年末年始こそ採用活動に本腰を入れるべき理由

年末年始こそ採用活動に本腰を入れるべき理由
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年末年始は、一見すると採用活動が落ち着く時期に見えますが、実は見逃せない重要な時期です。年末年始は新年からの採用計画を立てる絶好のチャンスでもあります。
 
 本記事では、年末年始の学生、フリーター、主婦、正社員の求職者の動向、そしてそれに対する対策、求人票に盛り込むべき内容について詳しく解説します。


年末年始は一般的に採用市場が閑散期

年末年始は一般的に採用市場が閑散となる期間です。しかし、これは逆に企業にとってチャンスとなる場合があります。

なぜなら、競合他社の動きが少ない中で、自社の求人情報を目立たせやすく、また、転職を考えている人々が情報収集に時間を割くことが可能になるからです。

この時期をうまく活用することで、新たな人材を確保する大きな機会につながるかもしれません。


2024年の採用企業の動向

前述のとおり、通常では年末年始は企業が長期休暇に入るため、求人件数は少なくなる傾向にあります。ただし、2024年は少し異なる動きを見せるかもしれません。

なぜなら、新卒採用が計画通りにいかず苦戦している企業が多く、中途採用に力を入れる傾向が出てきているからです。

2024年4月に日本経済新聞がリリースした記事では、
2024年度の採用計画に占める中途採用比率は過去最高の43.0%と5割に迫る水準になった。」と報じています。
2024年4月 日本経済新聞ネットニュース

今後も中途採用を継続して行う企業が増えることは間違いないでしょう。早めの採用計画を立てて、戦略的に採用活動を行うことが求められます。

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年末年始の転職者の動向

年末年始の転職希望者たちは何をしているのでしょうか?

これらの動向を把握することで、企業側もより効果的な採用戦略を立てることが可能になります。


情報収集をする時間が増える

年末年始は、人々が普段よりも時間を持て余す機会が増えます。仕事が休みであるため、自分のキャリアについて考え直す時間が増えるのです。

そのため、転職を考えている人々は、この期間に情報収集する傾向にあります。インターネットでの求人情報の検索や、転職エージェントとの面談、業界のトレンドを調べるなど、様々なことを調べるでしょう。

これらを踏まえて、転職希望者たちは1月から本格的に活動を開始することになります。


家族や友人と会って話す機会が増える

年末年始は、家族や友人との交流の機会が増えます。転職を考えている人々にとっては、彼らの意見を聞くことができ、自身の転職に対する意思決定を補助する良い機会となります。

家族や友人との会話を通じて、自分が何を求めているのか、何を優先すべきかを改めて見つめ直す場合も多いです。

これらの情報は、転職希望者たちの1月からの活動を加速させる要素となるでしょう。


冬のボーナスを受け取ってから退職を考える

年末ともなると、多くの企業では冬のボーナスが支給されます。これは、従業員にとって一年間の労働の成果を実感できる大切な瞬間であり、また新たな選択をする契機ともなります。

転職希望者は、ボーナスを受け取るまで転職を保留する傾向にあります。なぜなら転職してしばらくは新しい職場での仕事を学ばなければならず、個人業績を上げにくいからです。

そして、これは冬のボーナスをもらったあとに、本格的に転職に向けて動き出すという意味でもあります。

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年末年始の属性別転職者の動向

年末年始は、転職を考える人々の動向がさまざまに変化します。ここからは転職希望者の属性ごとにどのような動きが見られるのか、具体的に見ていきましょう。

【12月】アルバイト求職者動向~1年で最も短期バイトが動く時期!    


学生の年末年始の動き

年末年始は、学生にとっても就職活動の機会となります。ここで言う就職活動とは、新卒採用への応募活動だけではなく、短期的な生活費や学費を稼ぐためのアルバイトへの応募も含まれます。

特にこの時期の大学生や専門学校生は、冬休みとテストの合間を活用した短期バイトを希望することが多いです。


主婦(主夫)の年末年始の動き

年末年始は、子供が冬休みに入るため、パートに就く主婦(主夫)は減少します。ただし、新年からの長期勤務を希望する人が多く、年内から情報収集に動く傾向が見られます。

主婦や主夫の方々は、特にパートタイムやフレキシブルな働き方を求めることが多いため、そのような求人情報に注目しています。


フリーターの年末年始の動き

年末年始は、フリーターの転職活動が活発化する時期でもあります。

この時期は短期の仕事から長期の仕事への切り替えを考えるフリーターが多く、新たなバイトや仕事を探す動きが見られます。

また、年末に退職を決意し、新年から新しい職場で働くことを希望する人も増えます。これらの動きは、新年のスタートと共に新しい環境で働き始めることへの意欲や、新たな目標に向かって進むための一歩とも言えるでしょう。


正社員の年末年始の動き

年末年始は、正社員の方々にとっても転職のタイミングとして見逃せない時期です。前述の通り、冬のボーナスを受け取った後、新たな職場でのスタートを考える方が多いからです。

