減にもなります。採用担当者へ問い合わせしなくても、必要な情報が得られる採用サイト、企業HPを作成して、応募数増を目指しましょう。


ポイント3:スピーディーな選考

就職活動、転職活動をしている人材は、早く次の仕事を決めたいと考えています。

応募から書類選考、面接、合否判定までの時間を極力短くすると、入社率をアップできるでしょう。スピーディーな選考スケジュールで進めます、という情報を事前に伝えて、候補者からの応募につなげてください。


中途採用をスムーズに進める4つの手順

中途採用をすると決めたら、ただしい手順に沿って進めていきましょう。
応募を増やしたり、採用率を上げたりするために、必要な手順を紹介いたします。


手順1:採用計画の作成

中途採用を的確に進めるなら、見切り発車ではなく、綿密な採用計画が必要です。
中途採用成功に向けて、ていねいに進めていきましょう。

【採用担当者必見】効果的な採用計画の立て方や準備、ポイントを解説!


採用のゴールを決定する

採用計画を立てる場合、まずは採用のゴールを決定します。
どの部署に、何人くらいの人員が必要なのか。期間はいつまでか。使える予算はいくらか、といった条件も事前に決めておくと、活用する採用手法がみえてきます。


採用要件を定める

採用したい人数や職種などが決まったら、その部署に必要な人材のスキルや実績、所持資格などを決めていきます。スキルだけでなく、ターゲットの性格や行動特性、価値観といった部分も決めておくと、書類審査や面接の効率化、離職率の低減につながります。

経験者なのか、未経験でも可なのか。
必要な経験年数、求めるスキルの詳細など、実際にはたらく現場の声を大切にすると、採用活動を進めやすいでしょう。

絶対に必要な要件、あれば嬉しい要件に分けて、採用文章へ掲載してください。

性格や行動特性、価値観といった部分は、見抜きにくい部分です。
面接時に、個人の考えや行動が分かる質問を意図的に加えて、自社の理念を理解してもらえる人材かどうか、現場で活躍しやすいタイプの人材かどうか、といった点を検討しましょう。


採用基準を決める

面接官のタイプによって結果がぶれないように、採用基準を決めておくと安心です。
スキルや経験、実績と行った書類で判断できる内容だけでなく、ターゲットの考え方、行動特性についても自社基準を設けておきましょう。


選考の流れを決定する

中途採用はスピーディーな選考が成功のカギとなります。
できるだけ選考フローを単純化すると、求職者から選ばれる企業になれるでしょう。

新卒の場合、企業見学や説明会、書類選考、筆記試験、適性検査、複数回の面接といった多くの過程がありますが、中途採用の場合は、できる限りカットしましょう。

 中小企業の場合は書類選考、面接のみ、規模が大きい企業の場合も書類選考、一次面接、最終面接くらいに留めておくと、早く就職先、転職先が決まり喜ばれます。


採用手法を選択する

採用当件や採用基準をしっかり定めても、採用手法が間違っている場合、応募や採用につながりにくくなります。予算内でどのような採用手段があるのか、比較検討の上、活用する求人媒体、サービスを決定してください。 

  • ハローワーク
  • 求人サイト
  • 自社採用サイト
  • 求人検索エンジン
  • 転職エージェント
  • ダイレクトリクルーティング
  • ソーシャルリクルーティング
  • ヘッドハンティング
  • リファラル採用
  • SNSやブログ
  • 転職フェア
  • 人材派遣

 など、さまざまな選択肢から、ターゲットの年齢や傾向、企業に合った方法を取り入れましょう。

 ※最新の中途採用手法のトレンドは?主要な手法14種類を徹底比較


手順2:母集団を形成する

採用計画が策定できたら、採用につながる母集団形成を目指しましょう。
応募数を増やすなら、ターゲットから注目される求人原稿が必要です。

採用要項などを過不足なく掲載するのはもちろん、企業の雰囲気が分かる画像、中途採用で働いている社員の声、社長からのメッセージ、仕事を通じて得られるやりがい、福利厚生など、魅力をどんどん伝えましょう。

ターゲットに向けて広く文章を作るのではなく、求める人材を創造しながら、その人に届く内容にするのがおすすめです。

何を掲載すれば良いのか分からない、と言う場合は、以下内容を含めてみてください。

  • 募集職種
  • 向いている人物像
  • 中途採用を検討している理由
  • 残業時間や休日
  • 転勤の有無
  • 昇級、昇格制度
  • 資格やキャリアに関連する制度
  • 各種手当て
  • 福利厚生
  • 企業の業績
  • 自社の強み
  • 社員数
  • 配属部署の社員構成
  • 中途入社者の声
  • 企業の雰囲気
  • 採用担当者や社長からのメッセージ

 内容や構成を変えた採用原稿を複数用意して、順番に試しながら、反応が良いものを見極めると、より良い母集団形成につながります。

求人原稿の雰囲気と選んだ採用手法との相性が悪い場合もあるため、応募にいたらない場合は採用手法を再検討しながら、進めていきましょう。


手順3:選考フローに沿って採用を進める

応募者が集まったら、書類選考や面接など、事前に定めた選考フロー、選考基準に沿って、採用活動に入りましょう。

事前に書類選考で見るべき点、面接で注意するべき点が決まっているため、速やかに審査、面談を進められます。

面接後の辞退を防ぐために、採用担当者を通じて自社の良い部分をアピールできると、他社と差をつけられます。基準に沿って選考するだけでなく、入社したい! という気持ちを高める場にしましょう。

  • 清潔感あふれる服装や丁寧な言動を心がける。
  • 募集原稿に書かれていない、業務の詳細を共有する。
  • 面接で感じた良い点や今後への期待を、応募者へその場で伝える。

 といった行動ができると、より入社の可能性をアップできます。

初めて面接官を務める際の心得|役割・適性・選考時のポイント等を徹底解説


手順4:入社手続きをスピーディーに進める

選考が終わったら、できるだけ早く合否を判断し、応募者へ連絡しましょう。
他社の面接も受けている可能性が高いため、スピーディーな動きで入社につなげます。

中途採用でも、内定者フォローは欠かせません。
フォローメールの送信や必要に応じた内定者面談、企業案内の配布、面談時に社内を案内するといった対策で、辞退を未然に防ぎましょう。

未経験者を採用する場合は、研修の時間を設けて、安心して働ける体制を構築してください。

応募者が別の職場でまだ働いている場合は、入社までに時間がかかります。
トラブルなく退社できるように、入社日の調整をしておきましょう。

退職手続きや準備でサポートできる部分があれば、積極的にフォローしてください。
定期的な面談、電話連絡で、入社の意思を確認しておくのも重要です。

採用した人材には、いつでも気軽に相談できるように、担当者の連絡先を伝えておきましょう。

入社までに必要な書類ややるべきことの案内、入社前健康診断の案内、入社当日に必要な持ち物などの連絡なども、忘れず済ませておいてください。

内定者フォローとは?効果的なフォローの手順や取り組み事例、便利なツールも紹介!


まとめ

中途採用人材は、企業にとって非常に大きな戦力となります。
自社に適した人材と出会うために、他社と差をつけるために、最善の求人手法、採用フローを検討の上、進めてみてください。

必要なタイミングで通年採用できる中途採用人材の力を借りて、企業の成長や業務拡大を目指しましょう。

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ヒトクル編集部
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ヒトクル編集部

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