また、年末は一年を振り返る良い機会でもあり、自身のキャリアパスについて考え直すきっかけにもなります。企業側にとっても良い人材を採用するチャンスとなるでしょう。


年末年始にやるべき対策

年末年始は、採用活動にとって重要な時期です。この時期の対策の打ち方が採用成功のカギを握っています。ここからは、それぞれの対策について詳しく解説していきます。


採用計画の立案

 求人を出して人材採用に至るまでの期間は長期にわたることが多く、求人媒体の担当者と打ち合わせを開始してから、早くて2ヶ月、遅い場合は半年を見込まなければなりません。

 そのため、少しでも人材採用をスピーディーに進めるためには、年末年始の時期を使い、ゆとりをもって採用計画を立てることが大切です。

 最低限、以下の内容については、早めに検討しておくことをおすすめします。

 

  • 募集の背景(欠員、増員等)
  • 募集期間
  • 募集人数
  • 他の社員による業務分担の可否
  • 欲しい人材像
  • 想定している採用期間(短期・長期)
  • 採用にかけられる予算


求める人物像の見直し

年末年始は、企業の採用活動において大切な時期です。この時期に求める人物像を見直すことは、優秀な人材を獲得し、企業の成長を促すために必要となります。

1月は年末に退職した転職希望者の応募が活性化し、また年度末に退職を予定している転職希望者が情報収集を開始する時期です。

企業側も新年からの転職希望者の増加に備えて、企業の求める人物像を再定義しておきましょう。

採用活動は「ペルソナ」で成否が決まる|重要性や設計の流れなどを解説       


採用手法の見直し

年末年始は、平時とは採用活動の方法を変える必要があります。一年の中でも特に個々の生活リズムが変わりやすいこの時期、求職者の行動パターンや思考も変化するからです。

例えば、オンラインでの情報収集が増えるため、採用サイトや求人票の情報を充実させることで、より多くの転職希望者に理解を深めてもらえる可能性があります。

最新の中途採用手法のトレンドは?主要な手法14種類を徹底比較     


DM等によるスカウトを強化する

 採用したい人材が見つかったら、企業側から積極的にDM等で連絡を入れ、人材を“口説く”ことが大切です。

 売り手市場が続く人材市場においては、これまでのように求人サイト等に求人を掲載しただけでは、なかなか意中の人材を集めることが難しいでしょう。

 知名度の高い求人サービスを利用していると、それだけ競合となる求人数も数多く、意中の人材が自社の求人や応募職種に興味を示す機会も限られます。

 転職に向けて情報収集をする人材が多い年末年始だからこそ、自社から積極的にアプローチをかけることが重要です。


Web面接の体制を整える

 面接方法の選択肢が多いことは、求職者から歓迎される傾向にあり、特に自社から見て遠距離に住んでいる人材の負担を減らすことにつながります。

 もし、自社が現時点で対面以外の選択肢がない状況であれば、「対面面接」と「Web面接」のいずれかを選べるようにしておくことで、より多くの求職者が自社求人に応募してくれることが期待できます。

 応募者数増が課題となっている企業は、年末年始の時間を使って、Web面接の実現に向けてルール整備やツール選定を進めておきましょう。


年末年始に出す求人票に盛り込むべき情報は?

年末年始に出す求人票には、下記のことを意識して盛り込んでみましょう。


「短期もOK」

年末年始は短期バイトが増える時期です。
また年末年始の短期ですぐに収入を得たいという求職者が増える傾向があります。 

そのため、年末年始の繁忙期のバイトが緊急で欲しいならば下記のような文言を入れると効果的です。

  • 3日~1週間の短期もOK
  • 長期も相談に応じます
  • 日払い、週払い可


「勤務開始日は相談に応じます」

年末年始の繁忙期の募集ではなく、長期で働いてくれる方を採用したい場合は、勤務開始日について盛り込んでおきましょう。
年末年始はゆっくりして、年始から新しい職場で働きたいと考えている求職者に効果的です。

  • 勤務開始日は相談に応じます
  • 面接は年明けでもOK


「年末年始休暇のため、●月●日以降にご連絡します」

年末年始は、採用企業側でも年末年始休暇で応募後の連絡がすぐにできないケースも多いでしょう。

応募して何日たっても企業から連絡がない場合、求職者は不信感をもつ可能性が高いです。年末年始休暇で連絡が遅くなる場合は、求人票にその旨を記載しましょう。


まとめ

年末年始の採用市場は一見閑散として見えますが、実は転職者の動向や属性により深い洞察が隠されています。

転職者たちはこの時期に情報収集を行い、家族や友人との会話を通じて新たな視点を得たり、冬のボーナスを受け取ってからの退職を考えたりします。

ワガシャ de DOMOのようなツールを活用することで、より効果的な採用活動が可能になるでしょう。年末年始の採用市場を理解し、適切な対策を立てることで、新たな人材を採用するチャンスを掴みましょう。



ヒトクル編集部
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ヒトクル編集部

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